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ステージリハーサルが終わると、昔の恋人と再会した。
僕らのステージのリハーサルが終わりに近づくと、次の団体がその体育館にやって来た。小学生らしい団体は全員華やかな体操服に身を包んでいる。
僕らのチームの大きな旗を見て、彼らは知っていると騒ぎ始めた。僕は今度バザーがあるんだと彼らに説明した。しかし彼らは京都市の北白川に住んでいるという。僕らが開催するバザーは南の方でするので彼らの参加は無理だ。
僕は諦めて会場の外に出た。するとそこには高校時代つきあっていた女性がいた。
彼女は今は公務員をしている。華奢な身体に黒いワンピースがよく似合う。肩までかかる黒い髪も昔のままだ。
僕は彼女の背中にそっと手を添えて歩き始めた。
彼女とは悲しい別れをしたのに、こうして再開できたことが不思議だった。
僕らは広い土の道を一分間ほど歩いた。すると急に昔の恋人は腰をかがめた。
「ここには大切なものがあるの」
彼女がそう言うと地面が割れ始めた。
「ここは埼玉県と群馬県の境目なの」
その裂け目から銀色に輝くジュラルミン製の大きな倉庫のようなものが現れた。
「あそこにとても大切なものが詰まっているの」
彼女はそう言ったが、その瞳は虚ろだった。
僕は彼女の背中の柔らかく艶やかな感触を右手に残しながら、その話を黙って聞いていた。




