31 戦闘開始
トレーニングルームのドアの外には、たくさんのバーリックが群がっていた。
「こんなところにまで……」
「警報、鳴らなかったね」
「香さんのおっしゃったとおりだわ。わたくしたち裏切られたの」
「どうする? 藍くん」
生徒たちは、リーダーの藍の決断を待つ。
藍は、壁に沿うように走る螺旋通路を見上げた。
飾られた写真の中から、高嶺が心配そうに少女たちを見守っている。
「ここで始末をつけてから、外へ出よう。ナイトと純はここで待機。
わたしと椿と蘭子は通路の上から援護する」
「了解……ベルのやつがいればね」
蘭子がつま先で床を蹴り、ウォーミングアップしながら言った。
「蘭子くん、きみがそんな事言う日が来るとは。
俺の聞き間違いじゃないだろうね?」
騎士が蘭子を冷やかす。
他の3人もつられて蘭子を見つめる。
「な、なんすか! みんなしてその顔は!
あぁしだってベルの実力は認めているし、心配もしているんすからね!」
張り詰めた空気が、一瞬緩んだ。
「香さんの言う通りなら、
ベルちゃんはわたしたちとは別に動いているみたいだから」
「香さん……あのひとのこと、本当に信じていいと思う?」
「あの人のことはよくわからない……けど、わたしはベルちゃんを信じる」
藍のその言葉を合図に、堅かったつぼみが綻んだ。
少女たちは納得の笑顔を向け合う。
そして、それぞれが役割を果たすべく散らばった。
次回は、10月21日水曜日23:00更新予定です。




