6 理想の学園生活はどこに
「はい。皆様、静粛に。本日から編入されたレディ・シャルロット・ルイ・マグノリア・マルグレス・ホワイトウッドさんです」
先生、すごっ。私の名前を噛まなかった。練習したのかな。ふんふんと感心していると、教室がざわつく。
「こ、侯爵令嬢?」
左奥のメガネ男子がぽそり。なぜ嫌そうな顔を。
「やだ、何あのツインテール。幼いわ」
右手前のそばかす女子が聞こえるように呟く。え、この可愛い髪型が分からないの?
「静粛に!」
細身の気弱そうな先生は、私に左中央に空いた席に座るように促す。
なんだか歓迎されていない気がする。爵位のせいかな?と考えていると、隣の女子生徒がビクビクしながらチラチラと見てくる。
「よよよ、よろしくお願いしましゅ」
噛みながら、ぎこちない笑顔を向けられた。
「よろしくお願いします」
ルイは端的に挨拶を返す。
王妃教育でそこそこ学んでいたので、編入先の学園のカリキュラムは楽勝だった。
何よりも一対一でない授業はストレスフリー。
窓の外には自然豊かな景色が広がり、教室内は静か。居眠りをしている生徒も居る。
昼ごはんは何を食べようかなと考えながら、教科書を眺める。
ぼんやりと授業を受けていたら、いつの間にか学園初日が終わった。
誰も話しかけてくれず、こちらから近づくと逃げられてしまう。
避けられる理由は考えないことにした。
ゆるく楽しもうと決めていた学園生活は、友達づくりも難航しそうと落胆するルイだった。




