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過去からの依頼人(その26)
安藤エミは自分の行動を後悔していた。どうして事件の捜査を依頼したのだろうか。もう終わった事と自分を納得させたはずなのに。昔から思考がごちゃまぜになる瞬間は自分でも感じていた。何をしたのかよく思い出せない事も多くあった。自分が何者なのかも分からなくなる。
そんな時、来訪者を知らせるチャイムがなった。現実に引き戻されたエミは外部カメラを呼び出して誰が来たのかを確認する。探偵だった。エミはどきりと心臓が痛むのを感じた。
「おじゃましてもよろしいですか」
ミツオとエリーは神妙な面持ちで玄関前で立っている。エミは二人を迎え入れる。ミツオは室内を見て驚いた。あまりにも無機質だった。生活感が無い空間。調度品は極端に無かった。イスだけが数脚あるだけだった。戸惑う二人をあまり気にする様子もなく、エミは迎え入れた。
「捜査はすすみましたか」




