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3転!(2度目の転生に関する報告書 続編)  作者: トール


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第19話 尋問

申し訳ありません。トールが少しやらかしてしまいました。

今回は「残酷な描写あり」です。苦手な方は読み飛ばしてください。

念のため、セルフレーティングを15歳以上に設定しました。

なお、内容は

 ・尋問した

 ・日本に帰った

です。



さて、尋問のお時間です。できれば早めに終了したいなあ。


両手をベルトで縛られ、足首までズボンを降ろされて身動きが取れない男が四人。

まずはユメのヒールで意識を回復させる。


「このチームのリーダーは誰だ?」

全員無言。うん、知ってた。すぐには答えないよね。

じゃあこいつでいいや。

僕は後部座席に座っていた襲撃者Aに、奪い取った細身のナイフを近づけながら言う。

「今からこのナイフでおまえの目を刺す」

グサ。

「ギャアア!!」

ユメがヒールをかける。目は回復。

「おまえさん、よかったな。彼女は『聖女』だ。潰れたおまえの目を癒やしてくれたぞ。

 さて、あらためて質問だ、このチームのリーダーは誰だ?

 答えなければ、もう一度おまえの目を刺す。今度は治療しない。そのうえで、もう一度同じ質問をする。

 それでも答えなければ、もう一方の目を刺す。もちろん、治療はしない。

 ああ、おまえにどうしても答えてくれとは言わないよ。幸い目玉はあと六つあるからな」

「そ、そこの男だ!やめろ、刺さないでくれ!!」

襲撃者Aは助手席に座っていた男を示した。


「さて、助手席君。君にはいろいろと聞きたいことがある。だが、その前にだ」

僕はナイフを助手席君の目の前にかざす。

「わ、わかった。答える。答えるから刺さないでくれ!」

「助手席君。僕は目を刺される痛みと恐怖を味わった者の言うことしか信じないんだよ。

 この痛みと恐怖を知らない人は、すぐに嘘をついたり隠し事をしようとするからね」

「や、やめろ!答える!嘘はつかない!!」

グサッ。

「グギャーアア!!」

ヒール。

「助手席君、おめでとう。君は今、尋問に答える資格を得た。ああ、答えたくないならば、まだ答えなくていい。

 幸い君には目が二つもあるからな」

「答える、答えるから早く尋問してくれ!」


助手席君から聞いた話。

・顧客からの依頼は、男二人の射殺ならびに所持品の強奪。女には手をださないこと。

・助手席君がボスから命令を受けたのは、今日の昼前。ボスは依頼を受けた後、すぐに助手席君に連絡したとのこと。

---つまり、依頼があったのは本日11:00前後、ちょうどマスクド氏との打ち合わせが終了したころの時間だ。


「ボスの名前と居場所は?」

「---」

グサッ。

「グギャーアア!!」

「今度は治療しない。幸い目はもう一つあるからな。いや、待てよ。この質問ならば答えられる人が他にもいるのか---」

「アレハンドロ・ビジャレアル!6番ストリートで運送業をやっている。俺たちは『エル・ピエポ(老人)』と呼んでいる!」

「ありがとう、運転席君。本来、君には尋問に答える資格がないが、特別に資格を与えよう。さて、助手席君、他に知っていることは?」


・レストランからホテルまでの間で襲撃しろとボスから言われた。

・ターゲット(僕たち)がレストランを出たときに、連絡があった。

---僕たちがレストランを出たタイミングを知っているのは、僕、ユメ、駐在員さん、マスクド氏、秘書氏、レストランのスタッフ。

と言うことは---駐在員さんが怪しい!

なんて訳あるわけ無いじゃん!マスクドだよ!!

ユメ、婚約者を失った君の失意はよくわかる。だがトールの夢は、そして君たちが神から与えられた使命は宇宙(そら)を駆けることだ。

さあ、一緒にトールの夢を、神の使命を果たそうじゃないか。そして、私とムフフの関係になろうじゃないか。

とか言って、マスクドはユメに迫るつもりだな。


「最後の質問だ。助手席君。依頼したのは誰だ?」

「し、知らねえ!本当に知らねえんだ!!ま、待て!やめ---」

グサッ。

「グギャーアア!!」

「さて、運転席君、君はどうだ?」

「お、俺も知らねえ、待て!心当たりならある。イーストテーラー通りのコンサル会社の社長だ。

 名前は知らない! 本当だ。エル・ピエポ(ボス)がそいつと会食をしたときに車の運転をしたことがある!!」


ユメが助手席君の片目にヒールをかける。

「さて、助手席君。最後のチャンスだ。回答によってはもう片方の目を癒やすこともやぶさかではない。

 僕は君が素直に答えることを希望するよ。せっかく聖女様が癒やした目をつぶしたくないからね。

 最後の質問、依頼人に心当たりは?」

「コンサル会社名はパイオニア・ガバメント・ストラテジーズ、代表者はジェイムス・ドノバン。

 エル・ピエポと会食をしたのは事実だ!」

「そのコンサル会社について知っていることは?」

「州政府や市当局とのコネクションがあると聞いたことがある」

「Space Zとの関係は?」

「ブラウンズビルでコンサル業をやっているんだ。Space Zとの関係がないわけがない!」

「なるほど---」

「なあ、頼む!俺の目を!!」

僕はユメに頷き、ユメがヒールをかける。

「あ、ありがてえ---」

助手席君、今ならどんな質問でも答えてくれそうだな。だけど、もう尋ねることはないよな。


さて、こいつらどうしようか。考えられる方法は一つしかないんだけど。

未来予知さん、どう思う?え、大賛成?そうだよな、それしかないよな。

「ユメ、埋めるよ」

「ん、わかった」


片(・)付(・)け(・)が終わり、駐在員さんのレンタカーに戻る。駐在員さんは僕に言われたとおりに車の中で伏せて、耳を塞いでいた。うん、良い(扱いやすい)人だ。

「駐在員さん、車を出して!早く!」

「え?あいつらは?」

「何か行き違いがあったみたいで、引き上げました」

「---徒歩で、ですか?」

うん、無理があるよね。この設定。

「賊には賊の都合があるのでしょう。さあ、早く!」

「わ、わかりました」

駐在員さんは車を走らせる。

「駐在員さん、申し訳ないがホテルには戻らないで、ヒューストンの空港まで走らせてください。そこから東京に飛びます。

 ところで駐在員さん、ご家族はこちら(アメリカ)にいらっしゃいますか?」

「いえ、単身赴任です」

「それは都合が良かった。東京でちょっとしたトラブルがあってね。その仕事を駐在員さんにも手伝ってほしい。一緒に東京に飛びましょう。

 そのほうが、駐在員さんのためになる。安全上の問題でね」

「---わかりました」


こうして僕らは翌日のヒューストン11:35発成田行きで東京に帰ってきた。


トールは1転世界・2転世界の経験から、標準的な日本人のモラルとはかなりずれたモラルを持っています。

ユメのモラルは「おにいちゃんのためなら何でもする」です。

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