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社畜転生令嬢は惰眠を貪りたい。王妃には興味ありません。  作者: MOKO773


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23/32

23 過去の夢

瑠衣は入社1年目の社会人。

就職氷河期にやっと決まった1社に、建築設計の意匠担当として採用された。

やりたかった仕事だが、徹夜、よくて終電、1ヶ月間休み無し。


先日、先輩が過労死した。

優しく教えてくれた先輩で、一緒に徹夜したり、仕事のコツを教えてくれた。


そんな先輩が帰らぬ人となった時、会社は彼の持病をとり上げ、会社に責任は無いと社内に触れ回った。

その時に、瑠衣の心は、蛸の糸が切れたようにふわふわと会社から、社会から、離れていった。


「ああ、辛いなあ。悲しいなあ」

瑠衣は、会社の屋外階段で空を仰ぎながら呟く。


空が青い。


そのことに久々に気がついた。

家、電車、会社の往復で、空を見上げていなかった。


透き通った青空の美しさすら気が付かない、今の自分の状態はおかしい。


夜も眠れない。

眠れない日々が続くと、ここから消えれば解決するのではと唐突にふと考えが浮かぶ。

いやいやいや。この思考はまずい。

現実に戻る。


それにしても眠い。

今、寝ているような。

この現実が夢のような。


時折、遠くから名前を呼ぶ声がする。

『ルイお嬢様』


瑠衣は白昼夢を見ているような感覚で、東京の下町をビルから見下ろす。

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