第16話 決戦。盗賊。現れし災厄
商隊達が各地で盗賊と衝突している。
激しく武器がぶつかり合う音、叫び声、悲鳴…
一瞬にして辺りが地獄絵図と化す。
助けに行きたいところだがそうもいかないようだ。
オレたちを標的とした三人の亜人が距離を詰めてくる。
ネズミ三兄弟VSラルフ、セフィ、ミノムシ…
え⁉︎ホントにほどいてくんないの⁉︎しんぢゃうよっ‼︎
「悠矢さん、そこで見ていて下さい。見ることもまた修行ですよ」
どっかで聞いたセリフを言いながらセフィとラルフが前に出る。二人でアイツら相手にすんの?
「まぁそこで大人しく見てろや。軽く蹴散らしてくるからよ」
ちょっとそこまで散歩に行ってくるかのような物言いである。
言うが早いか、ラルフが槍を構え無造作に突っ込んでいく。
それを敵のチビネズミが先行して迎え撃つ。
あまり見慣れない武器を持っているな…確かサイとかいう武器だった気がする。
両手に構え、前傾姿勢でラルフに接近する。
そして肉迫した次の瞬間、激しい打ち合いが始まる。
キキキキキキンッ…‼︎と甲高い金属音が連続で鳴り響く。早すぎてとてもじゃないが目で追えない。
目まぐるしく入れ替わりながら打ち合うがお互い決定打が決まる事なく捌ききっている。
一瞬のうちに凄まじい打ち合いを演じていると二人目のネズミが参戦してくる。
日本刀のような身の丈ほどもある長刀を持っている。
チビ一人と互角だったのにもう一人参戦したら劣勢になるのでは…?
その心配は…杞憂であった。
ラルフが二人に挟まれる。このままではすぐさま討ち取られてしまうだろう。そう…一対二のままであれば。
突如として辺りに閃光が降り注ぐ。セフィだ。
光の雨がラルフの周りに落ちるがラルフにはかすってもいない。恐ろしく精密な攻撃である。
槍を振り回し縦横無尽に駆け巡るラルフの周りに常に光線が降り注ぐ。離れた位置から手をかざし連続で光線を放っている。
突然の攻撃に面食らった様子のネズミ達。
三人目がようやく参戦しラルフ一人を取り囲むもセフィのスキルの前に上手く立ち回れないでいる。
業を煮やしたチビネズミがセフィに狙いを変更する。
先に邪魔な遠距離アタッカーから討ち取ろうと判断したのであろう。
セフィに向け加速した刹那…ラルフのなぎ払いをモロにくらい吹き飛ばされる。
ラルフはチビがセフィに意識を向けた一瞬の隙を見逃さなかったのだ。
吹き飛ばされ地面を何度もバウンドしながらも体制を立て直したチビの真上からレーザービームが撃ち落とされる。
数メートルもの大穴がその威力を物語っている。
そしてその一撃は確実にチビの命を奪っていた。
「くっ、ば、バカな…っ‼︎」
長刀を手にしたネズミが狼狽える。
デブが棍棒を振り回しながらラルフに迫るがただ力が強いだけなのだろう、ラルフに相手にもされていない。
デブを適当にあしらいつつ、刀使いを巧みな槍さばきで翻弄しながら確実に体力を削いでいく。
必死に食らいついてはいるが時間の問題だろう。
セフィのアシストに思うように攻撃が出来ず反撃を食らっている。ターゲットをセフィに変えるも接近を許さぬ光の弾幕に苦戦しラルフに阻まれている。
やがてデブにラルフの連撃が叩き込まれその場に倒れこむ。残った刀使いも最早風前のともし火だ。
ラルフの槍さばきは勿論だがセフィの後方支援が凄まじい。
無限に降り注ぐ光の雨と必殺の極大レーザー。
その二つを効果的に放つ事により敵をほぼ無効化している。
いつしか周りの商隊も盗賊を追い詰め始めていた。
かなり陽が傾き夕暮れに差し掛かっている。
ラルフの槍が刀使いを捉え致命傷を負わせる。
そろそろ決着がつくかと思われた…その時!
遠くの商隊の馬車が激しく吹き飛んだ。
爆弾でも投下されたかと思うような音と衝撃が辺りに広がる。
その場にいた全員がその突然の事態に理解が追いつかずフリーズしている。
激しく燃え上がる馬車、その中から『ソレ』は現れた。
その時、オレはこの時まだ知らなかった…
この世界に於いて禁忌とされている悪魔。
決して関わってはならないその異形の魔物が降り立っている事に。
そして…
その『悪魔』こそが…
この世界を救いオレやセフィが元の世界に戻る為の鍵である事を…
その『悪魔』こそが…
この物語を更に加速させるキーマンである事を…
コツコツ書きためていたのに操作ミスにより全消去…気付いたら物語の重要人物が出てましたwこれからも応援宜しくお願いします。




