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過去からの依頼人(その17)
佳央里は父の日記を読み進める。具体的には書かれてはいないが、自分の思うように事が運ばない相棒の無能さを書き連ねていた。
佳央里のページをめくる手が止まった。父が亡くなる直前のページに到達したからだ。父の残した最後の言葉、それは
「私は殺される。もし私に不慮の死が訪れた場合、それは連続事件にまぎれた殺害。犯人は相棒」
佳央里はミツオが最後の事件の犯人だと確信した。怒りが無限にこみあげてくる感覚に襲われた佳央里は直後、猛烈にキーボードに何かの指示を打ち込み始めた。
ミツオは8mmテープ連続殺人事件、最後の現場に立っていた。当時爆破されたアパートは取り壊されて更地になっている。この場所に来ても何の意味が無いのはミツオも分かっていたが、訪れたのは過去の記憶をたどる糸口のつもりだった。
当時、ミツオは予知夢を見た。爆発の夢。時刻は分かっていた。断片的な予測だが、分かる範囲で住民を立ち退かせた。
しかし、犯人の行った犯行は、同時刻に二カ所同時に爆破された。




