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TEENAGE ~ぼくらの地球を救うまで  作者: DARVISH
season1【B面】
85/231

11-1 女性というもの

【11話/B面】Aパート

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この【11話】から新たに加わった部員がいます。簡単に紹介。

■兼元 賢太郎:頭は良いが、変態。犬並みの嗅覚を持つ自称・嗅界のプリンス

■小谷野 弘之:こちらも頭は悪くないのだが、ザ・日本の変態を地で行くような人間。

熊本から舞台は高知県のとある高校に戻る


ホームルームが終わり、放課後になるととある部屋…部室にやってくる決まった面々がいる。


誰かが部室にやってきて、それが複数名になったあたりから『日本文化交流研究部』の活動は始まる。



しかしGWゴールデンウィークが明けてしばらくしてからの事…



部室の様子が明らかにおかしい。


原因は急遽転入してきた2名の男子生徒だった。


勇一達が熊本の合宿で出会ったあのゴリラ顔の小谷野とサル顔の兼元である。


常識はずれの行動力には恐れ入るが、静那との出会いを運命的に感じた2人は、転入の手続きをして勇一たちの高校にやってきたのだ。


前の学校は男子高校でよっぽど抑圧された生活だったのだろうか…そのへんは勇一の想像の域ではあるのだが。



静那にべったりの2人の男を見ながら不安そうな顔の女性陣。




「で?誰なのこの2匹の野生動物みたいなのは?」


怪訝そうな声で不満を漏らすのは仁科さんだ。


2人を知らない仁科さん、椎原さんはまず色々思う所はあると思う。


が、勇一はとりあえず“まずは2人部員が増えた”という事で7名全員が集ったところで自己紹介をしてもらうことにした。


ちなみに今日、西山は生徒会のため居ない。




「静ちゃんの金魚のフンみたいに後ろをずっとついてきてさ、なんだか気持ち悪いんですけど、この人達!」



「まぁ、そういうなよ。新入部員なんだからさ。明らかに静那がお目当てだけど。」


勇一がフォローしているのにお構いなしに話始めたのは小谷野だ。



「初めまして、僕は小谷野弘之こやのと申します。ここにいらっしゃる静那さん…この子の将来の旦那となる男です。」


シーンとする部室内。


女性陣はもちろん、生一も若干引いている。



小谷野とやらの自己紹介が終わるとすぐに隣の兼元が話始める。



「ええ、さっきの小谷野とかいう奴の発言には間違いがありまして…ええ、私こそ静那さんの旦那である、兼元賢太郎かねもとです。

将来は実家にマイホームを建てて、野球チームできるくらいの子ども達に囲まれながら余生を過ごしたいと考えています。そして新婚旅行はー」


「待った!本妻の旦那はこの俺でして…彼と静那さんは何も関係が無く…」



自己紹介そっちのけでいきなり2人の言い争いが始まった。




…静まり返る部室。2人ともイメージがなかなかたくましいのは認めよう。


しかしながら自分達は一体何を見せられているんだろうかという空気。


こんな時、少し気性の荒い仁科さんが真っ先に突っ込み役をしてくれるのだが、もう呆れかえっている。


男性と言うよりは別の生き物か何かを見る目だ。



椎原さんは癒し枠らしく、そこを貫きながらおとなしく静那と2人で見守っている。



「皆さん、彼の語る新婚生活は“芯”というものがありません。」


「今の意見を聞いて、はい!兼元賢太郎君!」


生一が国会議事堂の答弁にいる司会役のマネをやりだした。



「(さらに状況を滅茶苦茶にするなー!)」と心の中で叫ぶ勇一。



「そもそも貴方の女性を見る目は誠に嫌らしく、男性である私も遺憾に感じております。」


「はい!小谷野変態大臣」


「そちらはどうも下着の収集をー」


「ちょっとストーップ!!!」



生一も混ざってバカみたいな言い合いが始まったので勇一は一旦仕切ることを決意。何やらヤバそうな話に入ろうとしているし…



「結局2人はこの部活が何をするところか分かってんのか?

静那はベラルーシ出身。椎原さんはアメリカからの帰国子女。

2人を中心に日本の魅力を伝えるって目的で先生が活動立ち上げの許可をくれたんであって…その辺ちゃんと分かってる?

そういう部活動だってこと。」



「それだったら静那さんに日本男児の…すなわち自分の魅力を伝えるということで趣旨は合っているのでは。」


「静那さんは私の嫁。そんな嫁の生活をサポートする部活ならば我々のメガネにかなった活動ではないかね。」



なんで“男爵”みたいなしゃべり方になってんだと感じた勇一だが、一応念を押す。


「なんか卑猥な感じするんだけど大丈夫か?」


「勿論だとも。卑猥と言ったがそれはあなたの考え方がそうであって、私の嫁を想う行為に何か関係あるのかな?」


「なんで自分が攻められてるみたいになってるんだよ。」


「それは君がどうも合宿の時からトゲのある言い方をしているからではないのかね?」


「してないよ!」


何なんだコイツは…と感じる勇一。


女性陣は黙って聞いている。勇一が部長としてこの局面をどう乗り越えるのか一応任せて静観している。



「2人の旦那様!

