中国武術の歴史
拳法の流派においては、インド僧で少林寺の開祖・達磨大師が伝えたという少林拳(5~6世紀頃から)が最古に近いとされる。
それ以前の徒手=素手の武術では、相撲の原型ともされる角抵が周~漢代(紀元前11~3世紀頃)が最古とされるが、こちらは実在が確認されていない。実在が確認されているものでは、手搏が最も古く、技法は伝わっていないが、名称や存在は各歴史的史料で証明されているという。
そもそも「素手で戦う」ことよりも武器術の方がさかんで、その歴史も古いわけであるが、気になるのはやはり拳法。少林拳は5世紀とその始まりも早いが、他の有名拳法はだいたい17世紀以降に集中する。そのため、史実に即すなら舞台設定は18~19世紀あたり。あるいは思い切って架空の中華にしてしまうのが正解だろう。太極拳、形意拳、八卦掌、(ブルース・リーの)詠春拳、洪拳、蟷螂拳などは、どれも17~19世紀に生まれた拳法である。
さて、次に武器術。
剣術や刀術は紀元前からあり、槍術も古代からあるが、こちらが体系化されたのは明代から。棍術は、少林寺と関わりが深く、唐代(6~7世紀頃)から発展し、「百兵の祖」とも呼ばれる。少林棍。
武器では、ほかに戟、鞭、流星錘、双節棍、弓矢や暗器などが、小説の題材としては使いやすいか。
各拳法の伝説的な実在する英雄としては ――
達磨が少林武術の伝説的始祖(真偽不明)とされ、
張三豊が、太極拳の創始者にして、伝説的な道士
岳飛が、形意拳の始祖という伝説を持ち、
姫際可が、形意拳の実際の創始者とされ
葉問が、ブルース・リーの詠春拳を
董海川が、八卦掌を
洪熙官が、洪拳の創始者とされる。
八極拳の李書文などについても書きたいところだが、語り出すとキリがないので、また別の機会に。




