遺跡調査と大事な友
ルトアの護衛騎士を命じられてから、1ヶ月が過ぎた
北の洞窟の調査が開始されたが…解明するまでは、少し時間がかかりそうだ。
この1ヶ月は、ルトアに稽古をつけている。稽古をしながら…わかったが、ルトアは、オレより2歳上の14歳だった!落ち着いているから…16歳ぐらいと思っていた。なんでも、王位継承者は14歳になると、冒険者登録をし、見聞を広める為に旅をすることが義務らしい
身分を隠して、村や街や両国の発展状況を自分の目で見て、道を歩き民達が困っている事が無いか…
「ルトア!今日の稽古は、ここまでにします。また明日しましょう」
「ロイ…お前の稽古は、騎士団より厳しくないか?」
「王子…そんな事は、ありませんよ…」笑
「では、オレは騎士団に行きます。午後からの語学は、逃げずに!受けて下さいね」
「わかった!わかってる…逃げる訳がないだろ」
その言葉を信じ、騎士団の訓練所に向かった。
訓練所は、騎士団の基礎訓練ができる場所で、
体力作りやトレーニングに体術、剣術が学べる。
オレは、ダンイルさんといつも組まされる…
ダンイルさんが強いから誰もやりたがらない…
「ダンイル副団長!今日もよろしくお願いします」
「ロイ!やっときたか!待ちくたびれたぞ!今日も
いつものメニューだからな!早くしろ」
誰か…変わってほしい…とみんなを見たら…目を背けて行ってしまった…。
ダンイルさんのメニューは、まず城の裏側にある山を全力で登って降りる!これが…約1時間かかる!
帰ってきたら…両手両足にマジックアイテムの重りを
着ける(1つ役20キロ)で体術の訓練、いつもオレは、負けている。次に剣術だ、重りを着けたままで
両手に重りの棒(約40キロ)で訓練をする。これもいつも負けている。
このトレーニングは、ダンイルさんが独自におこなっていたらしい。誰もしたくないって!
だいたいが、この流れで1日が終わる。
そんな日を、続ける事6ヶ月が過ぎた頃…
西の街カルナから、騎士団に依頼があった。なんでも、カルナの街の北にある遺跡からモンスターが溢れてくる予兆があるらしく、ギルドでは対応できない
ので、騎士団に討伐依頼を出したみたいだ。
東の北の洞窟の一件があるので、王国もすぐに騎士団を派遣した。
しかし…先行部隊がまだ北の洞窟から帰ってきていない、でオレとバングルさんの2人が先行部隊に選ばれた、ルトアは、今回は留守番だ!一応王子だからな!
城を出て1日経ち、カルナの街に着いたオレ達は、食料だけ買い足し、そのまま北の遺跡クロノスに向かった。
クロノス遺跡は、徒歩で行くしかなく…約半日森の中を歩き、開けた場所に出た。球体が半分土から出ている感じの遺跡だ!階段の様な所から2階に上がると、入り口があった…遺跡の中からは、モンスターの叫び声が聞こえる。ゆっくりと中に入ると空間が広がっていて、モンスターが空間を埋め尽くしていた!
「バングルさん…これって!遺跡が壊れたら…モンスターが外に溢れてしまいますね…」
「さすがに…想定以上だね!」
「直ぐに…騎士団へ報告に戻るよ!」
「わかりました!…!?バングルさん…あれ!?」
オレは、遺跡の奥から人型の魔獣がこちらを観ているのに気づいた!
「なんだろ?あれ?」
「どうした?ロイ君?」
「あの?人型魔獣?は、なんですか?」
「人型魔獣?どれだい?」
「あの奥です!」
「!!…なんだか…危ない気配がするね…」
次の瞬間…人型が指をこちらに…指した!と同時にモンスターが全員こちらを向いた!
「ロイ君!逃げるよ」
「はい!」
掛け声と同時に、遺跡から飛び出した!
