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第11話 冬の息吹、おみくじ、そして最後から二番目のページの約束

三年生の十二月は、山の斜面から吹き下ろす凍てつくような北風と共に府中高校に訪れ、初雪を迎える前の乾燥した冬の気配を運んできた。

一年生や二年生の冬が、クリスマス休みをワクワクしながらカウントダウンしたり、部活の大会に向けて賑やかに準備をしたりする時期だったとすれば、三年生の冬は全く異なる色彩を帯びていた。静かで、切羽詰まっていて、そして別れの扉の前に立つ名残惜しさがどこか漂っていた。

三階の3年B組の教室では、早朝から暖房がフル稼働しており、俺の四番目の窓際の席のガラス窓は白く結露して曇っていた。

三時間目の休み時間。学年の初めのように廊下で追いかけっこをしたりボールを蹴ったりする者はなく、クラスの四十人の生徒のほとんどが机の前に静かに座っていた。目を覚ますために温かい缶コーヒーを頬に押し当てている者もいれば、日本史の年表をブツブツと暗記している者もおり、表紙が擦り切れた英単語帳に顔を埋めている者もいた。

俺のすぐ前の席では、親友の山本健二が、今月の初めに二年生のマネージャーのあかりちゃんが手縫いでプレゼントしてくれた「必勝合格」という大きな四つの漢字が書かれた白いハチマキを頭に巻いていた。

「なあ翔太……」

健二が鉛筆のお尻で俺の背中を軽くつついた。周りの奴らの邪魔にならないように、蚊の鳴くような声に落としている。 「模試の第四回の空間図形の問題、解けたか? なんで俺が何度計算しても、錐体の体積がマイナスになっちまうんだよ?!」

俺は真っ黒になるまで数字が書き殴られたあいつの計算用紙を見下ろして、クスクスと笑い出すのをこらえきれなかった。

「底辺から高さを引いたらマイナスになるに決まってんだろ! あっちのページの座標系の公式を使わなきゃダメだぞ、大将。昨日あかりちゃんから『必勝』ハチマキをもらったばかりなのに、今日体積がマイナスになってるようじゃ、バナナの皮で滑って落ちるぞ!」

「うるせえ! あかりちゃんには、今年県立大学の体育学部に合格して、将来は体育教師になって戻ってくるって約束したんだからな!」

健二は顔を赤くして計算用紙をひったくったが、ふと俺の右隅に五芒星の傷がある木の机を見下ろし、その目に好奇心と羨望の入り混じった光を浮かべた。

「でもさ、お前本当にすげーよな、翔太。俺とあかりちゃんは毎日学校で顔を合わせるし、夜はLINEでおやすみのメッセージも送ってるけど、それでも受験勉強で頭が爆発しそうなくらいプレッシャーを感じることがあるんだ。それなのに、お前とあの3年A組の彼女は、机の中のノート一冊だけでやり取りして、三年間近くも顔を合わせるのを我慢してるってのに、お前はいつもソーラーパネルみたいにエネルギー満タンじゃねえか! 二人とも、本当に焦ったりしないのか?」

俺はペンの手を少し止め、曇った窓ガラスの外に顔を向けた。

冷たい窓ガラスに人差し指で細い線を一本描き、下の校庭を見下ろした——正門の前の古い桜の木が、冬の風の中で葉をすっかり落とし、裸の枝を伸ばして静かに立っていた。

本当に焦らないのか、だって?

焦らないわけがないだろう。

初夏にお互いの気持ちを正式に確認し合い、水色のお守りと半分のハートが描かれたしおりを交換してからというもの、俺にとって一週間が過ぎていくのは、蜂蜜のように甘くもあり、また一世紀のように長くも感じられた。

夕方遅くに補習から帰り、階段の下から廊下の反対側にある3年A組のドアの向こうにまだ明かりが点いているのを見た時、窓際から四番目の席に座っている彼女がどんな姿をしているのか一目見たくて、そのドアに直行して引き開けたい衝動を抑えきれなくなりそうだった日もあった。

しかし、その焦燥感が湧き上がるたびに、二年生の夏のあの絶望的なC棟の夕暮れの記憶が蘇り、俺を戒めるのだ。俺たちは百週間以上の時間を共に過ごし、この分厚い茶色いノートのほとんどを書き尽くしてきた。ゴールラインを目前にした一瞬の衝動で、彼女が卒業式の日に託したあの最も神聖な約束を壊したくはなかった。

