11/94
010●護衛は?
おおっ!これが王宮か!北欧らしい、佇まいだなあ。
日本からはるばるきた甲斐があったよ。
カメラ、カメラ。いいなあ。見入ってしまう。
うん?だれ、声をかけてくるのは?
「日本から来たのかあ!遠いのに、よく我が国を訪問してくれた!ありがたい!王宮に興味あるのか?よし、案内してやろう!」
えっ、いいの?わしに付いてこい、って。衛兵はにっこり笑ってる。ズンズン、入っていくの?
いやあ、堪能したあ!
国王のベッドまで見せてくれるとは、王様が不在でラッキー!
あれっ、でも何だかおかしいなあ?
「あの、ありがとうございました。ええっと、すみません、こんなことしてよかったんですか?」
「かまわん、かまわん。何の問題もなし、じゃ!」
「ええっと、あなたは一体、どなたなのですか?もしや、侍従長とか?」
「わし?国王だけど。」
ひぇえ!そんなこと、あるのぉお?!
ホーソン7世は世界大戦で、自ら先頭に立ち戦った。
降り注ぐ銃弾も、砲弾の雨も兵士と共にくぐり抜けた。
粗食に耐え、そして、ついに勝利し平和が訪れた。
「護衛もお付けにならないで、大丈夫なのですか?」
「護衛?ハッハッ!護衛は付いておる。国民全員じゃあ!」




