第五十話 はるかの案内
海野は、怒りながらもはるかに指定された場所に座る。海野にしてみれば、店長と話をしたいから店長の隣か対面の方が都合よく、隣の場所を断る理由など無かった。ただ問題はそこに座るとはるかが隣になることだった。席順は、前から店長、海野、はるか、エリカで対面は柳沢、美幸、沢野、木下だった。
海野は早速店長に為替の動向を聞こうと
「あ、あの店長さん、と・・・」
「トイレならあっちだから!」
いきなりはるかが海野に喋りかける。
「トイレなんかじゃないわよ!」
海野は怒って、すぐに店長の方に向かって
「トルコリラなんかどうですか、金利とか高いですから、スワップが有って上がりやすいと思います」
「そうねえ、トルコリラねえ」
店長は少し考えて
「トルコはイスラム情勢がどんな状態になるか分からないし、僕は買いづらいなあ。それより豪ドルの方が鉄鉱石も上がってきたから、値上がりしそうでそっちを買っているかな」
「豪ドルですか」
そう言って海野は、スマホを取り出してすぐに
「すみませんトイレに行ってきます」
と言って席を立ちその場を離れた。
海野はトイレでFXのトレードをしようと、トイレに向かったがはるかの言った場所にはトイレが無くて、海野はあわててトイレを探したが見つからず店員さんに
「すみません、トイレはどこですか?」
と尋ねた。
「トイレはあちらです」
店員は反対方向を指して海野にトイレの位置を教えた。




