「五岳剣派」および山岳系の各門派、門派内の序列など
さて、ようやく少林寺以外の話へと突入。「五岳剣派」であるが、これは武侠小説の火付け役である金庸による創作。
五岳は、嵩山(中岳)、泰山(東岳)、衡山(南岳)、華山(西岳)、恒山(西岳)の5つ。それぞれに嵩山派、泰山派といったように呼ぶ。ちなみに嵩山派は少林寺とはまた別の剣派である。
五岳は、道教では神格化された聖地とされるため、オリジナルでは道教の門派を置いてもかまわないだろう。特に泰山は五岳の首座ともされるのでポイント(衡山、恒山、嵩山は道教・儒教・仏教施設が混ざる)。
また実在する山岳系門派では、少林寺の他に、峨嵋派、武当派(道教)、崆峒派、崑崙派などが挙げられるが、武当派や崑崙派の武術は伝承または物語的な要素が強く、実態は不明。
山は修行の根拠地としやすいため、オリジナル小説でも、実在する山+架空の武術で良いかもしれない。
<門派内の役職・階級>
「掌門(掌門人)」門派の長。
「長老・太師叔など」掌門より上の世代、または隠居した高齢の先達。実権はないが、発言力は大きい
「首席弟子(大弟子)」掌門の後継者と目される弟子の筆頭。
「弟子・門人」一般の弟子
「外門弟子(記名弟子)」正式には入門せず、技だけ学ぶ弟子。内門より格下
<師弟の呼称(世代と入門順)>
「師父」自分の師匠
「師祖」師匠の師匠
「師伯」「師叔」師匠の兄弟子・弟弟子
「師兄」「師姉」自分より先に入門した同世代
「師弟」「師妹」自分より後に入門した同世代
「師侄」同門の下の世代(師兄弟の弟子)
<道教門派における階級(小説表現)>
「掌門」武当派なら「掌門真人」など
「道長・道人」道士に対する一般的な敬称・呼称
「真人」高位の道士への尊称。『倚天屠龍記』の張三丰なら「張真人」
「師兄弟」「師叔伯」世俗門派と同じ呼び方
「道号(法名)」入門時に与えられる名。「玉璣子」「丘処機(号は長春子)」のように「〜子」「〜道人」の形が多い
「全真教の七真」金庸の『射雕英雄伝』では王重陽の七人の高弟(丘処機・馬鈺・譚処端など)が中核で、実在の人物をもとにする
―― 世俗門派の階級に道士の称号を加える形。
<全真教の主な役職(道観内)>
※道教では仏教でいう寺院を道観と呼ぶ。
「方丈」道観の最高責任者(住職に相当)
「監院」道観の運営・事務の責任者
「知客」「都管」ほか実務担当の役職
「一般の道士」修行と勤行を行う
……「架空要素」が多くなると、作り込みが大変でなかなかだな、これ。