「焦るに決まってるだろ……」

俺は軽く微笑み、英語の教科書の中から、彼女が水彩で描いたメロンソーダと半分のハートのしおりを抜き出した。それを一秒だけ健二に見せびらかし、すぐにシャツの胸ポケットへと隠した。

「でもさ、あと三ヶ月もすれば確実に彼女に会えるってわかってるからこそ、俺はこの冬、死に物狂いで勉強しなきゃならないんだ。その日に堂々と、彼女に大学の合格通知を見せられるようにさ!」

◇

十二月の第二週の金曜日の午後。終礼のチャイムが鳴り、クラスの皆が帰った後、俺は大学受験の志願書を正式に提出する前の沢渡先生との最後の個人面談のため、3年B組の教室に残っていた。

淡いオレンジ色の冬の夕日が窓ガラス越しに斜めに差し込み、二人の影を木の床に長く引き伸ばしていた。

教卓に座った沢渡先生は、俺の過去三ヶ月の模試の成績表をめくり、細いフレームの眼鏡を軽く押し上げ、珍しく満足げな笑顔を見せた。

「鈴木、十一月の模試の英語、国語、歴史の点数、第一志望の大学の社会メディア学部のA判定基準を超えてたわよ。去年の今頃は、『親父に会計士になれって言われて、数字を見ると目がチカチカする』なんて愚痴ってたのに、よくお父さんを説得して広告メディア学部への進路変更を認めさせたわね」

「ええ……親父には、自分は帳簿の計算に向いてないから、コンテンツを作ったり広告のアイデアを出したりする仕事がしたいって正直に言ったんです!」俺は頭を掻いて笑い、この三年間毎日書き続けた日記のページや、3年A組の画家さんの『視覚デザイン』の夢を心の中で思い浮かべていた。「このノートに三年間ずっと文章を書き続けてきて、僕は言葉や画像で人と人を繋ぐ仕事がすごく好きだって気づいたんです。それに……もし将来広告業界で働けたら、もしかしたらどこかのグラフィックデザイナーと一緒に仕事をするチャンスがあるかもしれないじゃないですか!」

「あらあら、仕事をする時のことまで計算してるわけね!」

沢渡先生は吹き出し、彼女の視線は俺の手元にある英語の参考書へとちらりと移った——そこには、メロンソーダと桜の枝が描かれたラミネート加工されたしおりの角が少しはみ出していた。先生の唇の笑顔は優しくなり、誰もいない教室に、少し懐かしむような温かい声が響いた。

「鈴木がこんなに前向きに変われたのは全部、『あの茶色いノートの向こう側の友達』がモチベーションを与えてくれたおかげなんでしょ、翔太くん?」

俺は一瞬ハッとし、無意識に教科書の中のしおりに手を置き、照れくさそうに頷いて白状した。

「はい……僕が彼女に美術大学を目指す勇気を持てって励ましたおかげで、僕自身も親父に自分の好きな進路を正直に話す勇気をもらえたんです。お互いに第一志望に合格して、三月の卒業式の日に初めて現実で会おうって約束してるんです」

沢渡先生は数秒間驚いたように俺を見つめ、そして静かにホッと息をついた。彼女は教卓から立ち上がり、窓際に歩み寄って、夕闇に包まれゆく校庭を見下ろした。

「机の中越しに三年間手紙を書き合ってて、一度も顔を見たことがないなんて……。まるで現実のおとぎ話みたいね。先生が大学で古典文学を勉強していた頃、すごく好きな概念があったのよ。昔の人は、縁のある人同士の間には目に見えない絆が存在すると信じていたわ。時にはその絆は、目や声を通してではなく、文字や、一見感情のないような物を通して結ばれることもあるのよ」

沢渡先生は俺の方を振り向き、制服の肩を軽くポンポンと叩いて微笑んだ。

「去年の夏に切れそうになった後も、その絆を三年間も守り抜いたなんて、それだけでも奇跡みたいなことよ、翔太くん。この冬の試験、なんとか乗り越えなさいね。三月の卒業式の日にその子に会えたら、担任の先生にも挨拶に連れてきなさいよ!」