「バングルさん…オレは、ここでモンスターが出てきたら対処します!だから…助けを呼んできて下さい!お願いします!」
「だが…俺が居たら…足手まといだな!悔しいなぁ!…」
「ロイ君…頼んだよ!」
バングルさんは、全力で応援を呼びに行った…
さてと…オレも装備を変えよう!フワトも呼び出して
「フワト!頼んだよ!」
「グワァー!」
3ヶ月ぐらい前に、フワトが進化したのだ!
オレが収納に入れて置いた…モンスターを全部…食料にしていたんだ!さすがに…驚いたよ!
進化後のフワトは、かなり強くなった!から…
この状況なら、いい相棒になってくれるはずだ!
名前:フワト 種類:合成獣 特技:牙 爪 火炎を吐く
性別:不明 弱点:ロイ
用意をして…しばらくすると…遺跡からゴン!ゴン!
と音が聞こえる…ビシッ!ビシッ!と壁にヒビが入り始めた。
壁が崩れた!!モンスター達が溢れてくる!!
「フワト!頼んだよ!」
「グワァー!グワァー」
オレは、黒曜の剣とブロークナイフで溢れくるモンスターをなぎ払い、穴の空いた壁まで押し返す勢いで倒していった。…どれだけ倒したか?わからないぐらいだ…少しずつ…後退させられるが、森には、近づけない!かなり疲れてきた…ハァハァ…応援は、まだか?
少しずつだが…モンスターも減ってきたな…
モンスターが減り始めると、奥から人型魔獣型が壁から出てきた!!コイツ…こちらが弱り始めてから…
出てきた!モンスターを操っている?
「オ・マ・ェ・ツ・ォ・イ・オ・レガ・ヤ・ル」
「喋った!!」
いきなり!襲いかかってきた!うっ…!一撃が重たい!後ろに吹き飛ばされた!
木にぶつかった!すぐに反応しないと…もう目の前にきてる!爪を振り上げている!ヤラレル!!
一瞬の出来事だった…フワトがオレの代わりに攻撃を
受けてくれた!すかさずオレは、人型に渾身の一撃を
放った!!腹辺りにまともに入った!
遺跡の方まで、人型が吹き飛んだ!フワトを見ると…
血まみれの状態だ!キズが深いな……!!ガラガラ!
人型が起き上がった!まだ動けるのか!結構ヤバイなぁ…助けって…まだ来ないのかなぁ…
瞬きする間に、人型がこちらへ飛んできた!避けれない!…!!えっ!痛い…?左を見ると腕が無い…
ぃぃぃ……てぇ!!意識が飛びそうだ…声…声?
「おい…ロイ…大丈夫か?意識は、あるか?」
ルトアか?なんでいるの?早く逃げて…もう一つの声
がする…「東方流・3枚おろし斬り」意識が……
「……!」目が覚めて…起き上がると…ベッドの上だ…痛い!夢じゃなかった…オレの左腕が無い…
「ロイ!起き上がって大丈夫か?」
「ルトア…なんでいるんだ?…そうか…意識が飛ぶ前にルトアの声が聞こえた様な気がする」
「そうだ!俺が助けてやった…と言いたいが違う…
ロイよ!もう少し寝ておけ、急に動くと身体に悪いだろう?1週間も寝たままだからな。」
「オレ…1週間も寝ていたのか…それよりここは、何処なんだ?」
「ここか?カルナの街のギルドだ!部屋を借りている」
「そうだ!ルトア、フワトはどうなった?大丈夫か?重傷のはずだ!」
「ロイ…すまない。フワトは、もう居ない…俺がロイを助け出してから、戻るともうフワトは、息をしていなかったんだ…」
「そんな…オレをかばって…人型の攻撃を受けたから…」
「ロイが、モンスターを倒してくれたから街には、被害が出てない!フワトは、残念だが…お前は、街を守ったんだぞ!」
「フワト……ありがとう。」グスッ
「しばらく…1人にしてやる!だが、次来る時は、めそめそするな!お前には、俺様がまだ居るではないか!」「また後で来る、その時に詳細を話そう」
ルトア(大事な友)が気を使って励ましてくれているのは、わかる
…でも…やっぱり…フワトもアルト(大事な友)
も居ないのは…
寂しいよ……




