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24 にゃんと鳴いたら
白樹の精霊王ことホワイトこと白ちゃんは、今日は猫の姿で、侯爵令嬢ルイの頬をふみふみしている。
「それ、意味があるのですか?」
通常運転の万能メイドのサラが感情のこもっていない目で、白ちゃんを見下ろす。
「にゃ?」
ルイが深い眠りに就いて7日。
白ちゃんは猫語以外、話さない。
「あ、ルイの顔がにやけてる」
アル王子がベッドサイドのソファから実況する。
ルイが眠りに就いてから、毎日ここに通っている。
「これ以上、にやけるとよだれが出そうですね」
サラが主人の醜態を危惧し、ハンカチを用意する。非常事態とはいえ淑女の体裁を守るのが務め。
「どんな顔も可愛いね」
王子、デレデレである。非常事態を理解しているのだろうか。
「アル殿下、少し宜しいでしょうか」
王子が頷くと、側近が静かに耳打ちをする。
先ほどまでゆるゆるだった表情が引き締まり、静かに立ち上がる。
「サラ、ルイを宜しく頼む」
サラが深くお辞儀をする。
「にゃん」
「あ、白ちゃんもルイを宜しく」
アル王子は白い猫のオッズアイを見つめて、悲しそうに微笑んだ。