「はい! もちろんです! 沢渡先生、本当にありがとうございました!」

俺は担任の先生に向かって深々と頭を下げ、これまで以上に確固たる自信で胸がいっぱいになるのを感じていた。

◇

一方、十二月下旬の3年A組の教室と美術予備校の向こう側では、高橋蒼の十八歳の冬も、忘れられない温かな瞬間と共に過ぎていった。

冬休みに入る前の水曜日の午後、校庭での3年A組の卒業アルバム用の集合写真撮影が終わると、クラスの生徒はほとんど帰ってしまった。

教室には、ポスターカラーの箱を片付けている蒼と、親友の由佳、そして眼鏡をかけた隼人の三人だけが残っていた——卒業アルバム編集委員の二人は、クラスの写真リストの最終チェックのために居残っていたのだ。

隼人がファイルの束を抱えて教室を出て職員室に向かった後、由佳はいつものようにすぐに彼を追いかけることはせず、ゆっくりと蒼の机の方へ歩いてきた。

いつもは活発でクラスで一番おしゃべりな彼女が、今日は胸の前で二本の指をきつく絡ませて、珍しくためらっているような表情を浮かべていた。

「ねえ、蒼……。冬休みに入る前に、どうしても蒼に一番に本当のことを話しておきたくて。だって、蒼は私の高校三年間で一番の親友だから」

蒼は驚いて絵の具箱を机に置き、友達を見上げた。

「どうしたの由佳、そんな深刻な顔して? 座って話してみてよ」

由佳は蒼の机の横に椅子を引いて座った。彼女の頬は、青白い冬の午後の日差しの下で少しピンク色に染まっていた。

「実はね……この三ヶ月間、秋の初めに私と隼人くんがうちのクラスの卒業アルバム編集委員に一緒に割り当てられてから……写真を選んだり表紙のデザインをしたりで、二人で学校に残ることがすごく多かったの。最初は隼人くんのこと、真面目で少し無口で近寄りがたい男子だと思ってたんだけど……一緒に仕事をするうちに、彼がすごく繊細で温かい人だって気づいたのよ。昨日、私が写真の紙を切っていて指を切っちゃった時、彼、一階の保健室まで走って絆創膏をもらいに行ってくれて……」

そこまで聞いて、蒼の目は丸くなり、そして次第に理解の笑顔が顔に広がっていった。

「それで……昨日の帰り道に駅まで一緒に歩いてた時、隼人くんから告白されたんでしょ?」

「えっ!! なんでわかるのよ、蒼?!!」

由佳はビクッとして両手で頬を覆った。「確かに昨日の午後、大学受験が終わったら真剣に付き合ってほしいって言われたわ! でも……私、まだすぐには返事できなかったの。だって一年生と二年生の時、隼人くんは蒼のことが好きで、絵の展覧会にも誘ってたじゃない! もし私がOKしたら、蒼が気まずくなるんじゃないかって心配で……」

それを聞いて、蒼は思わず吹き出してしまった。彼女は手を伸ばし、不安で絡み合った由佳の両手をギュッと握りしめた。

「もう、バカな由佳! 私の心をこの三年間ずっと掴んでる人がどこに座ってるか忘れたの?!」

蒼はそう言いながら、少し歪な四芒星の傷がある木の机を指でコンコンと叩き、その目には心からの喜びが輝いていた。

「私と隼人くんの間にあるのは、最初から同じ文化委員の友達としての好意だけだったのよ。それに、一年生の時から隼人くんのことをずっと気にしていたのは由佳の方なのに、私のことを思って隠してたんでしょ? 私がその視線に気づかないほど鈍感だと思ってたの? 二人ともすごくお似合いだよ! 早く職員室に行って隼人くんに返事してきなよ、お正月をソワソワして過ごさせないようにね!」

由佳の目はパッと明るくなり、感動で涙ぐんだ。彼女は蒼の首に思いっきり抱きついてから、慌ててマフラーを手に取り、飛ぶように軽い足取りで3年A組のドアから駆け出していった。

その夜、蒼が美術予備校から歩いて家に帰る途中、黄色い街灯の光の中を初雪がチラチラと舞い始めていた。自分の部屋の机に向かい、水彩の構成課題の絵の仕上げをしていた時のことだ。

