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始めの一歩

 時は、2日前に遡る…グラン王国のとある一室…

「くそっ!どうして俺だけ、留守番なんだ…」

「ロイとバングルだけで、行きやがって!…そうか!抜け出したらいいんだ!だが…明日は、朝から語学かぁ…見つかったら…どんな目にあうか…そうだ!あれがあった!見た目だけなら…これで大丈夫だ!後は、扉に張り紙を挟んで…と」

「ここからだな…窓から出て警備に見つからずに行くには…!!確かロイがマントをくれたな…これだ!

まだ、試作品って言ってたな!」

「よし!決行は、夕刻だ!準備開始だ!」

夕刻になりルトアは、窓から抜け出して、なんとか

中庭までたどり着いた。

「ここで、ロイのマントだな」

試作品のマントには、周りから見れない様になる付与術が備わっているらしいが…10秒程度しかもたない。

門兵が交代の時に開くから、ダッシュで抜ける!

俺って天才だな!…しばらく待っていると…

交代がきた!よし!…!?なんで門が開かない?

しまった…外からではなく、城からの交代ではないか!どうすればいいのだ!


しばらく待っていると…幸運ラッキーな出来事が起きた!


馬車が入ってきたではないか!今が好奇チャンス

門が開いた瞬間にマントを羽織り、猛ダッシュで門を抜け、なんとか、城下町までたどり着いた。

「ここからは、どうするか?考えていなかった…早馬にでも乗れたらいいが…資金が無いのでは…」

とりあえず、乗り合い馬車近くまで歩いて行った。


なんだか、揉めている…なんだ?

「俺…いや…それがしは、馬車に乗りたいんだが…西の街まで行きたいんだ!」

黒のフードを被った奴…喋り方が可笑しいぞ!

「だから、西の街には、行かないんだよ!西の街行きは、もう出たんだ!」

「…では、何処に行けばいいんだ?」

「ワシに聞くな!あっちへ行け!」

「おい!そこのフードよ!俺が連れて行ってやろうか?」ルトアが声をかけた。

「えっと…某の事か?」

「そうだ!フードよ、お主だ!」

「俺も、西の街に用があるのだ…金は、あるか?」

「資金ですか?…いや…資金でござろうか?」

「そうだ!」

「資金はござらんです。」

「なんだと!…では、早馬が借りられぬではないか」

「えっ…と…某には、足がある」

「某が、運んであげ…運んであげるでござらん?あってるか?」1人で何を言っているんだコイツは?

「よし!では、運んで貰おう!場所は、俺がわかる!」

「では参ろう!行くよ!背中に乗って!」

「わかった!がフードよ名は?」

「うーん…阿斗と申す」

「では、阿斗よ!行くか!」

ルトアは、阿斗の背中に乗ると…物凄い速さで走り出した!!

なんていう…速さだ!息ができない…

そこからは、記憶が無く…気がつくとカルナの街に着いていた。丸一日走ってきたのか、阿斗は、何者だ?


 カルナの街の北の門まで着くと、森の方から…!

バングルが走って来た!ロイは?居ないではないか!

「バングル!何かあったのか?」

「王子?ルトア王子!どうしてこんな所に居るのですか?私は、騎士団に報告が!遺跡で異変が起こりまして!申し訳ありませんが急ぎます!」

バングルは、そのまま走り去って行った。

「遺跡で異変とは…ロイに何かあったのか?阿斗よ急ぐぞ!?阿斗?何処に行った?まさか…先に行きやがったな!くそっ!まてぇー」


 俺が着くと、ロイがモンスターを倒していた。さすが、ロイだな!これだけのモンスターを倒したのか!

周りを見ると、阿斗も立っていた。何かを見ている。

目線の先には、人型魔獣?なんだあれは?

次の瞬間…ロイが吹き飛んだ!フワトも倒れている。

阿斗が剣?を抜いている…ロイの叫び声だ!

俺は、ロイに駆け寄った!」


「おい…ロイ…大丈夫か?意識は、あるか?」

「ルトア…なんで…いるの?早く逃げて…」

「ロイ!意識が無い!でも…息はしている!左腕が無いではないか!どうすればいのだ!」

「ルトア!俺は、コイツを倒す!早く街まで、ロイを連れて行け…でござらん!」

「修行の成果…試すか!」

「東方に伝わる流儀…東方流・3枚おろし斬り!」

俺は、ロイを抱えながら…振り向くと…人型魔獣が

縦に三つに斬られていた!

その後、阿斗の姿を見た者は、いなかった。


 「ロイよ!俺が見た全てだ!結局…阿斗が誰かは、わからん!」

「ルトア…大冒険だったな!阿斗については、よくわかんないね!で…王様や騎士団にかなり怒られたんじゃない?王子が護衛無しで城を抜け出したんだよ?」

「うっ…本当に大変だった!俺は、逃げ出したかったぞ…」

「それでだ!ロイ!俺と旅に出よう!西の帝国に行けば、お前の腕が治るかも知れないのだ!」

「腕が治る?治る訳ないじゃない!腕が生えてくるの?絶対嘘だよ」

「いや…デタラメかも知れないが…そうでもないかも知れない!行ってみる価値は、あるぞ!」

「城の文献を調べていたら…大昔の英雄の勇姿の姿があったのだ!言っては、駄目な文献でな、英雄譚は知っているな?実は、英雄は腕を食べられてしまっていたはずなのに…勇姿の姿には、腕があったのだ!」

「これ以上は、調べても何も無かったが…確かに腕があった!可能性はゼロではないではないか!」

「まぁ…確かに…旅をして、調べる価値は、あると思うけど…そもそも!王子が護衛も無しで旅なんて駄目じゃない」

「ロイよ…そうでも無いのだ!我が王国には、しきたりがあってだな!王族は、14歳になれば冒険者資格を取り、三年間は見聞を広める為に旅をしなくては、ならないとな!だから、俺は冒険者の資格を取ったと言う訳だ!しかも…ロイよお前は、俺の護衛騎士だからな、なんの問題も無く旅ができるのだ!どうだ!わかったか?」

「ルトア王子!最初から…見聞の為にオレを、護衛騎士に推薦したな…でもルトア!ありがとう!」

「まずは、西の帝国に行き、ロイの腕を治す手がかりを探すぞ!いいな!」

「護衛騎士として、王子の見聞の為、お供致します。」


 あれから、1ヶ月が経ち…オレ達は旅の支度をしたり

ギルドの依頼を受け、旅の資金を調達したりして

ようやく、今日から…西の帝国に向けて旅が始まる。

「ルトア準備は、整った?」

「あぁ…大丈夫だ」

「じゃあ、行こうか!」

「そうだな!行くか!」

西の門に立ち……

「「始めの一歩」」


これから、どんな旅になるか楽しみだ!


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