23、先生!それは武器ですか?
何時も読んで頂きありがとうございますm(__)m
ダラダラ話が進みません
((T_T))
こんなはずでは………
お腹を空かせブーブー言う3人を引き摺り一行が向かう宿は、この町に2つしかない宿の1つで馬屋も併設されている。
ちなみに、もう1つの宿は他の町でもよく見かける、食堂兼宿屋である。これまでの労を労いつつ、明日からも馬車を牽いてもらうため少しでも良い環境で馬を休ませるための宿である。
馬の世話専門の者がいるためもう1つの宿より割高なので普通の冒険者はあまり使わない。
商人等の少し金銭的に余裕のあるものしか使わないのだがガイスト達のような高レベルな冒険者はその限りではない。
宿に馬車を預け、二人部屋を2つ、三人部屋を1つ取り、荷物を置いて旅装を解き(とはいえ、革鎧などを外しただけだが)改めて食堂もといギルドの出張所に向かう。
再び出張所に着きテーブルに着こうとしたガイスト達に責任者である親父が声をかける
「ガイスト。お前はこっちだ」
そう言ってカウンターに座れと促す。
ガイストはちょっと渋い顔をしてアルに目をやると、目のあったアルは仕方なさそうにガイストとカウンターに移動した。
あれこれ聞かれるだろうと予測し、上手くかわす自信のないガイスト。
基本、下弦の月での対外的な窓口はアルが担っているのでこうした時はアルが面に立つ。
オーガのことは普通に報告出来るが、オーガキングの事を此所で話すかどうか?何故こんなに早く着けたのか?聞かれる事の予測は付くものの、どう答えるのが一番いいのかわからないガイストに対して、チームの参謀の役割も果すアルなら一番良い返答を作る…もとい、導き出すだろう……
カウンターに行ったガイストとアルを放置して、やっとご飯にありつける!と、店員に各々注文していく。
男3人は同じ肉料理と魚料理。パンにスープにサラダにと、そんなにお腹減ってたんだね…とミオとエルは若干引きぎみ。
肉料理は牛肉に似た味だが、マルカと言う見た目ウサギだが大きさは山羊ほどある魔物の肉を焼いた物。
魚は近くの川で採れる鯵に似た魚を香草と一緒に蒸したものだ。
ミオとエルは魚を焼いたものとパンとスープにした。
因にフェンリルは肉を軽く炙ったものをミオが頼んでいた。
テーブルではワイワイ進む食事だが、カウンターではそうもいかない。
アルは「どうせ次の町でギルドカードを出せば分かることだし」とオーガキングの事まで話した。レイが単独で倒したことだけは伏せて……
「………オーガキングってまじかよ…で?それなのにこんなに早く着けたってぇのはどういう訳だ?まさか飛んで来た訳じゃねぇよな?」
「おや?流石伊達に出張所を預かってる訳じゃないんですね。当たらずとも遠からずですねぇ。」
と、アルがいい笑顔で答える。
「まじかよ…」
チラッとガイストを見て、テーブルへと目をやる。下弦の月のメンバーと和気藹々と食事するレイとミオを見て
「あの二人か?」
問われたアルはいい笑顔のまま
「ギルドにとっても期待の新人だと思いますよ。私達が後ろ楯になりますし。」
「アルザス…お前それは……はぁ、まあいい。他のギルマス達の事は知らんが、俺としては下弦の月の機嫌を損ねる気はねぇしな。」
辺境にあたるこの小さな村に近い町には、何かあれば駆けつけてくれるガイスト達のようなフットワークの軽い腕の達冒険者の存在は有難い。
下手に突っ込んで機嫌を損ねるのは得策ではないと判断し、早々に引き下がった。
食事も済み、宿に戻り解散する前に
「明日は朝食後、少しだけ食糧の補充をして出発する。買い出しはアルとレイ。以上だ。解散」
買い出し組にされたレイはびっくりしたが「これも知識を高める一環ですから」とアルに言われれば「はい」としか言えないレイだった。
アル達がレイにばかり言うのも理由がある。
ミオは確かに魔術を使わせれば、アルより凄いだろう。
だが、あくまでも「魔術を使わせれば」である。
外見は全く目立つところのない、ごくごく普通の娘である。
背丈はこの国では普通かもしくは、少し低いくらいで顔も中の中といった所。黒髪は珍しいがいない訳ではない。
魔術の腕前を知らない者からすると、特に目を引く所はないのである。
それに引き換えレイは少し?目立つ。
美青年のアルに比べれば落ちるがそこそこの男前である。
目付きは少し鋭いが冒険者としては普通だ。
上の下といった所。
加えて、身のこなしが低レベルの冒険者に見えない。実際、ガイスト達から見ても隙がなく、戦闘になれば容赦ない。
