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過去からの依頼人(その27)
何も無い部屋、背もたれの無い丸イスに三人が座っている。奇妙な雰囲気にミツオは違和感しか感じなかった。エリーは何かを感じたが、ミツオに今、伝えるべきなのか思慮している。しかし、当のエミは至極当然の雰囲気をまとっている。ミツオがエミに話しかける。
「本日は娘さんの佳央里さんはご在宅ですか」
「はい、あの子はずっと家にいますけれど何か」
「会うことはできますか」
思いも寄らない突然の申し出にエミは驚く。
「どうでしょう。あの子に聞いてみないとわかりません」
「そうですか。でもきっとドアをあけてくれると思います。私達にまかせてもらってもいいですか」
要領を得ないミツオの話にエミは困惑している。しかしエリーの大丈夫ですからという説明にエミは了承した。立ち上がって佳央里のドアをノックした。
佳央里がドアを少しだけ開けて顔をのぞかせる。
ミツオと目が合った佳央里はすぐに顔をふせる。母であるエミに佳央里は台所で待つように言い、二人を部屋に招き入れた。




