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主人公頑張るはずが先伸ばしに…(;´д`)


記憶があればその人は別の人になれるのか。

ある人の記憶が消えたらそのある人はもう別の人になってしまうのか。

きっとその人がそれぞれ個性を活かし、歩いてきた道を周りが認めた時、

その時が-…



「零様~っ!持って来たっすよ~っ!」



ロウディオが何か言ってますが今は少し待って下さい。

ちょっと記憶の整理がついたから忘夢石に入れていた記憶を出したら零さんの最期だったし実はただの記憶の引き継ぎとか…しかも零さんが使った全能力全部使える?意志を継ぐ?あー…ちょっとまだ纏まりませんね


「…零様?どーしたっすか?」

「…………凛ですよ、私は」


それに少し前、零さんの記憶に引っ張られて私が消えかけていた気もします。

魂は入れないと言ってましたから恐らくは私の中で抜けている数年分の記憶に入ってしまったから私と混ざったのでしょうね


寧ろ零さんの想いというか意志に引きづられていたんでしょうねぇ…

しかもさらっと使ってきた全能力を使えるように、でしたっけ?言ってましたし…え、これもしかしなくてもチートな感じですか?


「どーしたんすか?」

「あ、いえ、少し作戦を変更します」

「え、もうすぐ集まって来るっすよ!?」

「手順は変わりませんよ、結果を変えるだけです」


大丈夫、魔法が使えるんですからいくらでも手はあります。

私は零さんの意志を継ぐ事はできないかもしれませんが伝える事はできるはず

なら、やってみようじゃないですか

零さんの最期の言葉は私の中でしまっておけるものではありませんしね



「……来るっすよ、凛様」

「えぇ、そのようですね」



強い魔力

それが途轍もない速さでこっちに向かって来ている。


これがロウディオに伝えた一つ目。

アーフェルを、零さんの仲間を呼び出す事。


これについては少し前(城に着いた時)から私の魔力を少量流していたから勘のいいアーフェルなら見つけて来ると踏んでいたから


因みにアーフェルは空間魔法が使えないため飛んでくるしか手はありません。


「…アーフェルが来たら他の人も集まってきます。最期の仕上げを急ぎますよ」

「了解っす!」


ロウディオと二人で素早く訓練場に円を書き、その上に紙を被せてその更に上から土をそっとかける。

この時初級土魔法を使って表面を固めに仕上げるのがコツです。

…いくら踏まれても良いように


「……---ぃさまぁああああっ!!」


あぁ来ましたか


ふわり-


ゆっくりと、優雅な動作で静かに地面に降り立った彼女は零さんの記憶にある姿よりも少し大人っぽくなっているが変わって居なかった。


「零様!やっとお会いできてうれしいです…私」


「…すいません、ロウディオもアーフェルさんもよく聴いて下さい」


降り立つなりがしっと手を握り目を輝かせていたアーフェルさんにかなりの罪悪感を抱きつつ言わなければいけないことがある。

勿論、ロウディオさんにも、です。

これを黙ったまま騙すように協力してもらうのはきっと零さんや零さんを信じている人達を馬鹿にする行為ですから


「…私は凛です。確かに零さんの記憶と意志を託されましたが魂は別物です……私は記憶があるからって零さんにはなれません。お二人には受け入れたくない事かもしれませんが零さんはあの時確かに消えました(・・・・・)」


「……」

「……んな」


「だけど、どうか……」

これは私のわがままですが、どうか

「協力してください。私は私として最後までこの世界で生き抜いたいんです」


「え!?ちょっ頭を上げてくださいっす!」

「そ、そうですよ!私達なんかに」

「"なんか"ではありません!」


ガバッ と、勢いよく下げていた頭を上げてしっかりと二人の目を見る。

ロウディオさんもアーフェルさんも零さんを信じて生きていると希望を捨てずに動いていた。諦めなかった。そんな人達に私のわがままで動いて貰うんです。頭を下げることはおかしくありません。


「私はお二人に助けていただかないと今、零さんとして生きる道しか残らないんです。これは私のわがままです。私として最後まで生きたい、という…ですからどうか、お願いします。協力してください」


また、頭を下げる。

何度でも、時間が許す限り頼むつもりです。

それくらいここは譲るわけにはいかないのです。

何も知らない、来たばかりに比べたらキースさんに見せていただいた各国主要人集(辞書)や零さんの体験した記憶、これで零さんの影武者という柵がなくなれば私は…


「するにきまってるっすよ!寧ろなんで協力しないんすか!?」

「ロウディオと同意見なのは癪だけど…零様だろうと意志を継いだ人だろうと私達は協力しますよ、そう約束しましたし」

「…ぁ、ありがとうございます!」


あぁ、どうしましょう…

凄く、嬉しいです

この世界に来てから初めて本音(わがまま)を話して受け入れて貰える…これがこんなにも嬉しいなんて…!


「それで、凛様?どうするんすか?もうすぐで彼等は着くっすよ?」

「何か作戦があるのですか?でしたらご命令を」

「作戦は先程ロウディオに話したとおり基本的には私が表に立ちますからお二人で裏方をこなしてください。変わるのは最後の私の行動だけですのでそのまま進めて下さい。時間が無いのでアーフェルさんはロウディオさんに聴いてください。イレギュラーが起こった場合はお二人が最善だと思う行動をとって下さい。ただ、無茶はしないでくださいね」


「了解っす!アーフェル、行くっすよ!」

「分かりました、凛様。分かってるから引っ張らないでロウディオ!」


……良いですねぇ、友達。

これが終わって只の凛になったら友達になってもらえますかねぇ~……

なって欲しい、なぁ…


言い終えるとロウディオさんはアーフェルさんをひきづってそのまま消えてしまいました。正確に言うと不可視の魔法を纏って隠れているだけです。

さて、私はそれがバレないように周辺を私の魔力で覆っておきましょうか。


これは純粋に魔力を一定の濃度で空気中に漂わせる事です。

これをする事によって-


バンッ-!!!


-と、来ましたか。


「思っていたよりも遅かったですね…




……キースさん」



「城中の兵士を眠らせたのはお前か…俺にだけ熱烈な殺気(ラブコール)まで送ってきて…随分といい腕じゃねぇか」


ニヤリ、と悪人顔で笑うその顔を別の表情に変えてみせますよ?

私は貴方の計画(・・)どうりには動いてあげませんからね



「キースさん、いえ、キズライドさん。貴方が私をこの世界に呼んだんですよね?零さんの代わりの人形として」


「……」



ニヤリ、と口元を歪ませたのは一体どちらか




ありがとうございました(´∇`)


本文訂正しました。

8/4アーフェルを、魔王を呼び出す事→アーフェルを、零さんの仲間を呼び出す事

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