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【怪文書】氏真公記を参考に今川氏真を再評価する 〜未来が見えすぎた男、今川氏真は日本サッカー発展に力を尽くす〜  作者: 田島はる


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第4話 近代史における今川氏真の評価 〜なぜ今川氏真は明治政府によって不当に貶められたのか〜

 “今川氏真愚将論“”が支配的となっている背景には、明治政府の存在も忘れてはならない。


 博識な読者諸兄らもご存知の通り、明治政府とは、江戸幕府の崩壊に伴い1868年(明治元年)に成立した、天皇を中心とする近代的な中央集権国家を目指した新政府である。


 事実、日本の近代化を達成させ、日露戦争で勝利を治め日本の列強入りさせることに成功させるなど、世界史を語る上でその功績は計り知れない。


 しかし、こうした明治政府の施策の一つに、今川氏真を不当に貶める工作があったことを忘れてはならない。


 明治政府の中枢は、主に薩摩藩・長州藩・土佐藩・肥前藩の「薩長土肥」出身者によって構成され、中でも薩摩藩は幕末では雄藩として知られており、その勇猛さは語るべくもないだろう。


 その薩摩藩の礎を築いた人物といえば、戦国時代の島津四兄弟(義久、義久、歳久、家久)が挙がるだろう。豊臣秀吉の九州征伐により潰えるものの、一時は九州の大部分を領有するに至り、朝鮮出兵では明軍相手に歴史的大勝利を飾り、関ヶ原の戦いでは後に島津の退き口と呼ばれる伝説的な撤退を見せるなど、同時代では別格の戦闘力を誇っていた。


 こうした戦国時代における島津氏躍進の裏では、四兄弟の祖父にあたり島津家中興の祖である島津日新斎の残した功績は大きく、薩摩統一の基盤を整え、いろは歌など多くの教えを遺すなど、後世の島津家発展に多大な影響を及ぼしている。


 島津日新斎は、四人の優秀な孫達のことを以下のように評している。


「義久は三州の総大将たるの材徳自ら備わり、義弘は雄武英略を以て他に傑出し、歳久は始終の利害を察するの智計並びなく、家久は軍法戦術に妙を得たり」


 これは、義久が三州の総大将としての器を持ち、義弘は軍略家として優れた才を持ち、歳久は知略に長け、家久は指揮官としての才に秀でていると評しており、いずれもその能力を高く評価している。


 このように、島津四兄弟が高い評価を受ける一方で、島津日新斎は今川氏真のことを以下のように評したとされている。


「氏真は三州(駿河、三河、遠江)の総大将たる材徳備わらず、文弱之体を以て他に突出し、知計貧すること並びなく、軍法戦術の心得知らず」


 内容はあえて現代語訳しないでおくが、おそらく極めて善良な心を持つ読者諸兄らははらわたが煮えくり返っていることだろう。


 明治政府が江戸を始めとする旧幕府領を治めるべく島津氏の名声を高め利用しようとした話は有名だ。戦国時代における島津氏の伝説的な活躍を取り上げ、いかに優れた一族かアピールすることで大衆人気を獲得し、旧幕府領統治をスムーズに進めようとしていたとされているが、その裏では今川氏真を過度に貶めることで島津四兄弟の人気に拍車をかけようとしていたのだろう。


 こうした明治政府の工作が功を奏し、事実、多くの民衆の間で“今川氏真愚将論”が支配的となっており、今日まで今川氏真が低い評価を受ける一因となってきた。


 また、“今川氏真愚将論”の裏では、GHQによる厳しい情報操作があったことも忘れてはならない。


 ご存知の通り、GHQとは第二次世界大戦後の日本を占領・統治した連合国軍最高司令官総司令部のことで、日本の民主化を進め、日本国憲法の制定や財閥解体、農地改革、女性の参政権付与などを主導したとされている。


 しかし、一方では日本の非軍事化を進め、日本が軍隊を持てぬ法制度を定め、核兵器を所持できないようにするなどして、日本から牙を抜き日本の軍事力弱体化を推し進めた。


 そうした施策の中に、日本からサッカーに関する歴史を抹消することで、サッカー後進国としようとした、いわゆる「ニュールーズ(新しい敗者)政策」がある。


 これは日本中のサッカー指導者を強制収容所に送り、野球指導者として洗脳することで日本サッカーの弱体化を図るもので、事実、戦後の日本サッカーは長らく西欧や南米といったサッカー先進国に対し後塵に排してきた。


 こうしたGHQの弾圧はサッカー指導者に限らず指南書に対しても行われ、多くの指南書が発禁処分を受けてきた。


 中でも、今川氏真にまつわる多くの書物も発禁処分を受けており、サッカー指導者としての今川氏真の歴史までもが抹消されてしまったのが現状である。


 事実、今川氏真のサッカー指南書を読んだGHQの最高司令官であるダグラス•マッカーサーは、以下の言葉を残している。


「もし今川氏真がこの時代に生まれていれば、アメリカは歴史的な大敗を喫していただろう」


 こうした背景もあり、GHQによる徹底した情報操作が行われた結果、今日まで今川氏真に対する評価は“愚将”という地位に落ち着いてしまっている。


 しかし、近年では今川氏真再評価の流れも生まれており、明治政府の陰謀やGHQの情報操作も明るみになりつつある。


 日本政府による特定歴史公文書の公開や、トランプ大統領による機密文書公開もそれに拍車をかけていると言えるだろう。


 また、近年の日本サッカーの躍進には目覚ましいものがある。


 2022年のカタールW2杯のドイツとスペインの両国からグループステージで勝利や、2025年の国際親善試合でのブラジル戦、2026年のイングランドでの勝利など、数多くの名試合を生み出してきた。


 こうした日本サッカーの躍進の裏には、400年先を見据え日本をサッカー先進国にしようとした今川氏真という選手の影響は計り知れない。


 最後に、今川氏真に関する有名な言葉で本作の締めに入りたいと思う。



「伊達政宗が20年早く生まれていれば天下を獲れていただろう。

 そして、今川氏真が400年遅く生まれていれば、日本はサッカーで世界を獲れていただろう」



 現代では今川氏真の評価も改められつつあるものの、まだまだ“今川氏真愚将論”が支配的という現状である。そうした中、本作を読んで今川氏真に関する正しい知識を深め、今川氏真という選手を理解して貰えれば、望外の喜びである。


 最後に、本作を読んで「ためになった」と思った方は評価とブクマをしてもらえると嬉しい。

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