9 悪意ある授業のかわし方
ル・リゼ校の中等部1年生には、必修の授業にグループ課題がある。
絶賛ぼっち中、友達無しの侯爵令嬢ルイには、グループを作るところからが課題であった。
「どうしよう。どうしよう。私、友達いないし、ぼっちだし、誰も話し相手いないし。話しかけても逃げられちゃうし。課題ができなくなるような策、ないかなー」
気配を消していたサラが一言。
「お嬢様、心の声がダダ漏れでございます」
「よお!主人、元気かい?」
明らかに元気のない、意気消沈しているルイに白猫姿の精霊が話しかける。
どこから来たのか不明だが、突然の声にルイもサラも驚かない。
「名前をくれよお」
突っ伏しているルイの頭を、猫の手でふみふみする。
「名前を与えると契約になるでしょう?」
それに、まだ主人ではない。
「契約してやるぜ!」と猫。
「ご遠慮させて頂きます。お気持ちだけで」とルイ。
二人の攻防を見守っていたサラから提案。
「グループ課題メンバーに、白猫様は如何でしょうか」
確かに猫の手も借りたい。が、この子は精霊。
しかも、嫌な予感しかしない精霊様。
でも、明日がメンバー申請の締切。入学早々、単位は落としたくない。じっと猫のつぶらな瞳を見る。
「貴方の名前は、白ちゃん」
なんとか、明日は授業を受けられそうだ。
先生もクラスメイトも結局、私の事、知らんぷりだったな、まいっか。




