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大魔法使いは紫色の瞳に恋に堕ちる  作者: ゆうもみじ


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19/50

今日?

配達を終えて店に戻ると、シャンティは荷台から空の瓶や、籠たちを下ろしながら、大きく伸びをした。


「ただいま、おじいちゃん」


「おかえり。ちょうどいいところに帰ってきたな」


「何かあったの?」


「さっき、例の魔術師団の坊ちゃんが来たよ。お前のハンドクリーム、追加で欲しいって」


「え……」


あまりにも急で信じられないことに言葉が出てこない。


「渡したやつは、お前が坊ちゃんのために作ったもんだから、ここには置いてないって言っておいた」


「……そう、なんだ」


どうしよう、心臓がすごい速さで動いてる


「それで、また別の日に来るって言ってたから準備しといてやんな」


「別の日に……」


「今日はもう帰っただろうね」


夕食を作り終えたアジェーナが2人を呼びにきたついでにゲン爺に問いかける


「いや、さっき出たばかりだ。まだそんなに時間は経ってないから、この辺りにいるかもしれないな」


(まだ近くにいるかも……)


下を向き考えるシャンティを見た、ゲン爺とアジェーナが目を合わせて微笑む。


「行ってみるかい?」


「ちょっとだけ、様子見てくる」


「気をつけてな」


エプロンを外す間も惜しんで、シャンティは店の外に飛び出した。特に会って何を話すというあてもない。それでも、もしかしたら、という小さな期待だけを胸に、シャンティは通りを見渡しながら足を速めた。

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