コンコン。

軽くドアをノックする音がして、蒼の母親が湯気を立てている温かいホットミルクのマグカップを持って部屋に入り、娘のイーゼルの横に置いた。

蒼が画用紙に描いている、鮮やかな水色と桜のピンク色の水彩画を見つめながら、母親は優しく微笑み、その温かい手で蒼の長い黒髪をそっと撫でた。

「蒼の絵、最近は描き始めた頃よりずっと生き生きしてて、温かみがあるわね。中学生の頃から高校一年生に入ったばかりの頃まで、蒼がいつも殻に閉じこもって、学校から帰ってきたら部屋のドアを閉めてじっとしているのを見て、お父さんもお母さんもずっと心配してたのよ。でもこの二年ちょっと、学校にいいお友達ができて、デザインの道に進むって決心してから、蒼の笑顔が本当に戻ってきたって、お母さん思うわ」

蒼は母親を見上げ、鼻の奥が少しツンとした。彼女は右手を伸ばし、目の前のイーゼルの角にきちんと掛けられている、翔太の水色の錦織りの桜のお守りにそっと触れた。

「うん……。府中高校で、本当に素敵な友達に出会えたからだよ、お母さん。自分の夢に正直に生きることを恐れなくていいって、その子が教えてくれたの」

「それなら、来年の三月の卒業式の日に学校に行ったら、お母さん、そのお友達に絶対にお礼を言わなきゃね!」

母親は優しく微笑んでドアを閉め、部屋を出て行った。蒼は温かいミルクの入ったマグカップを両手で包み込み、静寂の夜の闇の中でクルクルと舞い踊る白い雪を窓越しに見つめながら、彼女の心は初春の再会に向けて優しいメロディーを奏でていた。

◇

新しい年へと移り変わる大晦日の夜——卒業の春の年——除夜の鐘が、府中市の凍てつく夜空に低く重々しく鳴り響いていた。

元日の朝、初詣の伝統に従って、俺は親友の山本健二と一緒に厚手のコートを着た人混みに紛れ、町の裏山にある雪に覆われた神社の石段を上っていった。そこは俺が水色のお守りをもらった場所だ。古いお札を燃やす煙が立ち込める中、本殿の前で澄んだ鈴の音が響く中、俺は胸の前で両手を合わせた。

同じ元日の朝、市の中心部にある古い神社の参道に続くケヤキの古木の下で長い列に並びながら、高橋蒼は両親の間に立ち、毛糸の手袋をした両手を胸の前で合わせていた。

もし誰かが、あの丘の上の祈りと彼女の心のつぶやきを並べて置いたとしたら、名前が違うだけで一字一句同じだということに気づいただろう。

『神様、僕たち(私たち)が二人とも夢見た大学に合格できますように……。そして、今度の三月の卒業式の日には、もうどんなすれ違いもなく、本当に二人で出会えますように!』

神社の境内を出る前、俺も彼女も街の反対側で、おみくじのブースへ歩いていき、今年の運勢を引いた。

俺が健二の前で引いたばかりの小さな白い紙片を開いた時、そして雪に覆われた松の木の下で蒼が彼女の紙片を開いた時、二人の視線は同時に「待ち人」の項目にある一行の言葉でピタリと止まった。

【待ち人:遅れはするが、諦めなければ必ず現れる。】

「遅れるけど、必ず現れるか……」

俺はおみくじの言葉を小さくつぶやきながら読み上げ、微笑んで境内の松の枝にその白い紙片を結びつけた。一方、反対側では、蒼はおみくじを折りたたんだ。彼女は他の人のように木の枝には結ばず、水色のお守りのすぐ隣の財布の中にそれを挟んだ。二人は心の中で単純にこう思っていた。「遅れはする」というのは、おそらく二人が三年間も待ち続け、去年のC棟でのすれ違いを経験したことを暗示しており、今年の三月こそが「必ず現れる」という予言が現実になる時なのだ!

◇

一月中旬、全国的なセンター試験が、冬の中で最も寒い週末の二日間にわたって行われた。

その試験直後の月曜日の朝、茶色いノートが俺の机から3年A組の彼女の机へと移った時、俺たちはノートの最後の数ページで、試験の結果についてドキドキしながらもおかしくなるような答え合わせをした。

3年A組の教室で、高橋蒼がノートを開いて、試験前の金曜日の夜に翔太が書いた文章を読んだ時、彼女は彼がこう書いているのを見て少し驚いた。

『試験前の金曜日: おい、3年A組の画家さん! 今週末は運命を決める「センター試験」の本番だぞ! 昨日の夜、君が水彩で描いてくれたメロンソーダのしおりを神棚に飾って、幸運を祈っておいたよ! 君も試験会場に入る時は、僕の水色のお守りをしっかり握りしめておくんだぞ! 二人とも無事に登竜門を越えられますように!』

