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わたしは私1  作者: ショウロウ
第2章 女の子に戻ってから
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第6話 バイト2日目



楽しかった日曜日も終わり月曜日になった。

まだ話してなかったから話すけど、私がバイトに合格したところは「花の通花店」というちょっと変わった名前の店で、週休二日である。日曜日と水曜日が店はお休みだ。



今日はアルバイト2日目。

仕事に早く慣れないと…。

今日は平日。菜優ちゃんは途中からだからより頑張らないとなぁ。


とかなんとか言ってはいるけどまだ10時前。昨日はぐっすり寝られたおかげか朝8時半には目が覚めた。二度寝しようにもそういう気分にもなれなくて、ご飯を食べて今まで時間を気にしながら絵を描いていた。


なぜ時間を意識していたかと言うと…?


(ピンポーン)


インターホンがなった。

私は急いで玄関に向かいドアをガチャリと開ける。


「やっ、美蘭ちゃん。よく寝られたかな?」


そう隆二くんが来るのを待っていたの。

正直こんなに早く来るとは思ってなかったけれど。


「おはよう隆二くん。昨日はぐっすり寝られたよ。隆二くんはどう?」

「僕もだよ。目が覚めたらスッキリしてた。」


何気ない会話だけれども、何気に共通点を見つけた会話でもあったから嬉しかった。


「あ、ごめん。中入っていいよ〜。」


隆二くんと立ち話になっていることに気づき、私はそう言った。



出発は11時少し前。それまで隆二くんと2人っきりで過ごすんだけど…。

何を話したらいいのか最近分からなくなってきた…。

どーしよー!!