私は日本の事がもっと知りたくて先日は合宿に行きました。

これからももっと色んなことが知れたら良いなって思ってます。

だから是非よろしくお願いします。」


静那が大人の対応を見せた。



「嫁よ。これからはずっと一緒だ。分からないことがあれば何でも僕に聞くがいい。いいね…ぐふッ!」


横からタックルが入った。


突き飛ばされる兼元。


小谷野がすかさず静那に詰め寄る。


「嫁よ。困ったことがあれば僕に言うんだよ。僕は地球の裏側からでもす~ぐ嫁の元に飛んでくるからね。」


両手を握って話しかける。


…そして顔が近い。




「じゃあ2人の趣味は何?まずは趣味について聞きたいかな。ね。」


うまく往なしているのか分からないが静那は次のフェーズに持っていこうとする。



「ああぁ、趣味ね。いいとも。」


目の前の小谷野から話始める。


「僕の趣味は、そうだな。嫁を愛でる事…カナ♪」


「すいません。真面目にやってくれませんか?私たちも部員なんですけど。」


さすがに酷いと思ったのか仁科さんが突っ込んでくれた。


「なんだねこの乳だけの女は!」


「あぁ!お前、ぶち転がすぞ!」


ここでさっきまで大人しくしていた仁科さんの怒りメーターが振り切れてしまった。しかし話が始まったばかりなので勇一はなんとか抑えてもらおうとする。



「まぁまあまぁまあ仁科さん!ここは押さえて!小谷野君…小谷野!真面目に言えよ。俺達はまず君の趣味を聞いて、どんな人間かを知ろうとしてるんだからさ。」



「まぁいいだろう。とはいうものの、僕は男子校だったからね。長い事何かをこじらせてしまったようだよ。

あえて言うならば……まだ見ぬ世界を見て回る事…下調べをしておくこと…かな。」



「え…。それって色んな場所を旅してみるって事、旅行ってことだろ?

もう…それならそうと言えよ。な~んか分かりにくい遠回しで妙な言い回ししてさ。」

(※この頃はまだ“中二病”という言い方は無かった)




彼の趣味に関して少し安心した顔を見せる勇一。しかしその後の兼元の突っ込みで、場が凍り付いた。



「こいつの“まだ見ぬ世界”ってえ言うのは大阪の風俗街の事やぞ。まったくお前は相も変わらず変態極まりないよな。」



「なっ!何を言い出すんだね君。失礼じゃないか!ブルセラショップに入り浸るような人間には言われたくないねぇ。」



もうしょっぱなからどっちもとんでもない性癖を持っていることが分かり、一同ドン引き…はしていなかった。


幸い言葉の意味がきちんと分かるのは仁科さんと生一だけのようだった。


…あと、勇一も少し。




「“風俗街”って何ですか?」


「あっ!静ちゃん。そこは知らなくていいからね!本当に!

ってかあんたらァ!何言ってんのよ!

この変態の風上にも置けん奴!」



「なぜあなたは“風俗街”を御存じなのかな。さてはあなたもあそこに出勤されていたことが。」


「するわけないでしょうグゥアッ!

大体さっきから名前も名乗ってないのに失礼過ぎない!

あのさ、勇一っ!!裁量は任せるけど、さすがにどうなのよコイツら!」



仁科さんがご立腹だ。無理もない。


この部活の風紀を乱す輩だと感じたのだろう。


それにこんな奴が1人ではなく同時に2人もいて、終始静那に付きまとい続けていたらきっと静那が変な影響を受けてしまう…そう感じていたのだろう。



「セクハラ&モラハラでこいつら訴えようかしら!」


「1995年はそういうスラングはまだないねん。時代の先取りすなよ!」


生一が訳の分からない謎の突っ込みをする。



勇一が仕切り直す。


「とにかく静那にも椎原さんにも健全…っていうかきちんとした日本文化を教えたいんだよ。

変な…いや、マニアックな事じゃなくて、普通に教えられるような趣味や得意な分野は無いのかよ?」


勇一なりに言葉を選びながら説明した。


部長として今までで一番頑張っているような気がした。



「だったら…」


小谷野が再び口を開く。くれぐれも変な事は教えないでほしいと願う勇一。



「女性の“美”について…はどうだ。」



「…う~ん。保留。」


「何でダメなんだよ。」


「なんかどうにも健全じゃないんだよっ!」


「だったら兼元の趣味なんかもっと酷いぞ。」


「何だよあいつの趣味って…」


「(もういらん事言うなーーー!!!)」←勇一

『B面』では、主人公達が立ち上げた部活「日本文化交流研究部」の様子を描いています。

各話完結ですので、お気軽にお楽しみください。


尚、本編のストーリーとB面の話数は所々リンクしています。こちらを読んでから本編を読み進めていくとより楽しめます。


【読者の皆様へお願いがございます】

ブックマーク、評価は大いに勇気になります。

現時点でも構いませんので、ページ下部↓の【☆☆☆☆☆】から評価して頂ければ非常に嬉しいです。

頑張って執筆致します。よろしくお願いします。

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