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【完結済】転生したら猫耳美少女メイドだった。悪役令嬢に攫われた。 ー 愛知らぬ光の悪役令嬢と気まぐれポンコツ猫娘。南国の楽園を目指す ー  作者: こみやし
03.回り道

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03-04.仲良し姉妹


「眠ってしまったのですね」



「背中を拭いてる内に耐えられなくなったにゃ」


「随分と苦労されたようです」


 その甲斐はあったにゃ。スフィアの表情が優しげにゃ。



「連れていきましょう」


「いいのかにゃ?」


 随分あっさりにゃ。一人になったことで冷静になったようにゃ。



「放り出せるわけないじゃないですか」


「ありがとにゃ」


 感謝感激にゃ♪



「ちゃんとお世話するんですよ」


 私がにゃ? そういえばメイドだったにゃ。当然にゃ。



「任せるにゃ♪」


「グラシア」


「そっちがいいにゃ?」


「いえ。私はアズキが好きです」


「私もにゃ♪」


 スフィアが呼んでくれる名前にゃ♪



「……浮気はダメですよ」


「安心するにゃ♪ 私はスフィア一筋にゃ♪」


「信じますからね」


 半信半疑の目にゃ。疑り深いにゃ。




----------------------




「オルフェスフィア様!」


「スフィアで結構です」


「この御恩! 一生をかけて返させて頂きますわ!」


「結構です」


 肯定なのか否定なのかわからん言葉にゃ。



「はい♪」


「いえ……」


 バッドコミュニケーションにゃ。



「まだ腹減ってにゃいか? これで本当に足りるんにゃ?」


「いきなり食べすぎるのはダメですよ。内蔵が驚いて吐いてしまいます。アズキとは違うんですから」


 胃袋の強さには自信があるにゃ♪ むっふ~♪



「その……アズキとは……」


「新しい名前にゃ♪ ポルカもそう呼ぶにゃ♪」


「珍しいですね。アズキが名前を覚えるなんて」


「この子は良い子にゃ♪ この身体が覚えてるにゃ♪」


「……ひっぐ」


 ありゃ。



「……ぐっす……ずず」


 よしよし。


 抱きしめて背中をポンポンすると、ポルカの方からもしっかりと抱きついてきてくれた。



「う……うぅ……」


「子供が我慢なんてするもんじゃないにゃ。ポルカはいっぱい頑張ったにゃ。だからいっぱい泣いていいにゃ。お疲れ様にゃ。会いに来てくれてありがとうにゃ。優しいご主人様」


「うぅぅ……うわぁぁぁぁあああん!!!」


 よしよし。大丈夫。大丈夫にゃ。私はもうどこにも行かないにゃ。いくらでも抱きしめてやるにゃ。よしよし。




----------------------




「……ずび……お恥ずかしいですわ」


「すみませんが、落ち着いたらすぐに移動します。ここは信用出来ませんから」


 仕方ないにゃ。何の後ろ盾もないポルカが私たちの居場所を突き止められたってことは、他の追手がここを探り当てる可能性もゼロじゃないにゃ。半年も過ごして未練もあるにゃが、スパッと諦めるしかないのにゃ。



「けどどこに行くのにゃ? ここ以上に厳重そうな宿なんてあるのかにゃ?」


「宿はダメです。野宿です」


 またかにゃ。



「ギルドに寄って森に向かいましょう。大丈夫です。一月やそこらの辛抱です」


 いいけどにゃ。スフィアと一緒ならどこでも快適にゃし。



「スフィア様……」


「気にしないでください」


 もう一言くらいにゃにかないかにゃ?



「そうだにゃ。スフィアのことは姉と思うにゃ」


「スフィアお姉様」


「……お好きにどうぞ」


 何にゃその顔。


 まさか我慢してるにゃ? ニヤけそうになってるにゃ?



「スフィアお姉様♪」


 ポルカは、今度はスフィアに抱きついた。


 スフィアは少し困った表情を浮かべたものの、遠慮がちにポルカを抱き締め返した。



「……痩せすぎです。もう無茶をしてはいけませんよ」


「はい♪ スフィアお姉様♪」


 仲良し姉妹の誕生にゃ。ビーフのことは忘れるにゃ。




----------------------




 再び森生活が始まった。けど今回は移動無しだ。港町から少し離れた位置にある森に隠れ住む事にしたのだ。


 ポルカは働き者だ。毎日毎日スフィアから様々な技術を吸収しながらメキメキと成長し続けている。どうやら魔術の才能もばっちしのようだ。今ではスフィアも本当の妹のように可愛がっている。なんなら可愛がりすぎなくらい。ちょっとじぇらしー。けどうれしー。



「アズキお姉様♪」


 何故か私も姉になってしまったにゃ。可愛い妹にゃ。



「どうぞ♪ お召し上がりくださいまし♪」


「美味そうにゃ。ポルカが作ったにゃ?」


「はい♪ お口に合うと嬉しいですわ♪」


「絶対美味いに決まってるにゃ。いっただきま~すにゃ♪」


 にゃにゃっ!?



「……どうですか?」


「うみゃぁ~~にゃぁ~~~~!!!!」


 ガツガツガツガツガツ!!!


 ガツガツガツガツガツ!!!


 ガツガツガツガツガツ!!!



「ふふ♪ やりました♪ スフィアお姉様のお陰ですわ♪」


「ポルカが頑張ったのですよ。胸を張りなさい」


「はい♪ お姉様♪」




----------------------




「にゃんか。最近私よりポルカとの方が仲良くにゃいか?」


 珍しくスフィアと二人だ。ポルカも近くにはいるけど、料理に集中していてこちらを気にしている様子はない。



「妬いてるんですか♪」


「おみゃあが欲しくなったにゃ。ご無沙汰にゃ」


「まあ♪ まあまあまあ♪」


 けど問題はどうするかにゃ。ポルカの前でおっぱじめるのは流石に無理があるにゃ。


 かと言って、ポルカを一人で放り出すわけにもいかんし。悩ましい問題にゃ。



「アズキ~♪」


「待つにゃ。こんなとこで始めらんないにゃ」


「……困りました。止まれそうにありません」


 ダメにゃ。今は無理にゃ。



「町にでも行くかにゃ?」


「二部屋取るんですか? ポルカが不審に思いますよ?」


「ぐにゅぅ……」


「チャンスはあの子が寝ている間ですね。防音結界を張りましょう。今晩決行です」


「楽しみにゃ」


「私もです♪ 今晩は寝かせませんよ♪」


「にゃら今のうちに眠っておくにゃ」


「はいどうぞ♪」


 膝を貸してくれたにゃ。



「ふふ♪ 食事が出来たら起こしてあげますね♪」


 にゃむにゃむ。

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