表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オルタナ外伝ーアルトレア物語ー  作者: 絃芽こう
2学年 波乱の日常

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

123/146

26 何かの間違いじゃ?

「今使ったのは、初級魔法レベルだったと思うんですけど…」


火球を放って破裂させる。


言葉にすればたったそれだけの事なはずなのに、私は先輩の言った事が信じられ無かった。


「ふむ…お前も同意見か?」

「おれも…時間は掛かるけど、同じ事が出来ると思う…」

「まぁ、確かにお前ならそうだろうな。だが、流石に視界に入る範囲内どこでもとまではいかないだろう?」

「それは…難しいな…」


タイガも同じ気持ちだったのだろう。


先輩に聞かれて、不可能なものではないと主張するけど、続く指摘に、悔しそうにうなずく。


「タイガにも出来るのなら、先輩に出来ないとは思えないんですけど…」


幼馴染を貶すわけじゃないが、仮にもSクラスの先輩だ。


タイガよりも魔法の習熟度が低いとは思えなかった。


「確かに、最初からどのように発動させるのか、全て指示を出したうえでなら、似たような事が出来る奴は居るだろうな」

「なら…」


『なら、別に先輩だって出来るんじゃないですか?』そう言おうとしたのだけど、


「だが、魔法はその性質上、発生した後に追加で効果を加えることが出来ない」


技術的に無理なのだと、はっきり言われてしまう。


「魔法で同じ事をやるなら、魔力を伸ばしてから発動させる必要がある。だが、それで発動するにも限界はあるだろうし、そもそも魔法を、そんな風に使うのはお前以外居ないだろう」

「おれ?」


ただ、一応それにも例外はあるようで、その最たる例としてタイガを指さす。


「とは言え、環境が良かったのだろうな」

「うん?」

「お前のその力は、イメージがより具現化しやすい、アリアス大陸だったからこそ、成長し得たのだろう」

「そう言われても、あんまり実感ないなぁ」


例外だ何だと言いながらも、タイガの魔法を今日初めて見て、ここまで正確に彼の能力を推測出来るのは、これまでの先輩の研究の成果だろうか。


スイネグ先輩は、別にアリアス大陸の出身ではないし、ましてや魔素を感じ取る力が強い訳でも無いのに、ここまでの分析が出来るのは、もはやさすがとしか言いようがない。


「初めからこちらの大陸でそのやり方をしていたら、周りに参考になる奴も存在せず、自分の思い通りに魔法を発動させることも出来ずに、ただの無能が出来上がっていただろうな」

「うぅ…なかなかひどい言い方ですけど、可能性を否定出来ませんね」


こちらの大陸に来て、イメージ通りに魔術が発動出来なかった私は、最初からベネウッド大陸にいた場合のタイガの姿を想像して、彼が私の幼馴染だったことに感謝する。


「ちなみに、詠唱魔法なら一応、発動した後に追加効果を乗せることも可能だが、それも結局は、そうする事が前提の魔法だから、お前みたいに何でも好きなように、という訳にはいかない」

「別に、何でも追加出来るってわけじゃないですけど…」


なんだか先輩が魔術を使えないからこそ、先輩の言葉を全部素直に受け取っていると、そのうち勝手に期待値が上がって、無茶な要求をされるような気がしたので、私は一応釘を刺しておく。


「そんな事は、分かっている。だが、去年あの魔術を見るまで、そもそも追加する事自体が可能だとは思っていなかった」

「あの魔術って、炎雷のことですか?」


けれど先輩は、私の心配を杞憂だと言わんばかりに一蹴する。


そして、先輩の話で私は去年初めて魔術を見せた時のことを思い出す。


「あぁ。元の大陸では、他にも出来るやつは居たのかも知れんが、あの時俺の周りには、何とかして魔法もどきを使うのしか居なかったからな。なかなかに衝撃だったぞ」

「魔法もどき…」


『なら、タイガが使っているのは、魔術もどきですか?』とつい言いたくなったけど、それを聞いても誰も幸せにならないことが分かっているので、私は何とか言葉を飲み込む。




最後に、いくつか私達が質問をしたところで、十分だと思ったのか『もういいだろう』と言って今日は解散することになる。


その時、先輩が『そう言えば…』と、何かを言いかけたのだけど『まぁ、良いか。どうせすぐに知らされるだろう』と、気になる言葉を残して、訓練場を後にするのだった。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます♪

また次の更新もお楽しみに!!

今週は【人生裁判】も更新してます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここまで読んでいただきありがとうございます。 よければ次の更新まで投稿した他の作品も見ていってください。 X(旧Twitter)アカウントはこちら 現在連載中の作品【アルトレア物語】【人生裁判】 ピックアップ短編【恋心】
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