第5話 特別な日曜日
そして日曜日。
最近バタバタしててゆっくりできる時間がなかったけど、ようやく休めるって感じがする。
ゆっくりしたせいか今日起きたのは午前10時過ぎだった。
ちなみに隆二くんは昨日両親が何故か帰っていて家に帰っていた。その時は本当に悲しい気持ちだった。
「ふぁ〜。」
1つ大きなあくびをして起き上がった。
パジャマから普段着に着替え、下に降りる。
下に降りると台所の机の上に朝ごはんらしきご飯と、置き手紙が置いてあった。
『美蘭へ。美蘭がこれを読んでる頃、ママは用事で出かけてるよ。多分夕方には帰るのでお留守番お願いね。それから…』
(ピンポーン)
置き手紙を読んでる途中にインターホンが鳴った。
誰かなと思いドアを開ける。するとそこには…。
「やっ、美蘭ちゃん。」
「りゅ、隆二くん!?ど、どうしたの?」
「えっと美蘭ちゃん、お母さんから何も聞いてないかな?」
「ちょ、ちょっと待っててね。あ、隆二くん上がってて!」
と言い私は急いでテーブルに戻り置き手紙の続きを見る。
『それから、隆二くんが午前中に遊びに来るはず。来たら2人でどこか行くもよし、部屋で遊ぶのもよし。まあ、好きにしなさい。あ、出かける時戸締りはしっかりね? ママ』
手紙を読んで隆二くんの言っていたことは納得した。でもどうしよう、いきなり2人きりになっちゃって、上手く喋べれるかな…。
「美蘭ちゃーん?どうかしたの?」
隆二くんの呼ぶ声が聞こえた。
「だ、大丈夫だよー!今そっち行くね〜。」
と声がした玄関の方向へ行く。
「どうだった?」
「う、うん。置き手紙に書いてあった。隆二くんが来たら家でも外でも好きに遊んでいいって。」
「良かった。ちゃんと伝わって。それで、どうする?」
「うーん…。」
家で遊ぶのも楽しそうだけれど、今まで遊んだことない外にも行ってみたい。
迷って迷って悩んだ末に出した決断は…。
私は今自分に1番合う格好を探すため鏡の前で葛藤していた。
そう、出かける方を選んだ。正直迷ったけど、隆二くんが「ねぇ美蘭ちゃん、迷ってるなら外で遊ばない?」と言ってきたから決まった。
ただ自分に合う服なんて今まで考えたことがあんまりなかったから分からない。可愛いなと思った服を来ていただけだから。
玄関に行くともう隆二くんは着替えて待っていた。
黒のジーパンに上は薄い白い服を羽織っていた。もちろんその下はしっかりとした服を着ている。
「わー!隆二くん似合ってるね。」
「ありがとう。美蘭ちゃんも似合ってるよ。」
「あ、ありがとう。ちょっと子供っぽいかなと思ったんだけど。」
今日私が選んだ服は白くて膝丈まてま長さがあり、フリフリも着いているスカートに、白くてフリフリが着いている半袖に、白の帽子だった。
「そんなことないと思うよ。むしろ美蘭ちゃんぐらいの年の子なら着てるんじゃない?」
「そ、そうなんだ。」
少し恥ずかしくなって下を向く。
すると隆二くんは私の目線の先に右手を出して、
「それじゃ行きましょうか。」
と言ってきた。
「はい。」
と返事を返し手を取る。
そこから今日の休日は始まった。
「美蘭ちゃんどこか行きたいところある?」
「うーん、公園に行ってみたいかな。生まれてまだ1回も行ったことないし。」
ということで私たちは家の近くにある公園に来た。今日は日曜日ってこともあり、沢山…とは言えないけど子供もいた。
「さて、何から乗る?って言っても言うほどないけどね。」
「ブランコ乗りたいな。」
「OK〜。じゃ行こうか。」
少し歩いてブランコに腰掛ける。
(キーコ、キーコ)
ブランコを漕ぐ。
漕ぐたびに自分にあたる風が気持ちいい。
横で隆二くんも漕いでいて、なんか物凄い勢いで漕いでいた。
私はブランコをとめ隆二くんに聞いた。
「ねぇ、隆二くん。ちょっと聞いていい?」
「ん?どうしたの?」
「えっとさ、隆二くんって好きな人いるの?」
隆二くんはブランコをとめ、考えをまとめたのか私の方を向いて
「うん。いるよ。」
と答えた。
