第8話:1万の生命根源種を大整頓せよ!
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前回、ロイヤルスイートの至高の朝食(※食べただけ)と、航の怒涛の褒めちぎりコーチングによって、完全覚醒を果たした天才技術者ユーリア!
今回は、管制院の最高幹部(院長)への報告およびユーリアの正式登録を済ませ、ついに全銀河1万もの生命根源種をDW-QCS上で美しくプロファイリング・分類整理する『銀河大整頓』へ挑みます!
SF設定好き・データベース好きの方にもお楽しみいただける回となっております!
それでは、第8話をお楽しみください!
「よし、まずは順序を踏もう。ユーリアを俺の正式な専属助手としてシステム登録し、同時にボリゾフ商会との『産学官連携協定』の件も含めて、最高幹部(院長)へ報告と挨拶だ」
俺の言葉に、フィアは「任せて!」と頼もしく頷き、ぴんと背筋を伸ばした。
「ボリゾフ会長とのスキームについては、もうワタルから聞いて頭の中で完全なデータモデルとして構築してあるわ。管制院のメインフレームに私のIDを連携させれば、研究助成金の管理からDW-QCSのセキュリティ調整まで、全部一瞬でクリアにしてあげる!」
「頼もしいね。さあ、行こうか」
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### 首都星・調律院 院長室
重厚なエナジーゲートが音もなく開き、俺とフィアは管制院のトップである院長の執務室へと足を踏み入れた。
広大な窓の向こうには、1万の星系を統括する主星系の圧倒的な都市光景が広がっている。デスクから顔を上げた院長は、俺たちの姿を見るや否や、ぱっと表情を明るくして立ち上がった。
「おお、航どの! お戻りになられましたか! 先日の大裁判での見事な『周波数干渉解決』の余波は、未だに全連邦を駆け巡っておりますぞ!」
「院長、ただいま戻りました。本日は二つ、非常に重要なご報告と手続きがありまして参りました」
俺は隣のフィアに視線を送った。
「まず一つ目ですが、今後、私が進める全連邦規模のDW-QCS(次元波動演算システム)運用および構造改革プロジェクトの『正式専属助手およびシステム統括責任者』として、こちらのユーリア・ヴァイスマン技師を登録させていただきます」
フィアは一歩前に出ると、流れるような美しい礼をして見せた。
「フォースメル星系バイオ・量子工学研究所出身、フィア・ノア・レティです。航相談員の思想とDW-QCSのアルゴリズムを完璧に理解し、補佐いたします」
院長は手元のホログラム端末に表示された彼女の規格外なスペックデータを見るや、目を見開いて感嘆の声を上げた。
「素晴らしい……! 人類種のしなやかさに電脳・調整種の超並列処理能力を併せ持つ、まさに最高峰の技術者ではないですか! 直ちに『最上級補佐官』として全システムへのアクセス権限を付与しましょう!」
端末からピコンと電子音が鳴り、フィアの腕のデバイスにマスターキーがインストールされた。
さらに、ボリゾフ商会との『産学官連携協定』を提示すると、院長は「これほどクリーンで連邦に有利な協定を結んでくるとは……! 文句なしの即時承認です!」と感極まって俺の手を強く握りしめた。
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### 主任相談員・最上級オフィス兼メインラボ
院長室を後にした俺たちは、新設された最上級ラボへ移動した。
部屋の中央には、1万の星系がまるで生き物のように蠢く巨大な球形ホログラムが浮かび上がっている。
「さあワタル! 1万の生命種、1万の固有生態系、そして8つの自治ブロック……! DW-QCSのシナプス(神経網)として完全にマッピングしてあげるわ!」
覚醒したフィアが両袖を捲り上げ、瞳を電脳モードの青い光へと輝かせた。
従来の大雑把で古くさい生物学的分類では、物理攻撃の効かない精神生命体や、次元の異なる存在に出くわした瞬間に行政も調停も破綻する。
そこで俺とフィアは、『進化・構造ベース』**と**『存在領域(次元・形態)ベース』の二重軸による整理をDW-QCS上に構築したのだ!
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【全銀河統合生命分類(DW-QCSハイブリッド基準)】
1. 有形物生命レイヤー(3次元・質量体)
・炭素系(人類種・バニラ、亜人種、有脊椎生体)
・珪素系(結晶生命体、ナノマシン集合体、恒星鉱物)
2. 無形・概念生命レイヤー(精神・情報・思念)
・精神生命体(物理肉体を持たない念波・感情エネルギー体)
・情報生命体(データ空間・概念として存在する自我)
・統合思念体(個体を持たず、星系全体で一つの意識を共有するゲシュタルト)
3. 次元別生命レイヤー(0〜高次元超越)
・0〜1次元(特定周波数の『振動・波形』として存在する生命)
・2次元(影や幾何学模様、データの『面』に存在する生命)
・高次元(時空や物理法則そのものを歪める魔神仏思念体)
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「すごいわ、ワタル……! この二重軸で整理すると、今まで『言葉が通じない』『物理攻撃が届かないから戦争になる』って諦められていた異次元・無形生命体とも、DW-QCSを介して『波動プロトコル(共通言語)』で対話ができるようになるわ!」
フィアが高速で端末を操作し、数千の生命データを自動で新しいカテゴリーへ美しく振り分けていく。
「これなら、3次元の炭素系鉱山業者と、1次元の振動生命体が宙域争いをした時も、事前に『周波数帯の分離』を提案して一瞬で解決できるぞ」
「完璧ね! どんな奇想天外な生命体でも、この枠組みなら全部網羅できるわ!」
1万もの生命根源種が美しく整理され、DW-QCSのシナプスが一段と眩い光を放ち始めた。
知恵と工夫、そして最高の相棒。
俺たちが作り上げた『大銀河ブレイン』が、ついに本格稼働の瞬間を迎えたのだった!
第8話をお読みいただきありがとうございました!
院長への報告とフィアの正式登録を済ませ、1万の生命根源種を「二重軸(系統樹×次元・存在レイヤー)」で見事に大整頓した航とフィア!
言葉も通じず物理攻撃も効かないような異次元生命体とも、DW-QCSのロジックで対話できる基盤が完成しました。
そして次回……この膨大な生命データを解析する中で、ユーリアすら知らなかった「銀河の根源的真理」と、主人公がなぜバニラなのかという【伏線】が明かされます!
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次回もお楽しみに!




