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今回はアルとフィンのターン

「それで?何故私の部屋にいるのですかフィン?」


宿のアルの部屋で寛いで酒を飲んでるフィンにアルが聞く。

ガイストの所で今後の打ち合わせをして部屋に戻ると部屋の中にフィンがいた。

返ってきた返答に眉をひそめる。


「ソラはいねぇし、ガイストとレイはなぁ?邪魔したら殺されそうだし?」


「だからといって、私の部屋にいる理由にはならないでしょう?それ以前にどうやって部屋に入ったんですか?」


ガイストの部屋は2つ隣。

部屋割りとしては、ガイストとエル、その隣がソラ、アル、フィン、レイとミオの部屋となっている。


ガイストの部屋に行くだけとはいえ、ここは宿。

鍵はちゃんと閉めていったはずである。


まあ、貴重品は身につけているので、仮に泥棒に入られても盗られるのは大したものでもないのだが……


「あぁ?ソラに『解錠』教えて貰った。」


……頭痛がしそうなのを堪える。


「で?何ですか?」


「ん?何が?」


「何か話があるのでしょう?それとも本当に一人が寂しかっただけなんですか?」


暫しの沈黙の後、意を決したのかフィンがノロノロ話し始める。


「アルってさ、レイと仲いいじゃん?なんか聞いてないのか?」


「何か?とは?」


「例えば、あいつらの住んでた島の話しとか…」


「どうしてあの若さであんなに強いのか?ですか?」

アルの指摘にビクッと肩を震わせる。


フィンがレイ達と出会う少し前から悩んでいたのは、アルもガイストも気が付いていた。

フィンは今Bランクだ。だがBランクから上に行くには何かが足りない。


アルとガイストには何となくそれが「何か」気が付いていたが、本人が気が付かないと意味がないので見守っていた。


それが理由で自棄になったりするなら話は変わってくるが、そういう意味ではフィンの真っ直ぐさをアルもガイストも信じていたのでそのうち自分に足りない物に自分で気が付くだろう。気が付いて、そこからの手段に悩むなら手を貸そう。そう話し合っていた。


「この間さ、レイに俺の剣は真っ直ぐ過ぎるって言われた。俺、今自分が頭打ちなの判ってて、どうやって今より強くなるか悩んでたからちょっとびっくりしてさ…」


「まぁ、普段はミオの事しか見てない馬鹿に見えますからね」


何気にひどい言われようのレイだが真実なのでフィンも反論はない。


「レイの前で闘ったのなんて始めて会った時を含めても数回じゃね?そのレイにも言われる程なのか?と思った。」


レイは明らかに自分より強いのは判っているので、指摘されたのは気にしてない所か有難いとすら思う。


だが、真っ直ぐ過ぎると言われても、どうしていいのか解らないのだ…


「だから?レイの強さの秘訣が知りたいと?」


「俺はガイストみたいに腕力はない。どちらかといえばレイのようにトリッキーに動くようなやつのがいけそうな気がしてさ」

「レイに聞いてみたんですか?」


アルの疑問はもっともで、本人が近くにいるのだから本人に聞くのが一番だし、てっとり早い。だが……


「濁された…だからアルならレイになんか聞いてないか?と思ってさ。」


アルはレイが話せば聞くが、自分からレイに探りを入れることはしないと決めていたのでそういう話はした覚えはなかった。


「残念…」


残念ですが聞いていないと言おうとしたところで部屋の扉をノックする音がした。


「はい?誰ですか?」


と、アルが返事をすると


「あー。遅くに悪いんだけど、今いいかな?」


聞こえて来たのはレイの声だった。

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