過去からの依頼人(その19)
作業車はミツオ達と少し距離があったはずだった。しかし、ミツオは自分のすぐ後ろで発生した巨大な衝撃音におののく。作業車の一台がショベルのアームを高飛び棒のように利用して跳ねていた。距離を一気につめて着地した轟音だった。ミツオをなぐろうとショベルが天高く持ち上げられる様を見て恐怖を覚えた。真横に飛び逃げる。今まで立っていた場所にショベルが突き刺さった。
ミツオはすぐさま立ち上がり、エリーの様子を見た。
エリーはドローン型作業車に追い立てられていた。ドローンには直接的な武器は搭載されてはいなかったが、アームを真っ直ぐに揃えてエリーに突き立てようとしていた。エリーがドローンの腕をつかむ。エリーの顔面すれすれでアームの直進は止まる。
「大丈夫か」
ミツオはショベルをかわしながらエリーに声をかけた。
「はい、そんなに力は強くないようです。でもどうして無人作業車が襲ってきたのでしょう。調べます」
エリーはそう言うと手首からケーブルを伸ばし、ドローン型作業車にケーブルを繋ごうとした直後、キャタピラだけしか移動手段を持たない車両が遠距離より針を打ち出していた。その針の一群がエリーに降り注がれようとしていた。ミツオはエリーに走り寄る。ショベルカーが跳ねてミツオに追随する。ちょうどショベルカーの巨体がエリーに降り注ぐ針の盾となりなり、金属音の連打が響き渡った。




