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9、依頼達成

短いですがキリがいいので投稿。本日2話目です。










 森の出口までの道のりを、お嬢様を背負ったクリスの愚痴を聞きながら歩いた。(敬称はいらないと言われたので遠慮なく)

 曰く、お嬢様は『アメリア』という名前で、サリキス公爵様の4人兄弟の末姫で一人娘のため、我が儘放題に育てられ今のように手がつけられなくなったらしい。

 長男で跡取りの『ニキタール』様は、24歳で既に公爵様の手伝いをしていて、かなり優秀らしい。で、ニキタール様がお嬢様に大変厳しいらしい。

 お嬢様にだけ厳しいわけではなく、自分自身にも、下の弟たちにも厳しいのだが、お嬢様からすると自分だけに厳しいと感じているらしく、なにかにつけ反発している。

 ギルドに登録したのもその一つで冒険者をバカにするような発言をしたアメリア様にニキタール様が


「冒険者を知りもしないで、まぁお前には一番下位のGランクの依頼すら達成出来ないだろうがな」


「っ!で、出来るわよ!」


「冒険者というのはそんなに甘いものではない。出来ると言うならやってみせろ。そのかわり、出来なかったら今までのような我が儘は許さん。そのつもりで挑め。」


「いいわよ!受けてたつわ!!」


「ああ、自分の力でするように。冒険者の仲間を探すのは制限しないが、ギルドには公爵家の威光は届かないからそのつもりで。家の者を使うのも許さん。」


「そんなっ!」

「バカにしてるような事なのに、家の者を使わなければ出来ないのか?」


「出来るわよ!!」


「期限はそうだな、14日やろう。」


と言うことで、要するに、お兄ちゃんが妹の我が儘を押さえ込むための策だそうで、じゃあなんでクリスがいるのかというと、公爵様が心配して、非番の人間を護衛に付けているんだそうな。非番の兵でないとニキタール様にばれるから……


 ニキタール様は嫡子ということもあり、幼い頃から領主を継ぐための教育をほどこされた。

その中にはいろんなギルドとの付き合いかたなどもあり、直接ふれ合うこともあったし、私兵の中には傭兵、冒険者ギルド出身の者もいる。

 冒険者の仕事を知っているニキタール様は妹が依頼達成など出来ない事をわかっている。

 街中の雑事の依頼など絶対受けないだろうし、薬草などの採取依頼も、そもそも薬草の見分けなど出来ず、プライドが邪魔をして人に聞くこともしない、出来ないだろうと…そして期限まであと3日なんだそうで、お嬢様は焦りまくっているらしい。

 それで冒険者ギルドで張っていて、Gランクの依頼を受ける奴に無理にでも付いて行こうとした。女の子と二人きりで、しかも年も近そうだしごり押し出来ると思った。多分そんなところだろうと…


いい迷惑だ。護衛がいるなら一人で依頼受ければいいのにって言うと


「プライドが許さない」そうだ。


よくわからん。クリスもグッタリらしい。

明日も依頼受けなきゃいけないけど(結局、薬草採取しただけで力の確認できてないし、犬モドキはちょっと殺気向けたら逃げたし)ギルドで張られてたら面倒だなぁ。


などと話してたら森の出口に着いた。

 クリス達は待たせていた馬車で街に戻るらしいので、ここで別れる。

馬車に乗って行くか聞かれたけど、遠慮した。

 街まで起きないだろうけど、もし俺達が降りる前に起きられたら面倒だし。




 二人で街まで歩いて街まで帰り、ギルドに向かった。薬草を渡して、依頼達成をギルドカードに記録してもらい(受けたのは俺のカードなので、達成も俺のカード。澪と交互にする予定)ギルドを後にした。


 宿に着くとアルとソラが食堂にいたので、そのまま同じテーブルに着く。


「おかえりぃ〜。なんや疲れてんな?どないしたん?」


「今日は初めてだから薬草採取なんかの簡単な依頼にするって言ってませんでしたか?」

ソラやアルからも疲れて見えるらしい。

今日あったことを説明すると、

「そら、災難やったな」と笑われた。


「やはり付いていけばよかったですかね…」

と言うアルの言葉に

「やっぱり「おかん」だ」

だから澪、聞かれたどーする?!


「まぁニキタール様が絡んでいるなら心配ないと思いますけど」


「アルはニキタール様を知ってるの?」

「私がというより、ガイストがね。昔、ニキタール様に剣術を少し教えてたんです。剣士同士ではなく、魔物や盗賊なんかの戦い方や対処法をね。」

「ガイストさん凄いんだねっ」と澪が素直に感心する。


「とりあえず明日も依頼受けるけど、ギルドで待ち伏せされてそうで」


「まぁレイに目をつけるなんて見る目はあるんやな、お姫さん」

ソラは面白がってるみたいなので軽く睨んでおく。



はぁ明日どうしよう。


その後も有効な手段は浮かばず、一度部屋に戻り荷物を置いて、体を拭いたりと休憩した後、また食堂で今度は、ガイスト達も合流た。

 今日の話しを二人から聞いたらしく

「まぁ好きにしろ。」となんともいえない一言をくれた。

「やっぱり「おとん」だ」と澪がつぶやいたのは言うまでもない………

ガイストはおとん(父親)


アルザスはおかん(母親)


でキャラ決定(笑)


このパーティー『下弦の月』はなんだかんだと、零と澪にかかわってきます。主要サブキャラたちです。






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