TASさん、状況を考察する。
ユニークPV数が5000を超えました
感謝(´・ω・`)感謝です
2017/3/10
今日は何故か、少しも話が思い浮かばなかったので休ませて頂きます(´・ω・`)ごめんなちゃい
さて、状況の考察をしよう。
私は、散々私を苦しめてくれたベッドの上に座り、脚をぶらぶらさせながら、周囲の確認をする。
ベッドの上に寝転んでいるときは、首一つすら動かせなかった(理由は不明。縛られてもいないのに動かなかった)ため、辺りの状況なんて確認出来なかったし、先程は色々な意味でかなり焦っており、周囲を見渡す様な余裕はなかった。
危うく、ヒトとしての尊厳を喪う所だった。
ズボンと下着がいくつかの布に分断されてしまったが、布の一部を切って、紐のようにし、一つ一つの布切れを結び付けて形を戻したので、問題はない。
私をベッドに固定した何者かに一発喰らわせてあげたい所だが、今は我慢し、状況の確認に努める。
————さて。
一通り、辺りを見回して見たが、なんて事の無い、普通の部屋だ。
特に、変わった物が置いてある訳ではなく。
まぁ、強いて言うなら、私が今座っているこのベッドが、一番変なモノなのだが……
それは置いておこう。取り敢えず、これが、人を拘束する為の物だと言うことは分かっているので、そこから脱出出来た今、特に意味を成さない物だ。
私はベッドから、ひょい、と、降り、一つの木製の棚の前に立ち、上の引き出しから順に、中身を見る。
特に何も、変わった物は無い。
女物の服やら、下着やらが入っていたりしたので、恐らく、此処の住人(?)は女性なのだろう。
私は棚の引き出しを戻した後、ベッドの横に置いてある机の所に行き、その引き出しを開けて行く。
こちらも、特に変わった物は置いていない————
ん。一つ、開かない引き出しがあるな。
鍵穴も無い。どうやって開ければいいのだろうか。
と、少し考えて、ある一つの事実に気付く。
この引き出しに、辺りの魔力の流れとは違った、違和感のある魔力の流れを感じられた。
魔力というものは、人やら物やらが内包している物以外に、それ程強いものでは無いが、空間にもある程度の量が漂っており、それがある程度の統一されたパターンで流れているのだが。
その、”場の魔力”以外の魔力……人や、魔導具(魔法の道具の総称らしい。巨木にいた時、ラシーヌさんに聞いた)等の、”場の魔力”より強い魔力を持った物体がある場合、”場の魔力”の流れに乱れを発生させる。
で。
私は、その”魔力の乱れ”を、この引き出しに感じたワケだ。
というか、引き出しの取っ手に、それを感じた。
私は引き出しの取っ手を握る。
すると、その取っ手から発せられる魔力が、私の掌に、押し付けられる。
そして、引っ込む。
試しに、取っ手を引っ張る。引き出しは開かない。
うん。十中八九、この魔力はこの引き出しの施錠(?)と関わりがある。
うーん、何だろうか。
生体認証みたいな物だろうか?
指紋とか、虹彩とか、変わらない物は、施錠の鍵に使えるのだろうが、これは”魔力”を使ったモノだ。
“魔力”というのは、いくらでも変えられるモノだろう?
それで施錠をする?魔力の何を使って?
……うーむ。分からない。
それか、”魔力以外のモノ”を魔力で読み取ったりしているのかもしれない。
ううむ。ううーん。
別にこの引き出し、放置しても良いのだが……。
やっぱり、何が入っているのか、気になる。
————机を叩き壊して開けるか。
少し暴力的な発想だが、正直、この机の持ち主は、恐らく、私をベッドに縛り付け、色々と酷い目に遭わせてくれたその人本人だろう。
そう考えてみると、この机、別に壊してしまっても構わない気がしてきた。
……うん。壊そう。
別に問題は無いだろう。因果応報、私をあんな目に遭わせた人が悪いのだ。
私は闇魔法で、重量と硬度を共に最大にした、私の身長ほどある、”とても大きなハンマー”を作り、思い切り、振りかぶる。
そして、それを、ぶぉん、と振り下ろした。
——だが、その一振りで、机が壊れる事は無かった。
「わあああああ?!?!!」
背後から発せられた、焦りを感じられる、謎の声。
そして————ずぉぉ、と。
机の周りの空間を覆うように、謎の文様が現れる。
その文様とぶつかった、”とても大きなハンマー”は、きいぃん!と、甲高い音を立てて、逆方向に跳ね返える。
そして、勢い余って、ぐぉん、と、後ろの方にまで吹っ飛ぶ。
そして、どすん、と、床と衝突。
その床も、また、謎の文様で守られた。
そして、その、跳ね返った”とても大きなハンマー”を握っていた為、ブリッジの様な体勢を取ることとなった私は。
「あわわわわ」
ぽた、ぽたり、と、汗を床に垂らして、口元に両手を当て、非常に焦っている様子の、薄紅藤色の髪をした女性と、目を合わせる事となった。




