表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TASさんは異世界にて自由に生きたいようです。  作者: 粗茶漬け
TASさんが流浪の旅を始めるようです
20/53

TASさん、巨大な蛇に遭遇する。

 私は一瞬思考を停止した。


 訳が分からなかった。


 何故、この蛇は、こんなにも巨大なのだろうか。


 何故、この蛇は、私の頭上にいるのだろうか。


 何故、この蛇は、大きな口を開けているのだろうか。


 何故、私に向かって、その鋭い牙を向けているのだろうか。


「っ!」


 私の思考を再び動かし始めたのは、手の甲に走った、小さな痛みだった。

 私は直ぐに右手をを確認する。


 水滴が当たった場所の皮膚が。


 少し、溶けていた。


 ーーーああ、逃げないと。


 私は手の力を緩め、ロープ伝いに、地面へと降り始める。


 大丈夫。目を合わせていれば、大丈夫だ。きっと大丈夫。ゆっくり降りれば、大丈夫だろう。きっと大丈夫。多分大丈夫。大丈夫…大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈———大丈夫…だよ、ね?


 …


 …


 …いや、まて。なんだこの思考は。私はこんな程度の危機を感じたくらいで、気が触れる様な、貧弱なメンタルの持ち主ではないぞ。


 これは…一体?私は…


 ———そこまで考えた時。


 ぐわん、と。

 空気の揺れるような、音がした。


 私は反射的に膝を曲げ、”肉体操作”と”身体強化”を併用し、幹を蹴り飛ばして下向かって跳躍した。


 がしん、と。私は地面に、足を付ける。

 この世界に来て初めて巨木の外の土を踏んだ、記念すべき瞬間だったのかもしれないが、そんな事を考えている余裕は無かった。


 私は二十八メートルの高さの場所から十二メートル下の位置に移動し、そこから飛び降りた訳で、ステータスを高め、ダメージを最大限吸収する様に降りたと言えど、無傷では居られない。


 脚に痛みが走る。痛みのパターンを解析した所、私の脚の骨には、ヒビが入ってしまっている様だった。


 すぐさま”回復魔法”を掛ける。私は脚を治している間に、私がさっきまでいた場所を確認した。


 そこには、大きな蛇が、幹に、思い切り噛み付いていた。


 私は、ぞっ、とした。


 もし、あの時避けていなければ。私は今頃———今頃————今頃———


 死んで、死んで死んで、いた!ああ!あああ!


 死んで!死んで…死ん、で?


 ———また、思考がどこか、(ハズ)れた。


 いや。(ハズ)されたんだ。恐らく、あの蛇に。


 一度目も、二度目も、あの蛇を見た時の事だ。


 多分、あの蛇、そういった技能(スキル)を持っているんだろう。


 …よし。逃げよう。


 逃げれば万事、問題無い。要するに、あの蛇を見なきゃいいだけだ。多分。


 私は治療を終えた脚を確認する。うん。しっかり治っている。”回復魔法”のちからってすげー。


 私は木々の合間を縫って走り抜け、すたこらさっさと逃げ出した。

文章量少なめです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