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社畜転生令嬢は惰眠を貪りたい。王妃には興味ありません。  作者: MOKO773


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21/32

21 深い眠り

ホワイトウッド領の全精霊の祝福を誕生と共に受け、13歳にして白樹の精霊王と契約した侯爵令嬢ルイ。


今日もよく食べ、よく寝ている。

趣味は惰眠を貪ること。


永世中立国マリンの名門ル・リゼ校の2番目に広い寮室で、ルイは絶賛ぐうたら中。

1番広い寮室は王家専用個室。ホテルに例えると、ペントハウススイート。寝室とは別に独立したリビングルームがあり、側付用の部屋が隣接する。

2番目に広い寮室は、プレミアスイートでペントハウススイートの半分の広さ。それでも一般的な寮室の倍の広さはある。


先日、帝国の王子から突如、求婚を受けた。というか、あれは求婚未遂では?

よし、求婚を受けていないことにしよう。バラの花束を受け取っていないし。

後日、元婚約者である永世中立国マリンの第3王子アルから、求婚未遂にあったことを咎められた。

アル王子はやんわりと話していたが、責めているようにルイには聞こえた。


求婚未遂にしてくれた白猫姿だった白樹の精霊王は最近、ルイの前に現れない。

5月頃から白ちゃんの出現回数が減っている。そのせいか万能メイドのサラの機嫌が良いと思う。サラは無表情だが長年一緒のルイには、サラの微妙な喜怒哀楽が肌感で分かる。


ホワイトが教室に居なくても、誰も何も言わない。精霊の力って不思議。

あんなに煩わしかったホワイトこと白ちゃんのトークも、無いと寂しい。

寮の部屋も初夏を迎えるのにひんやりとする。


寮室で惰眠を貪っても、白ちゃんが居ないとつまらない。


その時、窓ガラスががたがたと鳴り、粉々に割れた。

咄嗟にサラがルイに覆い被さり、主人を庇う。


外から突風が吹き込み、寮室内の机上にあった書きかけのレポートが舞う。天蓋やカーテンがバタバタと音を立てる。床には粉々になったガラス破片。サラの頬にはガラス破片でついたと思われる切り傷から血が滲み出る。


侯爵令嬢ルイは次の瞬間、気を失った。

遠くからサラの呼びかけが聞こえる。

深い深い眠りにつくように、体が重く沈んでいく。

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