第19話。シヴァとの出会い
更新が大幅に遅れてしまってすみません…まだまだ続きますので応援宜しくお願いします
「我が名はシヴァ。魔族じゃ」
美少女が名乗った。魔族…初めて見るな。
いわゆる悪魔的な見た目を想像していたが…
ぱっと見ではわからないな。
白髪に真紅の瞳、美しく整った顔立ち。
確かに人と呼ぶには余りにも美しすぎるかもしれない。
「オレの名はユウヤだ。変なバケモンに襲われて気づいたらこんなとこにいた」
名乗られたから答えたが…可愛いからって油断は出来ない。こんなとこに一人であるぐらいだ。戦闘力があると思って間違いないだろう。
つーかシヴァって…破壊の神だったか?偶然か?
前にもこんなような事があったような…なんだったか?
「ソウカタイヘンジャッタノォ」
ん?なんか棒読みじゃない?
微塵も大変だと思っていないであろう顔でシヴァは言った。何か気に障ったのか?
「…‼︎‼︎ユ、ユウヤというのか。わ、我は恐らく…お主を探してあったのじゃ。お主転生者であろう?」
慌てて取り繕ったな。なんだ今の違和感は。
しかし驚いた。転生者だと人から指摘されたのは初めてだ。見分けがつくのだろうか?
「驚く事はない。肉体と魂が馴染んでおらぬ。転生者によく見られる状態じゃ」
何言ってんだコイツ。魂馴染むとかあんの?
いきなり現れて意味不明な事を言い放つロリババァ。
思わず警戒を解き訪ねてしまう。
「どういう事?つーかオレを探してたって…?」
「いかにも。古よりこの世界が崩壊の危機に瀕した時、転生者の中にこの世界を救う力を持った物が現れると言い伝えられておるのじゃ。我はそれはお主ではないかと思っておる」
なんだコイツ…中二病か?中二病だな。
中二ロリババァの相手をしてても仕方ない。アレだ、見た目完璧だが中身が残念すぎてモテないパターンだ。
そんな事よりオレは一刻も早くセフィ達に会わなければならないんだ。ここは無難に立ち去ろう。
「そっか。その時が来たら力になるよ。今は仲間を探さなきゃならないんだ。また今度詳しく教えてよ」
努めて爽やかに逃走を試みる。変な場所で変な奴に捕まってしまった…そろそろおいとましよう。
「ま、待て‼︎どこへ行く気じゃ⁉︎」
「だから仲間を探しにだよ。こんなとこにいたっていつまで経っても会えないじゃん」
「当てはあるのか?我が力になってやるぞ⁉︎」
「代わりに世界を救えって言うんだろ?」
「ぐっ…」
図星か。まぁ探してたって言ってたしな。
「つーかいきなりこんなとこにいて目覚めたら知らない奴に探してたって言われても…ピンと来ないよ」
さっきまでコイツの纏う気配に気圧されていたが話しているうちにただの年寄り言葉の子供にしか見えなくなってきた。変なやつだ…
「し、しかし『ドゴオォォォン‼︎』…」
シヴァの説得は轟音にかき消された。少し離れた所で突如爆発が起きる。
「…何者かが戦っておるようじゃの」
シヴァの言う通りなのだろう。続けざまに爆発音が響き渡る。少しずつ移動している所を見ると誰かが追われているのだろうか?
そしてその爆発は段々とこちらに近づいてくる。
このままだと確実に巻き込まれるな…
距離を取ろうと身構えるとシヴァに呼び止められる。
「待つのじゃ。あの者を助けるのがお主の仲間に再び会う為の最短の道じゃ」
またしょーこりもなく訳のわからんことを…
「だからその根拠は?てゆーかあんなのに巻き込まれたくないし」
などと言い争っている間にもどんどん近づいてきている。こちらに気づいた上で向かってきているのだろう。
シヴァの助言は無視する事に決めた。
身体強化を発動させ逃走を図る。
一歩踏み出した瞬間…体が動かなくなる。
「なっ⁉︎何だこれ動けねぇ‼︎」
「だから言っておるじゃろ。あの者を助けるのが最前じゃと。いいからしばし待つのじゃ」
シヴァのスキルなのだろうか?
踏み出したその体勢から指一本動かす事が出来ない。
非常口の人になった気分だ…
そしてついに、追われている者が姿を現わす。
雄?男?の獣族だ。しかもかなり若い。
両手に短剣を持ち、いかにも旅人といった格好をしたトラ男だ。
轟音を引き連れオレ達の前に現れるや否や
「お主達‼︎礼は弾むぞ!オレ様を助けよ‼︎」
…なぁコイツ殴っていいか?初対面の人間に対する第一声がそれかよ。
ふいに拘束が解かれる。よし逃げよう。
「いいじゃろう。我らがお主の敵を追い払ってやるわ」
ロリババァはラリババァにクラスチェンジしたようだ。
「ふざけんな何勝手に決めてんだよ。オレは戦わねぇぞ‼︎」
などと言い争っていると追っ手が現れた。
紫の肌に大きな黒い翼、額から生える二本の大きなツノ。ザ・魔族といった出で立ちだ。
「ようやく追いついたぜ。手間かけさせやがって」
魔族の男が苛立ちながら言い放つ。
「お主…悪いことは言わぬ。諦めて去るがよい。ここで引くなら見逃してやらんこともないぞ?」
ロリラリババァが言い放つ。
「…?なんだテメェら?コイツの仲間か⁉︎」
マズい。完全に仲間だと見なされてるパターンだ…
コイツらはともかくオレは違いますよー。
「引かぬというなら相手になってやろう…コヤツが」
だと思った…オレの背中を押しながら寝言を言い放つ。
頼むから目覚めてくれ。
「だからオレは関係ないって言ってんだろ‼︎やるならお前がやればいいだろうが‼︎」
「バカモン‼︎我が戦ったらこの荒地が更に不毛の地と化してしまうわ‼︎」
「嘘つくなって。お前口だけだろ‼︎どー見ても弱っちいだろ‼︎」
今なら断言出来る。死の気配は気のせいだと。
「なっ⁉︎貴様見た目で判断しおったな⁉︎我が本気を出すと大変な事になるのじゃぞ⁉︎」
「ちょっとぐらい大変な事になったっていいから出してみろよその本気とやらを‼︎」
「そこまで言うなら見せてやりたいのじゃが…あいにく簡単には見せられんのじゃ。ここはお主に譲ってやろう」
「ほら見ろやっぱ口だけ『ウルッセェェェェェ‼︎』…」
ヤベェすっかり忘れてた。
「さっきからゴチャゴチャウルセェ奴らだ‼︎まとめてぶっ殺してやるっ‼︎」
これは完全に話を聞いてもらえないパターンですね…
こんなの相手にしてる場合じゃないんだけど…
「ユウヤよ。あの程度の敵を倒せぬようでは…獄雷姫には遠く及ばぬぞ?」
「…わかってるよ。アイツに勝てるだけの力をつけないと…セフィ達を守れないからな」
そうだ。オレはもっと強くならないと…
セフィを…みんなを守れるだけの力を。
「仕方ねぇな。上手くのせられた気もするが相手になってやるよ‼︎」
こうして不本意ながら戦いに巻き込まれる事となる。
何か違和感を覚えたが…
目の前の闘いに集中しなくては‼︎
仕方ない…こうなったら腹をくくるか‼︎




