決戦テクノジリア⑥
工場守護ロボットを破壊したため、難なく工場を壊すことができた。
こうもうまくいくとなにかの罠のような気がしてしまう。
「なにか変だな。」
高柳は一人疑問を感じていた。
こんなものを作れる存在なのになぜだ?うまくいきすぎている。なにか見落としている何かがあるのでは?
しかしいくら考えても何一つ仮説も思い浮かばない。
監視している様子もなく、罠のような素振りもなく。まさか大罪使徒科学はここにはいないのでは?
確証はない。でもこのテクノジリアは落として置いたほうがいい。
グラウもザウズもドローンも何もかも中心部に行くときにやってこなかった。
「ここが中心部か。」
目の前には巨大な塔がたっている。
しかし、入口が見当たらない。
「新也、剣で斬ってくれ。」
「わかった。」
そう言われて新也は白い塔に攻撃を仕掛けたが、傷一つつかなかった。
「ん?」
「どうかしたか新也。」
「おかしい。」
「何がおかしいんだ新也。」
「ちゃんと剣が当たっているのになにかおかしい手応えがする。」
「だとしたら、振動を受けて逆振動を返している感じなのか?」
「それはどういうことだ?」
「理論上どんな攻撃でも耐える方法だよ。どんな攻撃も振動だからね。それの逆振動を出せば攻撃を無効化できるという、ノイズキャンセリングみたいなものだよ。」
「なるほど。」
高柳は少し考えて。
「それだったら京坂さん、やってくれ。」
「ん。」
そうして京坂は空間を斬ったのだが。
「なぜだ?」
白い塔には傷一つついていなかった。
「京坂さん、もう一度お願い。」
京坂はもう一度空間を斬ったが。
傷一つついていない。
「どういうことなんだ?高柳」
「まさか、今まで何もしなかったっていうのは、これがあったからか?」
「高柳原理はわかるか?」
「あくまでも推定だけど、もしかしたらこの白い塔は同一の空間にいないのかも知れない。」
「どういうことだ?」
「わからない。本当にわからない。京坂さんの加護は確か空間も切れるんだよな。」
「ん、そうだけど。」
「じゃあ、なおさらどういうことなんだよ。」
どうやらここに来て何も打つ手がなくなってしまったようだ。




