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過去からの依頼人(その16)
佳央里はミツオが父のかつての同僚だと知った。
佳央里は立ち上がると父の書斎に向かった。物置部屋にはなっているが、父の遺品はそのまま置いてあった。父は日記をしたためていたはずだと思い出した。しかし、いくら探しても見当たらない。
佳央里は床に三十センチ四方の正方形を感じた。四つん這いになり顔を近づける。
「隠し扉だ」
佳央里は指先を床に沿わした。一カ所くぼみのような感触を見つけた佳央里はそこを起点にどうにか扉が開かないだろうかと格闘した。三十分後、スライド式だった隠し扉が開いた。
分厚い手記が数冊だけ入れられていた。間違いなく父の日記だった。どうして隠されていたのか不明だが、とにかく自分の部屋に戻る。
日記には相棒という表記になっていたが、相棒とは、おそらくミツオのことなのだろうと佳央里は考えていた。父の性格を考えると、さきほどの写真に意味も無く映っていとは考えにくい。
父の日記には相棒への憎悪が記されていた。




