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第三十八話 タッグだから

 沢野と木下の動きが遅くなったおかげで、エリカにもあがれるチャンスが訪れた。ただ安い手でそれをあがるとはるかの親を蹴ることになるから、エリカはどうしようか悩んだ。そんな時にはるかがエリカの当たり牌を切ってきた。エリカはそれを見て驚いたが、ロンの声は発生しなかった。木下も沢野もそのまま自摸っては切って、エリカの自摸番が来た。エリカは不要牌だったからそのまま切って、はるかは自摸をを入れて、いらない牌を切る。木下はエリカが自摸切りだからまだ聴牌はしていないと思い、手の内から不要牌を切った。

「ロン、二千点」

エリカからだった。木下は驚いた。一巡前にはるかが切った牌でエリカが当たったからだった。はるかもそのことに気付いて

「エリカ、何で私から当たらないのよ?」

とエリカを叱り付けた。しかしエリカは

「松山先輩、これはタッグですよ。タッグは協力し合わなければ駄目なんです」

「お、エリカよく分かってるじゃないか。タッグは自分さえ良ければいい訳じゃない。タッグパートナーも光らせてこそタッグだ」

と沢野がエリカを褒める。

「仕方ないわね、これからは協力するわよ」

とはるかが言って東三局が終わった。点棒状況は

沢野38400、エリカ21700、はるか28500、木下31400

になった。

 東四局、木下の親番である。この時木下には二つの選択肢が有った。自分自身があがって点差をさらに広げるか、沢野にあがらせてサバンナチームの逆転のチャンスを潰すかである。木下はどちらを選ぶかは自摸に聞いてみることにした。

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