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TASさんは異世界にて自由に生きたいようです。  作者: 粗茶漬け
TASさんが異世界召喚されたようです
12/53

TASさん、お風呂に入る。

 私とラシーヌさんは今、ラシーヌ宅内のお風呂場にいる。


 石が並べて置いてあり、その中の窪みに、お湯が溜まっている、露天風呂でよくあるタイプの湯船になっており、辺りはなんだか高級な宿でよくありそうな、自然に出来た感じに仕上げられた石の床。凸凹が良い感じに足の裏に当たって、歩いているだけでも疲れが取れそうな床だ。


「はぁ……やっと身体にこびり付いた汚れが流せるわぁ……今すぐにでも湯船に入ってゆったりしたい所だけど、まずシャワーを浴びないといけないのよー。湯船がよごれちゃうからねー。分かった?タスさん」。


「はい」


 私は返事をする。だが、私は、ラシーヌさんの方を向いていない。

 かと言って、石の床の方も向いていない。露天風呂風の湯船も見ていない。


 その視線の先にあるのは、シャワーを浴びる為の設備。


 ———それは、何処からどう見ても、現代日本御用達の、プラスチック製シャワーヘッドだった。


「んー?タスさん、それが気になるのぉ?それはねぇ、大体五百年くらい前にお友達から貰ったものなのよぉ。あっちにあるお風呂もその時作って貰ったものなのー」


「……そーなんれすか」


 ……まぁ、私以外にも”転生者”がいる、と言うことか。別になんとも思わない。ちょっと気になっただけだ。……私を"転生者"と呼んで良いのかは知らないが。


 最初に会った女神様の言い振りから予測のつく事である。

 召喚なんて日常茶飯事、そんな口振りであの人(?)は話していた。


 勿論、この世界の技術力が地球並み、またはそれ以上だと言う考えも否定は出来ないが……今は、異世界から、プラスチックなどを精密に加工する技術、又は、このシャワーヘッドの実物が持ち込まれたと仮定しよう。お風呂場の発想自体が、現代から持ち込まれたものなのかもしれない。


 コレが持ち込まれたのが五百年前の話。

 ……じゃあ、今は一体どうなっているんだ?


 街中に、高層ビルとか立ち並んじゃったりしているのだろうか?街の地面が路装されちゃってたりしているのだろうか?電車とか、あるのだろうか?


 中世な服装をした人々が、Sui◯aカードを持って改札に並ぶ光景を想像すると、中々シュールに思えて、思わず、私はくすり、と笑った。


「あー!タスさんが笑ったわぁ!笑顔のタスさん……なんて可愛いさ!抱きつきたい!」


「それはやめてくらさい」


 まあ、この世界の街事情など、いつか見に行けば分かることだ。


 気になるけど、今は別にいい。


 それよりも、今はお風呂だ。


 人生初の風呂。知識として知っているだけで、私には未体験な物が世界には沢山ある。ましてや異世界だ。私が知らない事など、いくらでもある。


 私はこれからの事に期待を抱く。私は自由に生きるのだ、と。


 その第一歩。それが風呂。


 今から私は、自由への第一歩を踏み出すのだ。


 シャワーを浴び終えた私は、ゆっくりと、風呂に足を伸ばしーーー



 ◆◆◆◆◆



「ほわぁぁ……」


 私は身体全体を湯に浸からせ、感嘆の声を漏らす。


 ———つま先をそっと湯に浸からせ、脚まで浸かりーーーその時点で、私はもう、風呂に魅入ってしまった。


 今までの疲れが、じわり、じわり、と、溶け出してゆくような感覚を、感じた。


 しかし、私は直ぐには全身を浸からせない。風呂が私に語りかけてくるのだ……焦らないで、いい、と……


 ゆっくりと、ゆっくりと、腰、そして胸の辺りまで……


 そして、私は、肩まで湯に浸かった。


 じわじわと、身体が芯から温められる。

 それは、心をも温めてくれているように感じた……


 まるで……その感覚は……お風呂こそ、私の母であると云わんばかりに……私の身体を優しく抱き締める……


 水、それは生命の源……


 そう……ある意味でお風呂は……全ての生物の母と云えよう……


 ビバ……お風呂……


 私は今……生きている……

風呂テロがやりたかった

後悔はしていない


テロ文章を書くのは難しいですねぇ

文章量非常に少なめです

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