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大魔法使いは紫色の瞳に恋に堕ちる  作者: ゆうもみじ


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ぼんやり

朝の薬草畑の見回りをしながら、シャンティはまた考え事をしていた。


(使ってくれてるかな……)


「シャンティちゃん、また同じところ摘んでるよ」


ぼんやりしていた自分に、隣のパン屋のラーナさんが少し心配そうに声をかけてくれた


「……あ、本当だ」


「最近、ちょっとぼーっとしてること多くないかい?」


「そんなことないよ」


本当は自分でもわかっているけれど心配されないよういつも通りを装う。


「シャンティ、さっきからスプーン持ったまま止まってるよ」


「ん?」


「どうしたんだい、ぼんやりして」


具合が悪いのかを確認するように、アジェーナはシャンティと目をあわせる。


「なんでもないよ。ちょっと考え事してただけ」


そう、なんでもない…はず。


「考え事ねえ」


ゲン爺がパンを食べながらシャンティをのぞきこむ。


「まあ、若い子にはよくあることよ」


少しくだけた表情のアジェーナが、ゲン爺へと視線をむける。


「もう、なんでもないってば!」


思ったより声が大きくなり自分でも驚いてしまった。


(いつか…ううん、今度…ううん、すぐ会えるかな)


いつも通りの食事をしながらも、気づけばそんなことばかり考えてしまっていた。


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