「美蘭ちゃん?どうしたの?」

「な、なんでもないよ!」

「そう?ならいいんだけど、思い詰めてそうだったから。何かあったら言ってね。」

「う、うん。」


なんか気を使わせちゃったみたい。


「隆二くんって菜優ちゃんのことどう思ってる?」

「うーん、そうだなー。馴染みやすくて優しい人だけどたまに何かを企んでそうで怖い。」

「あー、菜優ちゃんってそういうとこあるね。私なんて1日だけで何回イタズラされたことか。」

「あー、なんか更衣室から声がするなと思ったらそういうことね。」

「う、うん。でも、基本的にいい人だよね。」

「そうだなー。」


菜優ちゃんのことについて話をしただけなのにいつもより楽しく話せた気がする。



話しながら少し遊んでいたらもう11時に近かった。


「ごめん、隆二くん!まだ支度してないや。ちょっと待ってて!」

「おっけー。ゆっくりね。」


ゆっくりねと言われたけど、待たせているのにゆっくり準備するほど私もアホじゃない。

他は結構アホなんだけどね。花の名前や意味だって覚えたくて何回繰り返し覚えたことか…。


「隆二くんおまたせ。それじゃ行こ!」

「りょーかい。行くか。」


私たちは玄関を出た。



「なんか人通り前より少ないね。」

「まあ、前は休日だったしな。休日の午前中といえば…子供がうるさい。」

「あー、土曜日も公園で騒いでたね。でもそんなに気になるものなの?」

「うーん、自分もそうだったからあれなんだけどなんかあとから考えると恥ずいんだよな。」

「え、騒いでたのが?」

「うん。なんか周りに迷惑をかけてないか考えると恥ずかったな。今の子供を見るとあの時を思い出すというか。」

「あー、そういう事ね。」


部屋に籠ってばかりだった私には知らなかったことだからか新鮮だった。

隆二くんって学校ではそういう感じだったんだ。

とそんなことを考えているうちに駅に着いた。


「じゃまた切符買ってくるから待美蘭ちゃんはここで待っててな。」

「分かったよ!」


駅は結構大きくて一人でいたら迷いそう。

見渡せるくらい広いから誘拐なんて滅多に起こらない。なんというかそれくらい広い所。まあ、地下と1階しかないんだけどね。


「美蘭ちゃんおまたせ。じゃ行こっか。」

「はーい。」


私は切符を受け取り改札口を通った。




電車に乗ると、やはり人は空いていた。席も空いていたので座って「花の通花店」に向かう。


「平日ってこんなに空いてるものなの?」

「まあ、そうだな。土曜日のが特殊って感じかな。美蘭ちゃん大変だったでしょ?」

「確かにキツかったけど、隆二くんがかばってくれたし、それに…。」


それにそんな隆二くんがかっこよかった、と言おうとしたけど言葉を噤んだ。


「それに?」

「う、ううん!なんでもないよ!」

「そっか。まあ、言える時になったら言ってね。」


そんなの言えるわけない…とか思いながらもやっぱり口には出さなかった。




電車を降りて歩いて店の通りに出ると、やはり車通りはあまりなく静かだ。


「ねぇ、隆二くん。なんで久瑠美さんはこんな車通りの少ない狭いところに店を立てたんだろう。」

「さー、多分大人の事情ってやつじゃない?」

「あー、子供には言えない何かね。気になる〜〜。」

「まあまあ、いつか聞けばいいじゃん。」



店の前に着くとまだ表は空いていなかった。

そう言えばまだどこから入るのか聞いてなかった。


「隆二くん、どこから入ればいいか分かる?」

「うーん、まあここが空いてないってことは裏口があるとしか思えないんだけど、場所が分からないな。」

「う、うん。」


何も分からず店の前で話していると、久瑠美さんが店の右の通路から出てきた。


「ごめんなさいね。言っておくのすっかり忘れてたわ。入ってくる時は裏口から入ってね。あ、あと、場所さこっちにあるから着いてきて!」


と言われさっき久瑠美さんが出てきた右の方へ入っていくと人がひとり入れるくらいの大きさのドアがあった。

結構奥の方にあり、道がドアがギリギリ開けられる位の狭さだから気づかなかったみたい。




中に入ると一見前見たのと同じ風景でも新鮮味があった。


「それじゃ、2人とも更衣室で着替えてきてね。」

「はーい。」


私たちは男女の更衣室に別れる。

女子更衣室に入ってすぐに、私はキョロキョロと辺りを見渡した。誰も居ないことを確認するとホッとため息をつき、着替える。


(そりゃこの時間、菜優ちゃんは居ないよね。)


土曜日のこともあって無意識に菜優ちゃんを警戒してたみたい。ちなみにさっきまでやってたのは無意識にだよ。

着てきた服を脱いで店の制服を着た。鏡の前に立って服装と髪型のチェックをして更衣室を出た。

隆二くんはもう待っていた。


「隆二くん、早いね。」

「まあ、男だし着替えは楽かな。」

「そ、そうなんだね。知らなかったよ。」


この時は本当に初めて知った。興味も無かったから調べてなかったの。



開店準備を終えて時間を見ると12時少し前。丁度いい時間。

でもやっぱり来る人はこの時間帯はいないに等しい。

ほぼレジ番しているだけで時間はすぎていく。しかも今日は祝日だからより一層来ないと思う。多分お客さんが増えるのはちょうど菜優ちゃんが来るくらいかなと思う。





とまあ時間が何も無く去っていってもう3時40分。私はレジのところで立っていた。

するとお客さんが1人やっと入ってきた。


「いらっしゃいませ。」


と言った。


「いらっしゃいませ。」


と隆二くんと続けて言う。

そう言って隆二くんはすぐさまお客さんの所に行き何か話していた。そんな隆二くんを目で追ってしまう。


「わっ!」


私はビクッとしながらも声には出さずに堪えて後ろを向く。


「あ、ごめんごめん。まさかそんなに驚くとは。」

「もー!また菜優ちゃん!」

「ごめんて(笑)それよりほらお客さん来たよ。私はきがえてくるね。」

「わ、はわわ、い、いらっしゃいませ。」


慌ててしまい変な感じになってしまった。


「美蘭ちゃん、この方が美蘭ちゃんを指名してるんだけど。」

「あー!もしかして、土曜日の時のお客様ですか?」

「ええ。あの時はありがとうね。お陰様で日曜日に無事に言ってこられたよ。」

「いえいえ。今日はどう言ったご要件ですか?」

「今日は家に花を飾りたくて来たんだけど、おすすめの花はないかね?」


私は少し考えるため腕を組んだ。


「そうですね〜、部屋によって飾る花の色合いとかが変わるのですがどう致しましょう。お客様のお好きな色かあればいいのですが。」

「そうだねー。じゃあ店員さんが1番好きな色の花をお願いしようかね〜。」

「分かりました。それではこちらです、ご案内しますね。」


と自分が好きな花のある場所に案内した。


「私はこの《ブルースター》という花が好きですね。花言葉は『信じ合う心』『幸福な愛』『星の精』『早すぎた恋』『身を切る想い』ですね。なんか自分と色々合う気がしていまして。」

「あら、そうなの。じゃこれにするわ。綺麗な花だこと。」

「ありがとうございます。ではレジの方までお願いします。」


それからラッピングをして売買をしてお客さんは帰って行った。


「美蘭ちゃん、ちょっとこっち。あ、隆二くんは着いてきちゃだめよ?」

『はーい』


私と隆二くんは目を合わせ互いに首を傾げてから菜優ちゃんの言葉に従う。

第一声が私がキョトンとするような、そしてビックリした言葉だった。

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