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オルタナ外伝ーアルトレア物語ー  作者: 絃芽こう
2学年 波乱の日常

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30 確認

「先輩、近い内に校外学習があるって本当ですか?」


あの日の帰り道、私はサヤカから一学期中に去年の私達がやったような校外学習が計画されていること。


それに1.3年生だけでなく、一部の2年生が参加する予定だということを教えてもらった。


「あぁ、本当だ。7月に実施される予定になっている」

「この前何かを言いかけてたのって、これのことだったんですね」


だけどサヤカは、校外学習に向けての準備こそしてたのだが、どうしてその時期に行われる事になったのかを知らなかったので、私はスイネグ先輩なら知っているだろうと思い、事実確認とそうなった経緯を聞きに来ていた。


「そうだな。Aクラス以下では、クラス全体に周知させるのはまだ先だろうが、お前はまだ何も聞いてないのか?」

「えっと?何も聞いてないですけど…」


どうやら、今年は校外学習の時期が早まる影響で、2年のSクラス以上の教室では、通常授業の時間がいくらか訓練の為の自由時間に変更されているらしい。


ただし、他のクラスでは全員が参加する訳では無いので、これまで通り通常授業が行われるとのことだ。


けれどそんな状況では、Aクラス以下の校外学習に参加予定の生徒が、しっかりとした訓練時間を取るのは難しいだろうということで、その生徒が希望するなら特別措置として、そちらの訓練の方に参加しても、本来の授業を欠席扱いにしないでくれるのだとか。


一応なるべくは、Aクラスの体育の授業と合わせて、その訓練の時間を設けてくれてるそうなのだが。




「とりあえず、今年はSクラス以上の生徒と、他のクラスからも一部の生徒が、校外学習に参加するっていうのは分かったんですけど、私は多分参加しないですよ?成績もそんなに良くないですし…。そもそもなんでこんな早い時期に…」



一旦先輩の説明で、一学期中に校外学習があるのが本当なのは理解出来たけど、サヤカも先輩もなんで私が参加メンバーに選ばれる前提で話しているのだろうか。


自分で言って悲しくなるが、私の成績は相変わらずクラスで一番下なはずだ。


それに、去年は同じクラスの人同士ですら、二学期までは出身大陸ごとに別れてまで、お互いの魔法に影響が出ないようにしていたのに、何故今年はそれが無いのか。


「何を言ってるんだ。今回校外学習の時期が早まったのは、お前らの班が主な原因なのに、お前が不参加になるわけ無いだろう」

「えっ?わ、私達のせいですか?」


だが、スイネグ先輩から告げられるのは、思いも寄らない事実だった。


聞いてみれば、前年度の校外学習では予期せぬ事態により、数名の犠牲者が出てしまったので、今年はさらなるトラブルを防ぐ為に、各班へ監督役の生徒を置いたり、サポートチームに上級生の一部が参加するなどして、万全の体制を整えているらしい。


そして、2.4年生は年明けに自分達の校外学習も控えてるという理由で、1.3年生の校外学習は、他の学年の生徒も比較的時間に余裕のある、1学期に実施される事になったのだとか。


「とは言え、成績順に班が決まっていってるなら、お前の方に通達が来るのが遅いのも仕方が無いか…」

「むぅ…」


私の成績が悪いというのは、先程自分でも言ったことだし、認めていることだが、人に言われるとなんとも癪に障るものだ。


「と言うか、去年のあの熊が原因なら、私も襲われてますし、別に私のせいじゃ無いと思うんですけど…」

「それ以外にも連れ帰ってきたやつが居るだろう」

「それは私じゃ無いですよ?」

「だから、お前らの班だと言っただろう。1回で理解できないのか?」

「ぐぅぅ」


せめてもの抵抗で、色々と大幅に行事予定が変更されたのは、自分のせいじゃないと主張してみるけど、連帯責任だと言われたら返す言葉もない。


おまけに、『話を聞いてなかったのか?』と、バカにしたような顔を向けられると、私には唸ることしか出来ない。


「まったく。あの親熊の事を公表出来れば苦労しなかったんだがな」

「え?どういう事です?」

「はぁ…」


何だか今日の先輩は、いつも以上にため息が多い気がするが、私の疑問には答えてくれるようだ。


「本来なら、あの森にはそういった脅威も存在してるから、十分に気を引き締めて課題に取り組まなければ、命を落とすこともあり得るとか、その程度の注意喚起で十分なはずだったんだがな」


先輩はそこまで言うと一旦言葉を切り、続きを私を睨みつけるようにしながら話す。


「何処かの誰かが、1年2人でその脅威を取り除いたからな。話を聞いたバカが真似をしないとも限らない」

「あー…」


確かに、いくら大人が言い聞かせようとしたところで、前例があるのなら自分達も出来ると考える人は出てくるだろう。


だけど、あの時の私達は必死だったのだ。

後から起こる影響なんて考えてる暇なんて無かったんだから仕方が無いだろう。


『だったら、おとなしく熊にやられた方が良かったんですか?』と、理不尽な怒りをぶつけられていると感じた私が、先輩に抗議しようとしたところで


「そのせいで、他の脅威を示す為に魔獣についての研究成果を、校内全体に公表する羽目になったんだ」


と嘆く姿を見て、この話題について先輩が、やけに不機嫌そうにする理由を察することになるのだった。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます♪

また次の更新もお楽しみに!!

今週は【人生裁判】更新してます!

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ここまで読んでいただきありがとうございます。 よければ次の更新まで投稿した他の作品も見ていってください。 X(旧Twitter)アカウントはこちら 現在連載中の作品【アルトレア物語】【人生裁判】 ピックアップ短編【恋心】
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