表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/43

37話 vsホープ

「ルーク!」

 目の前の光景を見て俺は叫んでいた。

 悶絶するルークに、茂さんが寄り、俺も駆け寄った。

「ルーク、大丈夫か?」

 ルークは仰向けに倒れていた。

 足からは大量の血が流れ、腕で目を覆っている。

「なんでお前は強くなれるのに……俺は変われねぇんだよ。追いつけねぇのかよ……。」

「……何言ってんだよ。変わってるに決まってんだろ。俺はズルいだけだ。……いいから止血する。もう喋るな。」

 そう言い、俺はルークの足に手を伸ばす。

「やめろ! やめてくれ。」 

 悲痛の叫びを聞いた瞬間、俺は動きを止めた。

 あの時の俺と同じ……。

「杏! ルークの手当てを。」

 俺だって……直接アイに助けられるのは嫌だ……。


「茂さん。まだ行けますか?」

「えぇ、勿論です。」

「どう動けばいい?」

 この人はまだ半分も出してないはず。……それはあいつも同じか。俺は可能な限り合わせるしかない。

「2秒でいいです。奴の意識を逸らしてください。」

 茂はそう言う。俺は問う。

「やり方は任せてもらいます。」

「えぇ、期待していますよ新人ルーキー。」

 俺は大きく息を吸うと、横で茂が魔力を練り始める。

「……さて、俺も全力で行こうか。」

 右手を顎の位置に構え、左手を前に出す。右足を半歩引く。

 そのニヤケヅラ消してやるよ。

 風の音が消えたその刹那――俺は地面を強く蹴った。

 俺は腰を捻り右手をホープの顎目掛けて突き出そうとする。

 当然のようにそれに反応するホープ。旋風を飛ばすが、強引に突破する。

「ただの風でビビるわけねぇだろ!」

 俺はそのまま拳を前に突き出した。

「ブラフだ。」

 目の前の男の声が耳を刺す。拳は確実に奴の顎に直撃した。力には自信がある――喋れるはずない。

 魔力の気配!?

 俺は下を見る。そこにはもう小さな魔法の塊が俺を襲っていた。

 ……死ぬわ、これ。

 

 ――そう思った瞬間、赤い"何か"が、視界に割り込む。

 風の魔法が消え、魔法の陰に隠れていたホープの手が、止められる。

 俺は咄嗟に後ろに下がった。

 くそっ……今、返せた。

 ……なんで下がった?

 体が、動かない。

 それより……何が起こった?

 そこにはホープと、もう一つの影があった。

 俺とホープの間に赤い炎が割り込む。

 エルが、ホープの腕を掴んでいた。

「エル……。なんで!?」

「二度もあいつを救うために俺の魔法消しただと? おもしれぇ。本当に面白いよ。エル!」

「誰も死なせない!――今です、茂さん!」

「肝の座った、少年だ……。君の頑張りを無駄にはしないよ。」

 そう言い、茂は手のひらに作られた魔法を放った。

 光線がホープを貫いた。遅れて森中に轟音が鳴り響く。

 ホープはその場を倒れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