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第7話 恋の解熱剤 7−4
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ある日、斉藤からメッセージが送られて来た。
「今度、お茶でもいかがですか? 客としてではなく、友達として」
小和は、少し驚いた。
キャバクラの客が、プライベートで誘ってくるのはよくある。
でも、桐人の誘い方は下心が感じられない誠実さがあった。
小和は、承諾した。
カフェで斉藤と会った。
斉藤は、いろんな話をしてくれた。
学術的な話もすれば、仕事上のエピソードも面白おかしく話してくれた。
どれも斉藤の人格がにじみ出る話であり、小和はこの人は信用できると思った。
小和は斉藤と話していくうちについ自分の事も話しようになった、もう4年キャバクラで働いていること、恋愛運が悪く、ろくでもない男ばかり惚れてしまう事。
多分、こんな事は客には話せない内容、でも斉藤には話せた。
斉藤は、否定せずに聞いてくれた。
「今野さんは、素直で優しい人だと思います」
「え?」
「だから、人を簡単に信じてしまうんでしょうね。それは悪いことじゃない。でも、相手を見極める目は必要かもしれません」
斉藤の言葉が、小和の胸に響いた。
小和は、斉藤への好感が強まった。
これは……惚れたのかな?




