制服姿
「ナルニエル様…!」
振り返ると、そこには宮廷魔術師団の制服に身を包んだ彼が立っていた。
「良かった、間違ってなかった」
少し息を弾ませながら、ほっとしたように笑う。
「仕事中に、遠くからちらっと姿が見えて。まさかとは思ったが来てみたんだ」
「わざわざ、仕事の合間に……」
ナッシュは軽く息を整えてから、続けた。
「午後は休みを取ってある。だから、午前中が終わればゆっくり回れる」
「お休みまで…ありがとうございます」
思いがけない話に、シャンティの顔が自然とほころんだ。
「ただ、まだ今は制服のままだと目立ちすぎる。」
そう言うと、ナッシュは軽く指先を宙に滑らせた。淡い光が一瞬、彼の顔の周りを包み込む。
「幻影魔法だ。君以外の目には、少し違う顔に見えるようになってる。これなら、自分だと気づかれずに済む」
「そんなことまでできるんですね……」
「まあ、これくらいは新人でもできる。とはいえ、まだ午前中の仕事が残ってるから、一度戻らないといけない。悪いが、少しだけ待っていてくれるか」
「はい、もちろんです!」
「なるべく早く終わらせてくる」
そう言い残すと、ナッシュは軽く手を振って、人混みの中へと戻っていった。
(はぁぁ…制服姿も、かっこいいなあ……)