私はビックリして何も言えなかった。
突然出てきた言葉をそのまま発した。
「そ、そうなんだ。」
出てきたのはこんな場面で誰でも言いそうなことばだった。
とにかく動揺がすごくて何も言えなかった。
「ご、ごめんね。変な事聞いて。」
「ううん、大丈夫だよ?それよりこれからどうしたい?」
「うーん、今度は隆二くんの行きたいところに行きたいかな。」
「OK。じゃ行こっか。」
私たちは手を繋ぎながら公園を後にした。
私達が次に来たところは…。
結構な大通りだ。それもそのはず、ここは駅前の通りだから。
「隆二くん、ここで何するの?」
「色々だよ〜、すぐ分かるよ。」
と言って1番最初に入ったお店は…。
「ん?ここって…?」
「ん、あー、美蘭ちゃんにとってはほとんどが初めてなんだっけ?ここは飲食店だよー。」
「いや、あのね?それくらいは分かるんだよ。ただネットで想像してたより大きかったから。」
「あー、それで動揺したのか。」
時間を見るともう少しで12時になるところだった。意外と来るまで時間かかったみたい。
席について水が運ばれて来た。
「美蘭ちゃん好きなの注文してね。」
「私、そんなにお金ないよ?」
「大丈夫だよ。僕が出すから。」
「じゃ、じゃあ…。」
と言いつつ私はカレーライスを頼んだ。
隆二くんは牛丼を選んだ。
ここの店はなんか品が多い。
てな感じで昼食を取った。
それから隆二くんが私を連れていった場所は…。
「ここって…たしかショッピングモール?」
「そうだよー、もしかして忘れてた?」
「あ、ううん。違くて、変わってて分からなかっただけだよ。」
そう、そこはショッピングモールだった。
私が前来た時とは少し変わっていて気が付かなかった。
「さてと、美蘭ちゃん何から見たい?」
「うーんと、やっぱりまずは服かな。」
「りょ〜かい。じゃ、行こ!」
洋服が並んでいる所に着くと隆二くんは
「美蘭ちゃん、何か欲しい服あるかな?」
と言ってきた。流石に悪いかなと思った私は断ろうとしたが、隆二くんが服を探しに行ってしまい言えなかった。
「美蘭ちゃん、こんなのはどうかな?可愛くない?」
「あ…可愛い。でも、私に似合うかな…。」
「似合うと思うよ、試着室で来てみて!」
「う、うん。」
その服は今着ている服と比べると、少しだけ腰のところが短くて、スカートの丈も少しだけ短い感じで、ヒラヒラしたものが着いていて赤色の可愛い服だった。
私は来てみて第1に思ったことそれは、
(なんか…恥ずかしい)
だった。
着慣れていないから仕方ないけれど。
着替え終えて更衣室のカーテンを開ける。
隆二くんがこっち振り向いてグットサインを出した。私は正直ほっとした。
「じゃまた着替えるね。」
「はーい。」
着替え終わると隆二くんはその服をレジまで持っていった。その先は言うまでもないと思う。
そんなこんなしてるうちに時間が過ぎてしまい帰らなきゃいけなくなった。
もちろん帰りも手を繋いで歩いた。
隆二くんの手の温かさをもろに感じながら。
家の前に着くともう4時前くらい、ほぼ夕方だ。
「隆二くん、また明日ね。」
「うん、また明日な。」
と言って別れる。正直毎度毎度この時間が辛い。
別れ際に渡された鍵で中に入って鍵をかけたあと、自分の部屋に行きベットに寝転がった。
(そ、そういえば、今まで普通にしてたけど、これってデートだったんじゃ…。)
と変に思ってしまい1人で恥ずかしがっていた。しかし、緊張や喜びなどのいろんな感情に1日振り回されたせいか、眠気が来てそのまま目を瞑った。
目を覚ますともう7時を回っていた。
ママが帰ってるかなと思い下に降りた。
するとまた料理と一緒に置き手紙が置いてあった。
『美蘭へ、帰ったら寝ていたのでご飯作っておいておくね。起きたら食べてね。ママ今日疲れちゃったから先に風呂入って寝るね。ママ』
と書かれていた。正直眠たくはあまり無かったけれど、明日の午前中が潰れて隆二くんと会えなくなるのが嫌で、ご飯を食べてからお風呂入って、そのままベットで熟睡した。




