第4話:首都星・調律院と脳内DW-QCSの爆発
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前回、何もない完全バニラの身でありながら、首都星・調律院の大ホールで大喝破を食らわせた航。
今回は、天使と悪魔が怒号を飛ばし合う最高裁判のど真ん中で、航の頭脳に構築されたチート級の論理ツール『次元波動演算システム(DW-QCS)』が爆発的な真価を発揮します!
生身の人間の知恵とロジックが、一万星系の中枢を揺るがす瞬間をお楽しみください!
「静粛に!!!!」
俺の一声が響き渡った瞬間、首都星・調律院の巨大な最高審判ホールは、水を打ったような静寂に包まれた。
天井には一万の星系を示すホログラム星図が輝き、高位の審判官や各星系の重鎮たちがずらりと並んでいる。その壇上の中央で胸倉を掴み合っていた大魔王ギルドの幹部と、天使評議会の高位使徒が、ポカンと口を開けて俺を見下ろした。
「な……なんだあのバニラは!?」
「不審者か!? 首都星の最高裁判を妨害する気か!」
「静かにしろ、当事者たち!」
俺は一切動じることなく、堂々とスーツの襟元を正して壇上へ向かって歩み出た。
「大魔王ギルド! 天使評議会! 君たちの言い分は双方もっともだが……双方ともに『自分たちの主張』ばかりを叫んで、相手の『制約条件』を何一つヒアリングしていない! 見苦しいぞ、当事者意識の欠如も甚だしい!」
「なっ……生身のバニラの癖に、口を慎め!」
悪魔の幹部が怒りで漆黒の魔力を爆発させ、天使の使徒が目眩く聖なる光を放つ。
「危ないわ、ワタル! あんな高密度のエネルギーに晒されたら、バニラのあなたの肉体なんて分解されちゃう!」
後ろでフィアが悲鳴を上げる。
だが、俺の頭の中では——前世で培った数々のコンサルティング手法と、この銀河の物理法則・行政データが高速で融合し始めていた。
*『思考フレームワーク同期完了……次元波動演算システム(DW-QCS)、ローカル思考領域にて起動』*
脳内でカチリと音が鳴る。
視界に広がる天使と悪魔の魔力波動、感情の振幅、双方の領域の経済損失データが、見やすいグラフと数値になって青いホログラムのように展開された。
(よし……見えたぞ! 双方の衝突原因は単なる『連絡不足』と『領土概念のズレ』だ!)
俺はDW-QCSの弾き出した最適解を胸に、悪魔と天使の真ん中に割って入った。
「大魔王ギルド! 君たちの暗黒魔力炉の廃熱周波数は12.4ヘルツ。天使評議会の聖域バリアの同調周波数は24.8ヘルツだ! つまり、ただの『倍数干渉』による共鳴ノイズ事故じゃないか!」
「「……えっ!?」」
悪魔と天使が同時に拍子抜けした声を上げた。
「魔導の汚染でも聖域の侵犯でもない。単なる周波数設定のミスだ! ギルド側が炉の周波数を0.5ヘルツずらし、評議会側が事前連絡プロトコルを一本化すれば、干渉率はゼロになり、双方ともに年間三億クレディの魔力ロスを削減できる!」
「「さ、三億クレディの削減……!?」」
一万星系を束ねる首都星の審判官たちが、目を剥いてガタタッと立ち上がった。
「さらに言えば!」俺は調律院の長官へ向けて指を突きつけた。「この程度の設備干渉を解明できず、何ヶ月も裁判を長引かせて税金を空費していた調律院の『監査体制の欠如』こそが最大のリスクだ! 違わないかね!?」
「「「ぐ、ぐうの音も出ない……っ!!!」」」
最高審判ホール全体に、言葉もない衝撃が突き抜けた。
魔法も超能力も持たない、ただの生身の人間。
しかしその男は、誰も解き明かせなかった神々と悪魔の不祥事を、わずか数分間のロジックと頭内演算(DW-QCS)で完璧に解決してみせたのだ。
「……すごいわ、ワタル……!」
フィアが目を見開き、感極まったように胸の前で手を組んだ。
知恵と工夫、そして圧倒的な度胸。
首都星・調律院に連行されたはずの男・四条航は、ここから一万星系を巻き込む「主任星系間相談員」としての第一歩を踏み出したのだった。
第4話をお読みいただきありがとうございました!
首都星の調律院という大舞台で、泥沼の神々&悪魔トラブルをDW-QCSのロジック一発で鮮やかに解決した航!
裁判官も悪魔も天使も、ぐうの音も出ない完璧な解決劇となりました。
次回、この手腕に衝撃を受けた連邦最高幹部から、航へ「あまりにも破格すぎるオファー」が舞い込みます!
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次回もお楽しみに!




