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3転!(2度目の転生に関する報告書 続編)  作者: トール


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9/22

第9話 職員会議室でのお話し合い

問題解決はしていませんでした。


翌日、登校したら会議室に拉致されました。


出席者は、副校長、学年主任、サッカー部顧問、担任、僕。計 五人。


「おまえ、何で呼び出されたかわかっているのか!」

初手、サッカー部顧問教師、威圧。

いるんだよなあ、こういう体育教師。男性、30代後半から40代前半。専門は柔道らしい。何で柔道家がサッカー部の顧問をやっているの?


「まったく分かりません」

いや、昨日の一件だとは思うよ。だけどさあ。

僕たち三年生は五人がかりで一年生をいじめようとしたのですが、返り討ちにあいました。この一年生を叱ってください、って訴えるわけないじゃん。恥ずかしくて。


「昨日のことだ!しらばっくれんのか!!」と体育教師。

どうやら恥ずかしくはなかったらしい。


「トール君、昨晩、長田君(キャプテン)の父親から私に電話があった。長田君がトール君に暴力を振るわれたと」と副校長。男性、40代後半か。一見、理知的なタイプに見える。

「それで、君に事情を聞かせてもらいたい」

「先に手を出したのはおまえの方だな!」再び体育教師。

「自衛行動を取りました」

「言い訳をするな!先に手を出したのはおまえかどうかを聞いているんだ!」

「警告も発しました」

「質問に答えろ!先に手を出したのは---」

「僕の言うことを聞く気があるのか!」

威圧に対しては威圧で対抗、少し魔力を込めればこの程度の相手を黙らせるのは簡単だ。

体育教師は顔面を青白くにして黙る。まあ、実戦経験がない人はこんなもんだよね。大丈夫?粗相していないよね。


「副校長先生、僕の言うことを聞いていただけますか」

「あ、ああ、もちろんだとも。そのために君を呼び出したのだからな」


要旨

・体育館裏に呼び出された。

・三年生が五人いた。

・「顔は殴るなよ、腹だ、腹を殴れ」と言いながら五人が近づいてきた。

・これ以上近づいたらば自衛権を発動する旨、宣言した。

・それでも、近づいてきたので自衛権を行使した。


「概略は以上となります。ご質問があればお受けします」

「やはり先に手を出したのはおまえのほうじゃないか」と体育教師。

「体格が優れている三年生男子五名が、一年生男子に対して、暴力行為を行うことを明確に表明しながら接近。

 一年生男子は、これ以上近づかないよう警告したにもかかわらずそれを無視。

 例えるならば、刃物を持った男が、おまえを刺すぞといいながら近寄ってきたのでこれを防いだのと同じです。十分に正当防衛の要件を満たしています。

 それとも先生は刺されるまで抵抗するなとおっしゃるのですか」

「---」

「相手が五人だったというのは間違いないのだな」と副校長先生。

「はい、間違いありません。全員がサッカー部の三年生です。証人は僕のクラスメートのサッカー部員。僕を呼び出した人です」

「どうやって上級生を五人も」

「昔、格闘技を習っていました。黒帯は取っていません」

うそはついていないよ。昔の概念がちょっと一般的ではないけど。あと、昔(1転世界)には黒帯という概念はなかったけど。

「ううむ」


「先方はどのように言っているのですか」

「いきなり暴力を振るわれたと言っていた。トール君を呼び出したとか五人がかりだったとかは聞いていない」

なるほどねえ、不意打ちをされたことにしているんだね。でも、そんなことすぐに嘘だってばれるよ。

嘘がばれても構わないって考えている?だとしたらば、その狙いは?背景は?


「それで、先方の要求は?」

「謝罪を求めている」

「なるほど」

「トール君に謝罪させれば、それで解決じゃないですか」と学年主任。男性、副校長と同じような年齢。

「何でですか!先生は今までの話を聞いていなかったんですか!トール君は少しも悪くないじゃないですか!!

 いくら相手が市議会議員だからって、ひどすぎます!」と担任教師。女性、20代後半。美人さんだ。

ボクノハジメテハセンセイニ---いかんいかん、冗談でもそんなことを考えてはいけない。ダメスキルがフルパワーで発動してしまうではないか。

ノクターンどころかフランス書院行きになってしまうではないか。

---さて、冗談はさておいてだ。


「僕が謝罪するだけならば、全然かまわないのですが。ただ、謝罪したことを根拠にして、あれやこれやと要求されるのは困ります」

「いや、先方はトール君とトール君の保護者からの謝罪を要求している。謝罪先は長田君本人と長田君の父親。場所は長田家で、だ」

「---長田先輩、けがはしていないと思いますが」

本当は、怪我をさせてから治療(ヒール)したんだけどね。

「ああ、先方も怪我をしたとは言ってなかったな」

「それなのに、なぜ、こんな大事にするんでしょうか」

「---わからん」


しばらくの間、沈黙。

「すみません、電話をお借りしてもよろしいでしょうか」

「誰に電話をするんだ」

「父親です」

「そうか、そこの電話を使ってくれ」

僕はパパンから教えられていた、緊急事態発生時の連絡先に電話をかけた。

『はい』

「あ、パ---父上、トールです。緊急事態です」

あやうくパパンって言いそうになった。危ない、危ない。

『おう、昨日の件か』


昨日の件については、既にパパンに報告済。報連相は大事だよね。

---本当は『未来予知』さんに念のため確認したらば「絶対にパパンに報告すること」って言われたから報告したんだけどね。

あと、今、パパンに電話しているのも、密かに『未来予知』さんに相談した結果です。


「はい。先方要求は、僕と保護者からの謝罪。謝罪先は長田先輩と父親。謝罪場所は長田家」

『了解だ。時間の指定はあるか』

「少し待って。副校長先生、時間の指定はありますか?」

「あ、ああ。明日の午前10時だ」

「ありがとうございます。父上、明日の午前10時です」

『了解、少し待て---okだ、スケジュールを確保した。明日の午前10時、長田家、間違いないな』

「副校長先生、明日の午前10時、長田家、間違いないですね---父上、間違いありません」

『了解、他には?』

「先方は市議会議員だという情報あり」

『了解、承知している。他には?』

「特になし」

『了解、切るぞ』

「了解、ありがとう」


こうして、僕とパパンは長田先輩のおうち訪問をすることとなった。


明日も投稿します

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