なので、目立たないミオはともかく、レイには早急に常識を身に付けさせる必要がある。
イルマにいる間にもいろいろ教えたつもりでいたが、街中での生活の知識が主で冒険者としての知識はあまり教えていなかった事に、今回初めて気が付いた下弦の月のメンバーは実は少し慌てていた。
※
その頃、レイ達を追っている男達はやっと森に入った所だった。
実はガイスト達が出発したのに遅れること一時間程で町に着いていた男達だったが、森にオーガが現れその討伐依頼をAランクの下弦の月に依頼し、受けて貰ったが、討伐出来たとしても報告に戻らずそのまま先に進むとの事。
その為、下弦の月が町を発った次の日にギルドから森に人をやり確認する事になっているので、確認が出来るまで森に近付くのを禁止されたのだ。
折角追い付いたのに又離されるのは避けたかったが、オーガがどれ程いるかも解らず、ガイスト達が討伐を失敗した時の事を考えると、無闇に森に入る事も出来ず悶々としながらギルドの許可が出るのを待っていた。
ギルドはギルドで、調査に行った者がオーガだったであろう死骸を見付けたが、他の魔物か獣に食い荒らされている為に正確な数が判らず、しかも一部焼け跡がありそこで戦闘があった形跡はあるものの、肝心な死骸などは見当たらず判断に困っていた。
結局、調査に手間取り二日掛けて森を調べ、オーガの集団の痕跡がないこと、幾つかだが死骸を確認した事、ガイスト達の馬車が被害にあったような形跡がないことから依頼完了と判断したが、森を抜けて次の町へ行くのは推奨しないと言われ出発が遅れたのだ。
これだけ待つなら街道を行ったほうが早かったと、男達が気が付いたのは森への進入許可が出た後だった。
どこか抜けている追手である。
※
朝、レイはアルに連れられ市に向かう。
そこで野菜や果物を少し仕入れる。
旅の途中では肉類は手にはいるが、野菜や果物といったビタミンを採れるものは手に入れ難い。
日持ちもしないので量を仕入れても無駄になるため、こうして寄った町等で仕入れる。
このくらいの知識はレイにもある。
そんなレイを見てアルは満足そうに頷く。
本当に足りないのは、魔物に対しての知識とギルドの知識だけなのだ。
だがそれが冒険者としてやっていくには致命的なのだ。
ここから先は、今までより少し強い魔物がでる。
ゴブリンにしても普通のゴブリンではなく、ホブゴブリンやゴブリンマジシャンやアーチャー。
目的地の山に近づく程、魔物は強くなる。
言い変えれば、高い素材が手に入るが、危険度も上がり素材としての部位も変わるものがある。
それを少しでも教えて行こうとアルは気を引き締める。
少し遅い朝食を取り次の街へ出発する。
一日野営をするだけで次の街に着けるはずだ。
今日の馭者はフィンで横に当たり前のようにレイがいる。
フェンリルが以前のようにレイに対して警戒していない為中にいてもいいのだが、なんとなくレイは馭者台が定位置になっている。
回りが見易く警戒しやすい為気に入っているといっていい。
「なあレイ?」
「ん?」
「お前なんでそんなに強いんだ?なにか特別な訓練方法とかあるのか?」
「……ない。」
「まぁ、そうだよな。地道にやるしかないかぁ」
「フィンは剣に拘り過ぎだと思う。」
「ん?どういう事だ?俺は剣士だから剣に拘るのは当たり前だろ?」
「あーそういう事じゃなくてさ、騎士じゃないんだからガイストがやるみたいにさ、蹴り入れてみたりさ」
「………お前も無茶言うよな。」
「でも実際効果あるぜ?」
「まあリーダーみてりゃわかるけどさ…だからって真似出来るもんじゃないぜ?」
「ああ、ガイストの真似する必要ないんじゃね?」
「訳わからん?結局どうすりゃいいんだ?」
「んー?フィンはフィンに合ったスタイルを探せばいいんじゃないか?それが蹴りなのか、投げナイフなのか、それとも別の何かか…あ、俺の知ってる昔話に剣の鞘も武器にした話もあるしなぁ。」
「はぁ?鞘??」
それから二人で何が武器になるか?どういう使い方が出来るか?等、話しが盛り上がり、盛り上がり過ぎて脱線し、道に落ちてる小石も武器に、いや、間違えて何かのう○こだったらこっちがダメージ喰らうとか言い出した所で、馬車の中からアルの殺気が飛んできて黙ったりと、その日は魔物の襲撃もなく野営地まで平和な道行きだった。
野営地に着いてからアルにフィンと二人で怒られたのは、言うまでもない。南無南無。
乾燥したう○こは危険です。
馬車などが主な移動手段なら道には一杯…
(;´д`)