「あれ……『センター試験』?」

蒼は翔太のページの「センター試験」という言葉を見てパチパチと瞬きをし、そして机の下で一人クスクスと笑い出した。

「このおバカ、歴史の勉強しすぎて年配の先生たちの昔の呼び方がうつっちゃったのかな! 今はみんな『共通テスト』って呼ぶのに、なんで彼はいまだに大昔の『センター試験』なんて呼んでるの! きっと家でお兄さんが残した古い参考書の山で勉強してるから、口癖になっちゃったのね!」

そして翌週の一月の終わりに、ノートが俺の元に戻ってきて、『背番号7の選手へ報告、君の水色のお守りのおかげで、先週末の共通テストはバッチリだったわよ!』という彼女の返事を読んだ時、3年B組の俺も頭を掻いて笑い、こう思ったのだ。きっと彼女の美術予備校では、「大学入学共通テスト」のことを短く「共通テスト」って呼んでるんだろうな!

二人のうち誰も、同じ一つの試験の二つの異なる名前に三秒以上立ち止まることはなかった。なぜなら、一月の試験の直後、府中高校の三年生全員が、最終学年で最も特別な時期に突入したからだ。二月——各大学の個別試験を受けるために生徒たちが自宅で勉強する期間である。

二月の間、通常の教室での授業は完全に終了した。三年生の生徒たちは、担任の先生に進路状況の報告書を提出するためと、卒業式の予行演習のために、週に一度の午前中だけ学校に来ればよかった。

しかし不思議なことに、3年A組と3年B組の教室は週の大半は生徒の姿がなかったにもかかわらず、週末の登校日に俺が学校に来て、四番目の窓際の机の中に茶色いノートを入れておくと、翌週の彼女の登校日には、ノートは一拍の狂いもなく彼女の机の中にちゃんと現れるのだ!

二月中旬——彼女の美術大学での水彩画の実技試験と面接が終わった直後であり、俺が第一志望の大学の社会メディア学部での小論文試験を書き終えたばかりの頃——三年間ずっと俺たちに寄り添ってきた分厚い茶色いノートは、今や最後の二ページの白紙を残すのみとなっていた。

二月下旬の暖かな日差しの午後、校庭の白い梅の蕾が綻び始め、春がすぐそこまで来ていることを告げている頃、高橋蒼は卒業式の歌の通し稽古の後、静まり返った3年A組の教室に一人座っていた。

彼女は茶色いノートを開いた。

目の前には、翔太の自由奔放な青いボールペンの文字と、彼女の丸っこい黒インクの文字で埋め尽くされた二百ページ近くの紙があった——二人がまだ口喧嘩ばかりしていた十六歳の十五歳、十六歳の一年生から、十八歳の燃えるような恋心を抱くようになるまでの千日間の青春を完全に記録しているのだ。

そして今彼女が開いているこのページの後ろには、裏表紙にピッタリとくっついた最後から二番目の見開きページが一枚残っているだけだった。

蒼は、毎週月曜日の朝に机が自動的に入れ替わるという法則に従って静かに計算した。この二月の最後の週に、彼女がこの最後から二番目のページに書いて翔太に送る。三月の最初の週——府中高校の卒業式がある週——には、ノートは翔太の元にあり、彼が卒業式当日にそれを持っていることになる。そして卒業式が終わった直後、彼はこの茶色いノートを待ち合わせ場所に持って現れ、二人は太陽の光の下で一緒に会い、その使命を終えるための最後の言葉を書くのだ!

蒼の心臓は胸の中で力強く高鳴った。彼女は黒インクのペンを取り、大きく深呼吸をして、二人の最も大切な日のための約束の言葉を、最後から二番目のページに丁寧に書き連ねていった。

