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051●運動の翌日

「よーし、プレイボールだ!」


俺は威勢良く叫ぶ!晴天に恵まれた!

ラボとセキュリティ・コアでの親善野球だ。

だが、双方でチームを組むのではなく、ラボとコアを合わせた人数でクジ引き!

これならセクショナリズムにならないし、普段は触れ合わない者同士の会話も生まれる。

我ながら、いいアイデアだ。


まあ、合わせて20人程度だし、どうしてもコアからの参加人数は9人に満たないから、混合チームになる。

本局や他の分局の連中、局長までも引きずり出した。

すばらしい!

ユニフォームがバラバラなのは御愛嬌だ。

エイミーはピンク色だし、ココアは青色でコーディネートしてるな。

ラボ・メンバーには白衣のままのヤツがいるし、セキュリティ・コアには、スーツ姿の局員までいる。

これはこれで、おもしろい!

ただ、ひとつ残念なことは、ココアが別チームなんだよな。

まあ、しかたない。クジ引きだからな。

俺はエイミーと、ココアはジンと同じチームだ。

負けないぞ!


おおっ!エイミー、すごい剛速球だ!

相手ベンチが「音速を超えてるんじゃないか?」とザワついている。

いや、それは言い過ぎだが、200kmは出てるよな?

これなら相手は打てっこない。勝利は間違いない!


なにっ!おい、おい、そっちの投手はココアか!

それってズルくないか?ほら、局長、見事な空振りでひっくり返ったぞ!

意気込んで、メジャーリーグのドウジャーズのユニフォームを着て参加してるのに。

ジン、これはイカンだろ?!

えっ、エイミーも左手で投げてる、ココアもいいだろって。

ピッチングマシンと対決してるって考えろ、だって?

うわぁ、こりゃあ、投手戦だな。


ということで、エイミーとココアは投手を外すことになった。

「局長命令」だ。

エイミーはピンク色のユニフォームでの投手ってのが気に入り、投げ続けたい、って駄々をこねた。

自己陶酔してるよな。


まあ、そんな顛末でマウンドには俺が立つ。

新月期でも、常人の上をいくぜ。どうだい、160kmは出てるだろ?

俺は右利きだから、エイミーのようなピンクのサウスポーってわけじゃないが。

渾身の球は、相手のバットに空を切らせ、あっという間にチェンジだ!


あれっ、ジンが投げるのか?

うわあ、何だ、そのえげつない変化球は!

あり得ない軌道を描く。

曲がるってもんじゃないだろ!落ちるっていうのも違う。

消える、っていう表現がいちばんあってる!

突然目の前から消え失せる、消える魔球だ!


試合終了。延長12回までの死闘!とは言えないな。

みんなブンブン振り回しただけだ。

野手は暇だったぞ。

ローカルルールでよかった。決着がつくまでやってたら、日が暮れちまってるぞ。


局長が笑いながら

「いい運動になった。再試合では、必ずホームランを打ってやるからな!」

って言っていたが。怪我人が出なくてよかった。


しかし、翌日、俺たちを除いて、参加者のほぼ全員が筋肉痛で呻くことになった。

普段とはまるで違う筋肉部位が、悲鳴を上げているらしい。

もちろん、局長も。


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