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社畜転生令嬢は惰眠を貪りたい。王妃には興味ありません。  作者: MOKO773


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12/32

12 何色の猫がお好き?

白い猫を目で追いながら、女子寮の個室の天蓋付きベッドでだらだら中の侯爵令嬢ルイは、ついぽつりと言ってしまった。


「私、黒い猫の方が好き」


ピンっと白いもふもふの尻尾が立つ。

ゆっくりと白ちゃんが振り返る。

目が座っている。

失言を撤回したいが、時すでに遅し。


「んにゃあ?」


ドスが効いている。


「なんで、猫語なの?まあ、いいや。ねえ、白ちゃん、貴方、精霊なんだから何にでもなれるのでしょう?黒い色になれないの?」


「白い精霊は白いモノにしかなれない!」

何だか、白ちゃんが怒っている。精霊だから感情はないはずなのに。

「まして白の反対色の黒なんて、もってのほか!!」


軽く聞いたのに、白ちゃんの機嫌を損ねてしまった。

「じゃあ、黒い猫には、ブラックウッド領の黒い森の精霊がなれるの?」

「その可能性は高いけれど、そもそもその精霊が猫になりたいかどうかだね」

「そういうものなのね…。白ちゃんは猫になりたかったんだ…へえ」


「私は茶トラが好きです」

珍しく会話に入るメイドのサラ。

「茶トラはどこの精霊ならなれるのかな?」とルイの素朴な疑問。


ごろごろしながらルイが考えていると、白ちゃんがベッドにあがり寝そべる。

「このベッドふかふかだなあ」

ごろんと腹を見せる。へそ天。尻尾もご機嫌にふりふり。

白ちゃんは前足で白いリネンをふみふみしてから、ルイの足元で寝てしまった。


今日もサラと白ちゃんだけだが、侯爵令嬢ルイは束の間の平和な日々を楽しんでいる。



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