『二月最後の週の金曜日:3年B組の鈴木翔太へ。ついに私たち、この茶色いノートの最後から二番目のページまで来たわね。さっき体育館で三年生全員で卒業の歌の練習をしていた時、来週で正式にこの府中高校を離れて、窓際から四番目のこの木の机にもう座れなくなるんだと思ったら、急に鼻の奥がツンとしちゃった。この三年間、あんたが忘れていったノートとこの「秘密の樹洞」のおかげで、優等生の仮面の後ろにいつも隠れていた臆病な女の子だった私が、世界中のどの映画よりも輝かしくて幸せな青春を送ることができたのよ。 来週は卒業式の週だから、このノートはあんたのところにあるわ。大切に持っていてね! それから、私たちの卒業式の日の待ち合わせのスケジュールをよく聞いてよね、軍師長。来週の卒業式当日、体育館での式典と教室でのお別れ会が12時30分に終わったら、正門のあたりは写真を撮る保護者や後輩たちで間違いなくごった返すわ。だから、人混みの中で二人がはぐれないように、その日の13時ちょうどに、あんたはこの茶色いノートと私が描いた半分のハートのしおりを持って、C棟の一階ロビーの自販機の前で待っていてね——二年生の夏に私たちがぐるぐる走り回って探した、あの場所よ! でも今回は、東西の勘違いでまた二人が離れ離れになるのを絶対に防ぐために、はっきり決めておくわね。二人とも【C棟の東側の階段のロビー】(校庭を見渡せるクスノキがある方)に固定で立って、絶対に誰も一歩も動かないこと! あともう一つ……。この三年間、私はあんたのことを何回「翔太」って呼んだかわからないけど、あんたはまだ私の本当の名前を知らないでしょ? この次の最後のページに、私の本当の名前と、二人の高校三年間を記念する情報枠をあらかじめ書いておいたわ! 卒業式の日、あんたはこのノートをC棟の東側のロビーに持ってきて、お互いの目の前で、最後のページに二人のサインと電話番号と卒業した年月日を書き込もうね! 来週の卒業式の日、13時にC棟の東側ロビーで会いましょう。私の大好きな人!』

◇

三月最初の月曜日の朝——高校生活最後の週。

3年B組の教室で、俺が茶色いノートを開き、彼女の最後から二番目のページの手紙を読んだ時、頭のてっぺんから足の先まで温かい電流がビリビリと駆け巡るのを感じた!

彼女は……二年生の夏のあの最大のすれ違いの傷跡だった、C棟の東側の階段のロビーに、今週の卒業式の日の午後1時に戻りたいと言っているのだ! その場所を、俺たちの現実世界でのスタートラインにするために!

おまけに、彼女は最後のページに自分の本当の名前をあらかじめ書いておき、俺がノートをC棟に持って行って、お互いの目の前で電話番号と卒業年月日を一緒に書き込もうと約束してくれたのだ!

俺はドキドキしながら、茶色いノートの最後のページをめくった。

その真っ白なページの上半分には、3年A組の彼女が、初春の桜の花びらのように柔らかく丁寧な黒インクの文字で、彼女の紹介の冒頭を書いていた。

【高校三年の記念ページ — 3年A組側】 私の名前は:あおい (とりあえず平仮名で書いておくわね。漢字でどう書くか、名字が何なのかは、卒業式の日の13時ちょうどにC棟の東側のロビーで、私の口から直接あんたの目の前で教えてあげる!)

「あおい……。彼女の名前は『あおい』っていうのか?!」

俺は口の中で「あおい」という名前を小さく反芻し、紙の上の「あおい」という三文字の丸い平仮名の上に親指をそっと滑らせながら、心臓がうっとりするほど激しく打ち鳴らした。

「月曜日の朝の泥棒」「1年A組の彼女」から「ダメ出し軍師」「未来の画家さん」まで、三年間ずっとあらゆるあだ名で彼女を呼んできたが……この学校を卒業する直前の最後の週になって、俺はついに初めて、愛する女の子の、夏の空のように美しい本当の名前を知ることができたのだ。あおい!

最後のページの下半分の残りの余白——あおいが卒業式の日の昼に二人が電話番号と卒業年月日を書き込むためにあらかじめ引いておいてくれた二つの小さな長方形の枠——を見下ろし、俺の口角は十八年の人生で最も明るく幸せな笑顔を咲かせた。

府中高校の卒業式まで、あと数日しかない。

その日の午後1時ちょうど、俺は彼女だけのために取っておいた第二ボタンが残っている一番立派な制服を着て、茶色いノートと半分のハートのしおり、そして十缶のキンキンに冷えたメロンソーダを入れた袋を手に持ち、C棟の東側の階段のロビーに立って、あおいという名の画家さんが太陽の光の下へ歩み出てくるのを迎えるのだ!

三階の窓の外では、三月の最初の淡いピンク色の桜の蕾が朝日の中でほころび始めており、俺たちの前で待っている最も輝かしい卒業式の日を約束していた。


お読みいただき、ありがとうございます!

次話は明日19時20分に更新します。

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