057●シェフとしてパーティを開く日を
「ただいま!元気かい?調子はどう?済まない、寄り道をして遅くなったよ。」
ロイが帰ってきた!
姿を見た瞬間、胸が熱くなる。
無事でよかった・・・本当に。
「お疲れ様!君がいない間に、いくつもの手配を完了させたよ。」
「そうかあ!えらいなあ、ウィルフレッダ!よくやったね!」
そう言って、ロイはハグしてくれる。
うん、うん、お願い、もっと褒めて!
わたしは褒められて伸びる子なんだから。
「じゃあ、さっそくご褒美の食事をつくろうか!」
キッチンに立つロイの背中を見ながら、わたしは思う。
君は、‘魔法使い’であり、領主であり、戦士であるけど、わたしが一番好きなのは料理人としての君だ。
だって、わたしの専属だもの。
「美味しい!!ホントに、君はシェフとしてもやっていけるよ!そのうち、どこかの貴族から、召使にって声がかかるぞ!」
ロイはいつものように微笑んでいる。
「ねえ、ロイ!戦争が終わったら、みんなを招いてパーティしたいね。そんな日が来ると、いいんだけど・・・。」
その言葉に、君は、静かに頷いて言う。
「来るよ。きっと。」
そうだね。その日は必ず来る。
わたしたちは、そう信じて、今を生きるんだ。
ーマイロード、お時間をいただき、申し訳ありませんでした。ウィル様のご機嫌は如何でしょうか?
ーありがとう、リョウマ。大丈夫、今、楽しく夕食をとっているよ。で、先程見せてくれた試作機の、量産体制の見通しはどうだ?
ーはい。間に合います。ようやく、この世界線の物資での作成が可能となりました。使用方法も試作機で、ブラッドに伝えることができます。
ーよし、プロジェクトを発動せよ。




