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【第一巻発売中】スナイパー・イズ・ボッチ ~一人黙々とプレイヤースナイプを楽しんでいたらレイドボスになっていた件について~  作者: 空松蓮司@3シリーズ書籍化
代理戦争編

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第256話 星王観戦

 VIPルームA。オケアノスvs火緋色金観戦室。

 いまここに錚々たるメンバーが揃っていた。


 第1スペースコロニー・フリーパーチの王『トゥルー』

 第2スペースコロニー・火緋色金(ヒヒイロカネ)の王『PPP(ピーピーピー)

 第3スペースコロニー・オケアノスの王『六仙(りくせん)

 第4スペースコロニー・狐倶里(こくり)の王『狐姫(こひめ)

 第5スペースコロニー・Knight(ナイト)Night(ナイト)の王『マザー=フリル』


 加えて、六仙の副官ネスとオケアノスマスコットのソルニャーが居る。


「騒々しいな。なぜ各コロニーの王が揃っているんだい?」


 呆れたように六仙が聞くと、まず狐姫が反応した。


「この代理戦争の決勝戦ですからね。注目するのは当然です」

「裏では狐倶里とKnightNightの試合をやっているんですよ?」

「ふっふっふ!」


 マザーは高らかに笑い、


「最下位争いなんてわたくし達も視聴者も興味ないですわ!」

「最終戦を戦うプレイヤーの身にもなりなよ……」


 フリーパーチの王トゥルーはソルニャーの頭の上に寝そべる。


「もうウチらと戦う事は無いんスから、別に見られてもいいじゃないッスか」

「そうだけどさぁ……落ち着かないよ」

「あらあら。いつも冷静な六仙さんも、最終戦はやはり緊張しますか」

「からかわないでくださいよ狐姫さん。これの結果でアンノウン……未知の惑星に行けるかどうかが決まるのですから、そりゃ緊張しますって」


 六仙はここまで黙っているPPPに視線を向ける。


「ところで、君はこの人数が気にならないのかい? PPP」


 現在、この部屋では右から順に六仙、狐姫、マザー、PPPの順に座っている(ネス・ソルニャー・トゥルーは後ろの空いた空間に居る)。六仙から1番遠い所に居るPPPはひじ掛けに頬杖をつき、小さな声で話す。


「別にいいだろう。この程度でとやかく言う必要は無い」

「ふーん」


 六仙はモニターに視線を移す。


「契約は忘れないでよPPP。もし僕らが勝ったら大会終了後から60日間、全てのコロニーはオケアノスに侵攻できない」

「いちいち言わなくともわかっている」

「その辺は心配ないッスよ」


 トゥルーが会話に割り込む。


「契約破ったらマジで、ウチが侵略側を滅ぼすんで。たとえ3つのコロニーが手を組んで契約を破ったとしても、全部ウチが始末しますから、ご安心くださいッス」


 トゥルーの穏やかな威圧。

 六仙、PPP、狐姫、マザーに至るまで全員が表情を強張らせる。


 たとえ自由主義のフリーパーチと言えど、トゥルーが本気で声掛けをすれば住民は手を貸すだろう。フリーパーチは原初のコロニーにしてもっとも人数も兵器も多いコロニー。もしフリーパーチが本気を出したら、他の4つのコロニーが協力しなければ対応できない。トゥルーが刺したこの釘を、無視できる者はいない。


「にゃんでもいいから、ソルニャーは牛丼が食べたいにゃ~」


 部屋に漂った緊張感を、ソルニャーの腹の音がほぐしていく。


「やれやれ。ネス君、フロントに連絡して牛丼を手配してくれ」

「はい」

「タマネギは抜きで頼むにゃ~」


 六仙はモニターに集中する。


「さぁて、今回はどんな面白いことをしてくれるのかな」


 代理戦争最終戦を待ちわびるのはこの部屋の人間だけじゃない。


 会場に居る人間、各コロニーに居る人間、エンジョイ勢も、ランクマッチ勢も、アドベンチャー勢も注目している。

 シキの住んでいる街ジョリー・ロジャーの酒場はこの戦いを肴に盛り上がっている。

 やむを得ない理由でログインできない者達はリアルからスマホやPCを通して観戦している(時間の流れが違うため、完全なリアルタイム視聴ではない)。


 インフィニティ・スペースの歴史に刻まれる戦い、一大イベント最後の戦いが、じきに始まる。

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― 新着の感想 ―
全コロニーの王はともかく、ネスさんまでここにいるのかあ⋯⋯() なんてあからさまな隙なんだ⋯⋯() 閉会式の間に何処が何をやらかすのかは分かりませんが、近眼視故に対策に利用されて大火傷する自称覇道を行…
そりゃ絵面的にも字面的にも下位決定戦はしっかり見届けるかというとねえ。 もういっそ終わったと切り替えて観客になった方がマシということでもありそうだし
伊達に古株って訳でもないのが実に恐ろしや…
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